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赤木春恵 89歳で映画初主演!『ペコロスの母に会いに行く』

赤木春恵 89歳で映画初主演!『ペコロスの母に会いに行く』
劇中の衣装で登場

 女優の赤木春恵(89)が11日、都内・スペースFS汐留で行われた映画『ペコロスの母に会いに行く』(監督:森﨑東/配給:東風)介護の日特別試写会に俳優・岩松了(61)、加瀬亮(39)、主題歌「霞道(かすみじ)」を歌った歌手の一青窈(37)、森﨑監督(85)とともに出席した。

 長崎を舞台に、グループホームで暮らす89歳の認知症の母親とのおかしくも切ない日常を描いた、岡野雄一による同名エッセイ漫画を映画化。介護の日である11月11日に、89歳にして映画初主演を務めたみつえ役の赤木が登壇すると、拍手とともに歓声が上がった。

 同じく主演で、みつえの息子・ゆういち役の岩松は、「今日が介護の日ということは知らなかった。こんな日に上映会ができるのは嬉しいことだと思います。主演という紹介がありましたが、主演という意識は特になく、出来上がった作品を見ると真ん中にいるなっていう感じで、そうか主演だったのか!?という気持ちになりました(笑)」と、笑いもまじえながら挨拶。

 これに赤木も「私も同じ(主演であったのかという)気持ちで、脚本に忠実に認知症の役を演じました。介護は深く暗いイメージがありますが、映画をご覧頂いて明るく心の持ち方によってこういうこともユーモラスに見えるのだなと思えると思います」と続き、ゆういちの父・さとる役の加瀬は、「介護の現場の映画でありますが、笑えるってことは希望があるということなんだなと思いました」と語った。

赤木春恵 89歳で映画初主演!『ペコロスの母に会いに行く』
場面写真

 役柄上、ハゲヅラで撮影に臨んだ岩松は、「撮影途中から岡野さんのことをもうちょっと知っておいたほうがいいかもしれないと思ったが、毎日カツラをつけては外すという生活でしたので、お話することもなく夏の撮影が終わってしまった。母親を介護するという岡野さんが行ったことを実際僕は経験したことがないし、母親に対する思いもあまり実感がなかったので演じる上で必要ではないかと思ったが、その分、赤木さんを親孝行しなきゃと思って演じました」と、感慨深くコメント。そして、「頭(ハゲヅラ)を作るのに3時間かかるんですよ、朝6時から9時まで眠いのにただ座っているだけで頭をいじられて(笑)。絶対必要なシーンだったので諦めもついていた」と笑いも入れつつ、「赤木さんの印象は、ふわふわした和菓子のような方だった」と、赤木との共演を振り返っていた。

 ここで、赤木が「89歳になり、この映画で幕が降りるんじゃないかって思って、森﨑監督ということを聞き、是非やりたいと思いました」と胸中を明かすと、監督も「89歳にして映画初主演でギネス級と言われてますね」と呼応。

 イベント後半には一青窈も登壇し、主題歌の「霞道」を初披露。「信じられないくらい号泣しました。今ハンカチをお持ちでない方は、トイレに行ってトイレットペーパーを用意していただくといいかなと思います。本当に泣けます」と、同作で涙したことを明かし、「岩松さんの頭がツルツルだったのが驚愕でした(笑)」と、岩松の頭をイジっていた。

 11月16日より全国ロードショー。

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