元プロ野球選手でメジャーリーグの経験もある吉本興業契約社員の石井一久氏（40）が28日、東京・吉本興業本社で行われた松本人志監督作品の映画『R100』のブルーレイ＆DVD発売記念イベントに、芸人のチャド・マレーン（34）、お笑いコンビ『デニス』の植野行雄（33）、松下宣夫（29）、『マテンロウ』のアントニー（24）、大野大介（24）らとともに、登場した。
引退後に吉本興業に契約社員として入社する（正式入社は4月1日付け）石井氏が研修の一環で、初めて“宣伝担当”としてイベント仕切りに挑戦！超グダグダな仕切りながらも、その独特の雰囲気と天然ボケのマイペーストークが炸裂。プロの芸人たち5人を向こうに回し、一番笑いを取ってしまうという結果に！
広報志望ということで、研修としてイベントを仕切る初仕事。窮屈そうな「宣伝担当」のたすきをかけ、グレイのスーツ姿で登場した石井氏は、「本日はお越しいただきまして、誠にありがとうございます。えっとー・・本日、このイベントを仕切らせていただきます、よ・し・もと興業社員 『R100』ブルーレイ＆DVD発売 え？ブルーレイ＆DVD販売担当の石井一久です！！」と、棒読みでたどたどしいあいさつに会場からは笑いが起きる。
続いて、今日のテーマ「ハーフ芸人たちに海外でも大絶賛されている本作の魅力を講義」の講師を務めるチャド・マレーンを呼び込むときも、「チャド・マーレン、チャド・マレーンをお呼びいたします。どうぞ、入ってください」というと、またまた爆笑に。そんな空気の中ハイテンションで登場したチャドは、「ディエゴ・フォルランです（と、今季、J1『セレッソ大阪』に入団した世界的なスーパースターでウルグアイ代表FW）。あっ、チャド奈津子（映画の字幕翻訳家の戸田奈津子をもじる）です」というも、すべる。
するといきなり、「石井君！もうちょっとしっかりしてくれへんかなぁ」と、ダメ出し。すると石井氏は、「まぁまぁ、ちゃんとしたつもりですけど。できてる方です。前に前に出るのは苦手な方なので…」と、全く問題にしない石井氏に、「宣伝担当なんでっしゃろ？」と、チャドがツッコム。石井氏は、「宣伝担当なんですけど、普通、こうしてカメラの前でやらせてもらわないじゃないですか。僕のイメージでは、陰でしゃべっているイメージあるんですけど。だから、今日は恥ずかしいんでよろしくお願いいたします」と、トークは全くかみ合わない。
この先の展開に不安を残しつつ、イベントは進行していく。本作の英語字幕版翻訳を担当し松本監督とトロント映画祭を始めとする海外の映画祭に何度も同行したチャドは、映画『大日本人』の時にはカンヌ映画祭にも同行している。石井氏は、「僕も同行させていただけたりしないんですか、広報として。こういうことよりは、海外にご一緒する仕事がしたいです」と、本人は真顔でアピールするも、会見場は爆笑。
続けて、チャドの講義を受ける生徒役の『デニス』植野行雄＆松下宣夫、『マテンロウ』アントニー＆大野大介が登場。植野が、「だいぶやんわりと呼び込まれて、入ってくんの不安でしたよ」と、訴えると石井氏は、「大勢でいると安心感が・・・2人（チャド）だとギクシャクして耐えられなくなっちゃって…」と、返す。
そして、「『R100』が外国人にウケる理由」の講義がスタート。チャドが、植野やアントニーらハーフ芸人たちに、「生きとし生けるものすべての出演者（子供・動物等）」や「SM界でいうところの“女王”を英語で言うと？」など、いくつか質問するも、植野は、「大阪育ちで、日本語しか喋れない。どう考えたって宣伝担当のキャスティングミスでしょう」といい、アントニーも、「英検5級落ちてるんですから」と、宣伝担当の石井にキャスティングミスとクレームする。
若手芸人たちは、ここ一番で、「社員さんも見ているので」と、何とか見て目をかけてもらおうと頑張るもすべりっぱなし。人数が増えてグタグダ感が増し、時間ばかりが経過していく。本来はまだまだ質問があったが、「そろそろ長くなっちゃたので、お時間になってしまったのでいいですか」と途中で打ち切る。
すると、若手芸人たちから、「それ、石井さんのせいじゃないんですか」「僕らがすべったみたいに」と、いっせいに抗議の声が！それにも石井氏は、「僕は滞りなく。これ一発目なんですよ。次はサッカー選手の入団会見もやったりするので、これを調整に」と、キッパリ。
おさまらない若手芸人たちは、「今日の結果を上司に伝えるの何て伝えるんですか？」との声に、石井氏は「英語がしゃべれない」と一言。すると、「石井さん以外の社員は全員知ってます」と、食い下がる。さらに、「よかったといってくれます？」と、必死にアピール。石井氏は、「一応、よかったので、今後もそういうのに使ってみてはどうですか」と、上から目線。チャドは、「僕も使ってもらえそうですか？」と聞くと、石井氏は、「たぶん・・・僕との絡みはないんですけど」と、まさかの社員と芸人の競演NG発言。このやり取りに、会見場は笑いっぱなし。
完全に、オイシイところを石井氏に全部持っていかれてしまっている若手芸人たち。最後には、「フォトセッションはしっかり仕切ってくださいよ」というと、「ちゃんと仕切ります」といったそばから、「みなさん、何となく言われていると思うので、その通りに並んで下さい。真ん中、開けといてもらっていいんですか。僕が入るので」と、平然という。石井氏の無敵の天然トークに翻弄されっぱなしだった。
初仕事を終えた石井氏は、「最初にしては上々な立ち上がり。今日は75点以上。あくまでも調整段階なので」と、胸を張った。
奥さんの元フジテレビアナウンサーでフリーアナウンサーの木佐彩子からのアドバイスとして、「『なるべく覚えられるところはちゃんと覚えて、紙を見た時にパッと目がいくように赤い印しておきなさい』と。ちゃんとその通りできたのでよかっです」と、自信満々。
映画の見どころについて石井氏は、「映画館ではまだ分からない謎解きやギャグが隠されているので、DVDやブルーレイを買って何度も観て、新たな発見があるので、そこらへんを見てほしいなぁ」と、最後に広報らしくキッチリとまとめた。
石井氏自身も『ロサンゼルス・ドジャース』、『ニューヨーク・メッツ』で活躍した経験もある石井氏は、今季、大リーグの『ニューヨーク・ヤンキース』入りした田中将大投手（25）について、「まだオープン戦。緊張やワクワクを満喫して、シーズンに入って欲しい」とアドバイスを送った。
同映画は、「SとM」をモチーフに奇想天外なストーリーと、レトロながらオリジナリティあふれる映像作品に仕上がった。
【タイトル名】『R100』
【発売日】1月29日（水）Blu-ray＆DVD発売 ※レンタルは2月26日（水）開始
【価格】 DVD 3800円（税抜） Blu-ray 4700円（税抜）
【クレジット】201４ 吉本興業
【発売元／販売元】 よしもとアール・アンド・シー
