女優・永作博美（43）が4日、都内で主演映画『四十九日のレシピ』（監督：タナダユキ／配給：ギャガ）公開直前イベントに登場し、50人の観客とフラダンスを踊り楽しんだ。
永作にとって、2011年日本アカデミー賞最優秀助演女優賞など映画各賞を数々手にした『八日目の蝉』以降初の映画主演。亡くなった母・乙美が遺した『幸せに生きるためのレシピ』に記されていた、希望の“四十九日の大宴会”を盛大に行うため行動しだした、娘・百合子（永作）や父・良平（石橋蓮司）ら残された家族が、さまざまな心の傷に向き合いながらも、再生へ向かっていくという感動の物語となっている。
今年6月に第2子女児の出産を経ているがほっそりとしたシルエットで登場した永作。本作のオファーを受けた理由を尋ねられ、「亡き人の言葉が四十九日を盛大にやってほしいという、死に際の遺言とか、そんなハッピーなことを残していく人はいないなと思って。それを私が実現したいって。それで、ぜひ私に『四十九日』をやらせてくださいと言いました」と、共感からだったそう。
さらに、出演するに当たりもう1つの自分の中でやりたいことがあったそうで、「素敵と思えるお母さんと、百合子にとっては大きな隙間が開いているんだろうなって思ったんです。それを埋めるのも、私が百合子をやる上での課題でした」と、思いの丈を語った。
石橋蓮司とは本作で初共演となるが、「頑固なお父さんで、なんだかんだで似たもの同士だなと。蓮司さんとやらせていただいて、頑固親父で立っててくださった」と、演じやすかったと笑みを見せ、「実際の役柄はでは仲悪いですけど、現場では仲良かったです。初めてご一緒したんですけど、これまで結構激しい役とかやられていることが多いし、顔も怖いし、怒られたらと思っていたんですけど、お茶目で優しかったです」との感想も披露し、場内を沸かせることも。
そんな、撮影現場で雰囲気のいい中、1つだけ心残りがあるという永作。それは、劇中に母親のこれまでの生きてきた年表を、大きな用紙でメッセージ入りで書いているという小道具に対してのもだそうで、「永作博美として何か書きたいと思っていたんですが、現場に追われて書けなかったのが残念なことだと思いました。作品の中としても、リアルな現場としても一枚が素敵だなと思いました。みんなでつくった年表なんです」と、残念そうな様子も見せていた。
本作で亡くなってしまった乙美のように前向きに生きていくコツを尋ねられた永作は、「目の前のことに必死になるってことですね。それをどう越えていくか、充実するために終わらせるかと考えていると、1日が過ぎ、1週間が過ぎ、1年が過ぎている」と、コツもレクチャー。
ほかにも、本作主題歌で作品のラストで感動を誘うフラミュージックの名曲『Aloha Oe』に乗せて踊るフラダンスへ、「この作品で初め踊らせていただきました。とくに振りも習わないで、そのまま現場に行きました。ダンスは自信がないので、周りを盗み見ながらやるしかないなって」と苦笑いを浮かべつつ、「止まっているように、動いているというのは不思議な感じですね。ゆったり優雅な解放されるような雰囲気はたまらないですよね。今後も気持ちよくなるんで、やりたいと思いました」と、フラの魅力を熱弁。
観客50人とフラダンスをするという試みもなされ、永作もフラダンスを披露し「なんかやっぱり、清々しい心が洗われた気がしますね」と、ニッコリ。フラダンスの先生で劇中のフラダンス指導も担当した椿仁実さんからも「フラに一番重要な感情表現が豊かなので、これからも続けてほしい」と、呼びかけられると絶賛の声も寄せられていた。
映画『四十九日のレシピ』は9日より新宿バルト9、有楽町スバル座ほか全国ロードショー！
