女優・大地真央(57)、牧瀬里穂(41)、俳優・葛山信吾(41)、ベンガル(62)、江守徹(69)、演出家・G2氏が7日、東京・明治記念館で明治座2014年1月公演『コンダーさんの恋 ~鹿鳴館騒動記~』制作発表会見に登場した。
東京・明治座の新春からの公演は明治16年に建設された迎賓館・舞踏会場として建設された『鹿鳴館』。当時、日本の世界へのイメージアップのために建設はされたものの肝心のダンスを踊れる女性は皆無という状況のなか、踊りの師匠や芸者ら“プロ”にダンスを教え舞踏会に出席させようという計画が持ち上がる。そこで白羽の矢が立ったのは菊川流の踊り手・前波くめ(大地)。同館を設計した“コンダーさん”ことジョサイア・コンドルと“いい仲”のくめは、コンダーさんのために何とかしようと、ピアノの弾ける米女性・クララ、勝海舟の三男・梅太郎(葛山)、米留学を終えたばかりの山川捨松(秋本奈緒美)らとともに奮闘するのだが、その周囲での騒動がどんどんややこしくなっていき…。
まずは、明治座では初の仕事となるG2氏から、鹿鳴館自体のことに、「鹿鳴館というのは一世風びしたような感じなのに、4年で終わっている。明治政府の大失敗プロジェクトの1つだった。そこに、おもしろい謎があるんじゃないかと思って。よく調べてみると先達は山田風太郎さんとか、三島由紀夫さんくらいしかやってない。等身大の庶民の主人公というヒューマンなコメディーにしたい」と、本作へかける思いを語ることに。
本日は艶やかなピンク地の和装で洗われた主演の大地は、「明治座さんには3度目の公演となります。お正月から舞台に立てるのは縁起もいいですし、光栄なことと思っています。頑張ってやるぞというのを気合を入れています。前波くめをどう作り上げていくのか、みなさんにハッピーな気持ちで、初笑をしていただきたいし、感動をしていただきたい作品になっています」と、意気込みを。
そんな大地とサスペンス舞台『8人の女たち』以来の共演となる牧瀬は、うっとりとした視線を大地に投げっぱなしで、「前の作品では、こんな戦っている作品なのに、真央さんもこんなに綺麗なのにコメディーセンスもあると思って。立ち回りとかお上手だし。本当にこんな方が実在する方だと思ってなくて、共演して実在する方だと思った」と話すと、これには大地も笑みがこぼれる。
続けて、牧瀬が大地を、「優しいし、お稽古場を楽しくしてくれるし、プッと笑ってしまうような仕草もあって、胸がキューっとしました」と、今月末からというけいこを待ち望むと、葛山も、「可愛らしい方で、パワーある方だなと思っています」と、うなずく。初顔合わせしたというベンガルに至っては、「晩年の高峰秀子さん、松坂慶子さんみたく、本当に部屋にいるだけで華やかになる。どういう努力をしても無理だなと思うものを持っている方」と絶賛。さらに江守も、10年ほど前に共演したという舞台『クレオパトラ』のことを引き合いに、「ビックリさせられる演技もありつつ、クレオパトラだなというのが大地真央さんでした」と、始まる前から高評価だった。
本舞台はいまのところ、大地が何度衣装替えするのかは決まっていないが、くめについて、「割とおちゃめな感じですね。後半コンダーさんにも隠し子がいたというのが分かって、それも自分が引き取って育てよという心意気です。けれど、純粋でおっちょこちょいで、人間味あふれるところが魅力かなと思います。いままで、明治座さんでやらせていただいた切り口とは違う感じでやっていこうかなと」と、キャラクターについてもすでに構想がある様子を。
くめのダンスシーンは存在するようで、G2氏は、「日本舞踊のシーンも出てくるんじゃないかなと思います。それに、アッと驚く趣向も出てくるんじゃないかなと」とニコリ。なお、会見では、タイトルにも入るコンダーさんを誰が演じるかなどはリリースにも一切記載されておらず、一体どうなるのかにも質問が飛んだが、G2氏は「出てくるか出てこないかが1つの楽しみになるのでそこは伏せさせてください」と、不敵に笑い見せ、サプライズへ期待を持たせる様子も見せていた。
また、囲み会見では、実生活の夫婦仲で「内助の功はされてる?」と尋ねられた大地は、「ないですよ~」と、はにかみ、牧瀬は、「パッチリです。今回は役柄的にイライラしているので、私だったら耐えられないなという事態もあるので、劇場ではイライラさせてください」と語り、報道陣を沸かせていた。
「登場人物みなさんが個性的でそれぞれが変でおもしろいですから、それだけでも十分いきいき観られると思います」と、大地からPRしていた舞台『コンダーさんの恋 ~鹿鳴館騒動記~』は2014年1月2日から27日まで明治座にて上演!
■7日発表キャスト
・前波くめ:大地真央
・クララ・ホイットニー:牧瀬里穂
・葛山信吾:勝梅太郎
・藤田源吉:三上市朗
・得能関四郎:久ヶ沢徹
・坪内雄蔵:植本潤
・灘大吉&灘廉太郎(二役):荒井敦史
・菊川金蝶:寿ひずる
・伊藤梅子:未沙のえる
・山川捨松:秋本奈緒美
・大山巌:ベンガル
・勝海舟:江守徹