元カリフォルニア州知事で俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー（66）が3日、都内で行われた『大脱出』（監督：ミカエル・ハフストローム／配給：ギャガ）ジャパンプレミアに登場した。
アーノルド・シュワルツェネッガーとシルヴェスター・スタローンがタッグを組み、両雄が相並ぶ歴史的な作品がついに完成。自ら刑務所に入り脱獄することで安全性をチェックする専門家・ブレスリン（スタローン）は通常の2倍の報酬で、とある私設刑務所に潜入することになる。しかし、それは彼を陥れるための罠だった。ブレスリンは自分の仕事が生み出した脱出不可能の監獄要塞からの脱出を決意し、そこに囚人のボス・ロットマイヤー（シュワルツネッガー）が現れる…
約9ヶ月ぶりの来日となったシュワちゃんは観客の握手攻めにあいながら力強い足取りで登場。「いつも日本に帰ってくるのはすごく嬉しい」とあいさつ。40年前から度々日本を訪れていると話しながら「70年代はボディビルとフィットネスのプロモート。80年代は『ターミネーター』や『コマンドー』。『ツインズ』や『キンダガートン・コップ』のようなコメディ。そういう映画を何本も何本も宣伝に来ました。知事としても日本に来ました。日本とカリフォルニアの貿易を振興するという役目でした」と感慨深く語った。
『エクスペンダブルズ』シリーズで初共演し、今作でタッグを組み本格的な共演に挑む。シュワちゃんはニヤリと笑いながらその時のやりとりを語った。
「ある日電話がかかってきて『アーノルド、やっとシナリオ見つかったよ』
実は2人で何年もシナリオ探していたんです。『どこがいいんだ？』と聞くと『ついに俺と君がスクリーンの上でファイトできる、そういう映画だ』
『俺が勝つぞ』彼は『実際にやったら俺の方がが勝つから』
『じゃあカメラの前で勝負しよう』…とこの映画に2人が出ることになったんです」
スタローンについて「情熱的でハードワーキング・アクターです。全力で挑んでいる。そしてシナリオを書き、監督もし、絵もとっても上手。とても尊敬しています」と惜しみない賛辞を送り「この後、『エクスペンダブルズ3』を撮ったんです」とファンには嬉しいサプライズを発表。拍手に包まれたシュワちゃんは「昔はライバルでしたけどね。今は一緒に作品を作ることを愛しています。友達になり、お互いに尊敬しあっています。これからも2人でいっぱい共演作を作りたいと思います」と新たな構想を打ち明けた。
今年で66歳になるが、司会から「生涯俳優？」と聞かれると「アイ・ウィル（もちろん）」と即答。「いつも“引退するか？”と聞かれる。こんな嫌な質問ないです」と苦笑しながら「なぜ引退しなきゃいけないんですか？ アイ・ラブ・アクティング。子供たちと仕事するのも、エコの運動もなぜリタイアしなくちゃいけないんですか？ ボディビルのプロモートも大好き。全部、倒れて死ぬまでやります。絶対に引退することありません」と“一生俳優”を宣言した。
また、政界への復帰について質問されると「“絶対に”という言葉を使いたくないけど」と話しやんわり否定。「知事の数年間は学ぶことも多く、素晴らしい期間だった。キャリアや収入、家族、全部カリフォルニアとアメリカに貰ったものです。恩返しとして7年間務めたわけです。知事をやったことに1秒たりとも悔いはないけど、これからはショービジネスに“アイ・ウィル・ビー・バック”したい」と『ターミネーター』 の名台詞をなぞらえ喝采を浴びた。
『大脱出』は2014年1月10日からTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー！
