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【アカデミー賞】リリー・フランキー、「そして父になる」で最優秀助演男優賞!「去年の自分でも想像できない」

【アカデミー賞】リリー・フランキー、「そして父になる」で最優秀助演男優賞!「去年の自分でも想像できない」
最優秀助演男優賞を受賞したリリー・フランキー

 リリー・フランキー(50)が3月7日、東京・グランドプリンスホテル新高輪内で『第37回 日本アカデミー賞』授賞式に出演作の『凶悪』(監督:白石和彌/配給:日活)と『そして父になる』(監督:是枝裕和/配給:ギャガ)で最優秀助演男優賞を受賞した。

 『凶悪』では、「色気を感じさせる役者」として、脚本の段階から想定して書かれた“先生”役。一見普通の家庭人だが、いくつもの凶悪殺人事件の首謀者である冷酷なキャラクターを怪演。

 逆に『そして父になる』では、エリートサラリーマンの家庭と息子を取り違えられたことが発覚する自営業の家庭の父親役。それほど裕福な暮らしではないが、真木よう子演じる妻と共に3人の子供を愛情豊かに育てる良き父をナチュラルに演じている。

 西田「ピエールさんと同じような気持ちでいます。この同じお顔で、『そして父になる』の優しいパパも、『凶悪』で見せる、裁判所で2人で見つめ合うところの目なんてイッちゃってるみたいな感じでしたもんね」

 リリー「『凶悪』の方は自に近い」

 西田「『そして父になる』のほうは」

 リリー「一番、僕から遠いところにある良い人」

【アカデミー賞】リリー・フランキー、「そして父になる」で最優秀助演男優賞!「去年の自分でも想像できない」

 西田「かなりリアルに演じてましたけど」

 リリー「そこは是枝監督が細かくおっしゃっていただいて」

 樹木「私たちのように役者の勉強を地道に重ねてきた人間と違って、すっと来てすっとあれだけのことができるというと、どうですかね同業として」

 西田「脅威ですよ。『凶悪』じゃなく“脅威”と言う映画を撮ってもらいたいなぁと。リリーさんから、『俺はこういう表現者だ』みたいなことはありますか」

 リリー「子供のころからの表現してみたいなぁという気持ちがあるんですけど、それが何なのか決まってないんでしょうかね」

 西田「自分が何者か既定していないところが、不安定な、ある意味、不可思議な演技に」

 リリー「やっぱり、不安定な演技になってました?」

 (会場から笑いが起きる)

 西田「いいんですよ。不安定さがいいんで持ち上げているんです」

 樹木「映画全体が男臭くなってしまうので、色気がある役者が欲しいということで、リリーさんに出演依頼があったということなんですって」

【アカデミー賞】リリー・フランキー、「そして父になる」で最優秀助演男優賞!「去年の自分でも想像できない」
「壇蜜さんの色気は、いろんな雑誌で書いた」とリリー

 リリー「色気・・・ありますか?」

 樹木「ずいぶんあるじゃないですか。あっちこっち」

 西田「壇蜜さんの色気っていうのは、どう感じてらっしやいますか」

 リリー「壇蜜さんの色気に関しては、いろんな雑誌に書かせていただきまして。今日いらっしゃったんで」

 樹木「壇蜜さんはどうですか?嫌でしょ?」

 壇蜜「いや、リリーさんにそう言っていただいたから、おそらく今、ここにいられるんだと思っています。光栄です」

 リリー「壇蜜さんが入場しているときから、その瞬間だけ、俺の顔が抜かれたんですよ。モニターで。俺がものすごく性的な目で見ているところを」

 樹木「わかっているんですねぇ。みんな」

 枡アナ「『そして父になる』の方では、福山雅治さんの頭をはたかれるというシーンがありましたが」

 リリー「いやでしたねぇ」

 西田「あれは、台本にあったんですか?それとも発作的に叩いてしまったとか」

 リリー「ありました。発作的にはたいたら相当に危ない人ですけどね。台本にあったんですけど」

 樹木「スピルバーグ監督がご覧になって、手を逡巡しながらでも叩くという芝居は、評価されたみたいです」

 リリー「じゃ、俺もいつかE.Tの中に入れる」

 樹木「その時は、E.Tの姉で推薦してください」

 枡アナ「はたかれた福山(雅治)さんどうだったですか?」

 福山雅治「おもいっきり殴ってくださいと言っていたんですけど、優しさが出ちゃったんでしょうね、リリーさんの」

 西田「フワッと撫でられたような感じだったんです」

 福山「フワッとよりちょっと強かった感じ」。

【アカデミー賞】リリー・フランキー、「そして父になる」で最優秀助演男優賞!「去年の自分でも想像できない」

 昨年の最優秀助演女優賞を受賞した余貴美子から最優秀助演男優賞を受賞したリリー・フランキーに賞金や賞品がわたされた。

 リリーは、「さっき、樹木さんがおっしゃっていたみたいに、この得体の知れない立場で華やかな席に呼んでいただいて、また、こういう賞をいただいて、なにを言っていいのか考えているんですけども。

 何を言っていいのかわからないと言えば、今日、昼間に佐村河内さんの記者会見がありました。いくら悪いことしたとはいえ、記者会見のアウェイ感というんですか、ツラいだろうなぁと。佐村河内守さんよりは、ウエルカムな状態でスピーチさせていただいています。

 さっきも樹木さん、西田さんと話をさせていただいたきに、子供のころから何か表現をしたいなぁと思いながら、何も決めれないというか、いろんなものに手を染めてきましたけど、僕の尊敬する画家の大竹伸朗さんが、僕に言ってくれたのは、『先のことなんて考えても仕方ない。だって、その通りになったことがないんだから。だから、先のことなんか考えないで、今日、俺は絵を描くんだ』とおっしゃっていて。

 なんで僕も何かしら30年ぐらい、いろんなことをシコシコ毎日、やって失ったこともたくさんありましたけど。いま、全然10年前30年前、去年の自分でも想像できない、こういうふうな賞をいただきまして夢あるねぇと思いました。誇りに思います。ありがとうございました」

 

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『凶悪』と『そして父になる』と正反対の演技を
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