アニメーション映画『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』（監督：竹内敦志／配給：東宝映像事業部）初日舞台あいさつが30日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれ、草薙素子役・坂本真綾、バト―役・松田健一郎、ロジコマ役・沢城みゆき、黄瀬和哉総監督、作家で脚本を担当する冲方丁氏、ProductionI.G社長で製作総指揮の石川光久氏が登壇しMCはニッポン放送の吉田尚記アナが務めた。
公安九課設立までの道のりが描かれる『攻殻機動隊』最新シリーズ。今回はバトー、ボーマ、イシカワらという、後に九課メンバーとなる人物らと陸軍警察のパズ、海兵隊のエーススナイパーのサイトーを率いた素子の対決が描かれる。しかし、ひと癖もふた癖もある人物たちが織りなす物語なだけに、意外などんでん返しがあったり、派手かつ華麗なアクションシーンありと観る者の目を離さない展開だらけとなる。
本編上映後のあいさつとなったが、坂本は「本編が終わった後、自然と拍手が起こったのを聞いてとても感動しました」と、感激した様子を見せる。
そんなほっこりした雰囲気から始まったが松田が「ちょっと義体化を」と、ペットボトルのキャップを目にはめたり、石川社長が、「攻殻がなかったら、『進撃の巨人』も『黒子のバスケ』もありません。よろしくお願いします」とおどけたりと、爆笑もの。
さらには石川社長が、「本日は、電子戦のスペシャリストのイシカワになりきって、これまでの3つの舞台あいさつを話してきたんですけど、坂本からお前はIGじゃなくてNGだと言われました」とおどけだし、坂本は「まったく言ってません！虚偽です虚偽。イシカワと呼び捨てにしてくれと言ってましたけど」と呆れ気味…かと思いきや坂本は「生方さんは（坂本が履いている）きょうのピンヒールで踏んでほしいと言ってました」と、乗っかり、当の生方は「言ってねぇよ！」とツッコミ、吉田アナが「どの方の記憶が捏造されたのでしょうか」と、オチをつけていた。
本作では素子とバトーの主従関係が決まるような部分が描かれるため吉田アナから「バトー制圧はいかがでした？」と、尋ねると坂本は、「気持ちがいい」とボソリ。一方、サイトーに、とあることが起こるが、生方によるとアフレコの際に坂本が「本当にムカつく」と言っていたそうで、そのことに坂本は、「感じの悪いどころではない。でも、どうせ言うこと聞くようになるんですものね。いつかは。言うことを聞くようになる全部がプロセスだと思えば」と、語った。
さらに、素子の人間味の部分について坂本は、「border：1のときには未熟な面とか、感情が表に出やすい面がありましたけど、border：2では素子自身も初めて外に出て、初仕事、個人としての初めての意義を感じているところで楽しそうというか、生き生きとやるべきことを探して向かっている姿が結構分かりやすく見えるという点で、素子にはこういう一面があったんだなというのを表面に見せてもらえたなと思っています」と、感想を寄せていた。
ほかにも、ロジコマを演じる沢城は「何も考えない、全力で、素子にさえも呑まれない感じですかね（笑）」と、語りつつ、「本当はもっとセリフを入れたいんですよ。もっと入れたい動きをたくさん作ってくださっているんです。私は入れまくるんですけど、いらない部分は切ってくださいっていったら切られてた。唯一、勝ち取ったのが『ストーーーーップ！』ってセリフです」と、内情を話すと、生方が「ロジコマのセリフの部分が『（アドリブ）』と書いてあった。おいおい、全部沢城さん任せなのか！？」と、ビックリしていた。
最後に坂本から、「border：3もどんなことになるのか私達キャストは何も聞いてないですがみなさんと一緒に楽しみにしています」と、早くも次作への期待を寄せる姿を見せていた。
アニメーション『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』は30日より2週間限定で全国ロードショー！
■STORY
501機関から独立を果たし軍内部での自由を得た草薙素子。その自立を後押しした公安9課の荒巻からの誘いを断り、自身の部隊の結成を考えていた。そのさなか、何者かによるロジコマへのハッキングが発生。荒巻の要請で調査のためにロジコマをラボまで移送する素子だったが、突然、武装集団に襲撃に遭う。そこにはバトーとボーマ、元陸軍情報部のイシカワの姿があった。彼らは難民虐殺の罪で犯罪者として法廷に立たされている混成78部隊の元上官ソガ・カズヤ大佐の無実を証明するために特殊軍事モジュールで電子的作戦を進めていた。だがそれに干渉できる並列解
除コードの複製がロジコマに隠されたことを掴みロジコマの破壊を狙う。それを素子に伝えたのは米軍情報部エージェントのヴィヴィーだった。素子は、ヴィヴィーとともに陸軍警察のパズ、海兵隊のエーススナイパーのサイトーをスカウトし反撃に出るのだが…。
