
俳優で声優の石橋陽彩が主人公の声を担当したアニメ映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』のスペシャルトークイベントが9月5日に、モデルとなった島根県立隠岐島前高等学校で行われ、人公・月ヶ瀬和希役の石橋陽彩、和田純一監督が登壇した。
また、玉木宏から生徒へサプライズのスペシャルメッセージも
同作品は、2025年に『カフネ』で第22回本屋大賞を受賞した阿部暁子原作の人気青春小説『どこよりも遠い場所にいる君へ』(集英社オレンジ文庫刊)。少年少女の揺れる想いと秘密が複雑に絡み合うストーリーで、TikTokを中心に話題を呼んだ。
ある秘密を抱える男子高校生・月ヶ瀬和希と、浜辺で倒れていた謎の少女・七緒の出逢いから始まる感動の物語。
主人公・月ヶ瀬和希役には、ディズニー/ピクサー『リメンバー・ミー』日本版吹替で主人公・ミゲル役を務め注目を集めた石橋陽彩。謎の少女・秋鹿七緒役には、劇場公開され異例の大ヒットを記録した『超かぐや姫!』に出演している永瀬アンナ。和希の同級生・尾崎幹也役に土屋神葉、そして物語のカギを握る高津役には玉木宏が参加。「神隠しの入り江」「ある秘密」「マレビト」「1974年」――すべてが一つに繋がった先で、届けられる想いとは…。
そして9月5日には、作品のモデルとなった島根県・隠岐島前高等学校で、スペシャルトークイベントが開催された。イベント当日は同校の文化祭が行われる中、主人公・月ヶ瀬和希を演じた石橋陽彩と和田純一監督が登壇。映画にとって特別な場所を舞台に、生徒たちを前に作品への想いや隠岐での思い出を語った。さらに高津役を務める玉木宏から届いたスペシャル動画メッセージも上映! 生徒から石橋、和田監督へ直接質問するQ&Aも行われ、この日限りの特別なイベントとなった。

【オフィシャルレポート】
まず石橋は「皆さん、こんにちは。映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』主人公の和希役を演じさせていただきました。声優をやっています石橋です。よろしくお願いします。この作品には隠岐島前高等学校をモデル にした学校が出てくるんですけど、そのまんまだな!って思いました。それに、実際に生徒の皆さんの元気あふれる楽しい雰囲気が伝わってきて、和希たちもここに通ったんだな、高校時代やり直したいなあって思いましたね。」と挨拶。
続いて和田監督も「こんにちは監督の和田純一と申します。本日はよろしくお願いします。原作の小説を読んだ時から丘の上にある高校にしようっていうのをずっと思っていたんです。Googleマップで見た時、こんなに良い高校はないなと思って、ロケハンで来させてもらった時に、屋上からたくさん写真を撮ったのを思い出しました。」と作品のモデルとなった隠岐島前高等学校の生徒を前に語った。
トークでは、まず作品について深掘り。原作を初めて読んだ際の印象や、和田監督が主人公・和希役に石橋を抜擢した理由、石橋が和希を演じるうえで苦労したことなど、制作の裏側が明かされていった。 石橋を和希役に抜擢した理由について聞かれると、和田監督は「佇まいが和希っぽいというか、もちろん演技も台本を読み込んできて、和希感を出してくれているとは思ったんですけど、なんだか影を抱えてそうだなあとか、王子様っぽいな、みたいな…この作品ではあまり声を作って欲しくなくて、心の内じゃないですけれど全部ぶつけてもらいたい、主人公はその方がいいかなと思って選ばせていただきました。」と答え石橋が「嬉しい。僕に王子様感を感じてくださって…」と恐縮すると和田監督は「王子様もありますよ。王子様あります!」と全肯定し、集まった生徒からは大きな拍手が起こるなど、会場は大きく盛り上がった。
そんな石橋は和希を演じるうえで苦労したことを「僕自身も和希のようなマイナスな面は持っていると思っていて、そこはリンクするところがあるなと感じています。でもしっかりと前を向いていて、苦しいけど泣けない、というような感情を素直に出せないっていうのをお芝居として消化するのが難しかったです。感情を出さずに泣いたりとか、感情を出さずに今の気持ちを息にしたりとか…難しかったと思いました。」と語った。
さらに話題は作品と深いつながりを持つ隠岐へ。映画制作にあたり実際に隠岐を訪れ、ロケハンを行った和田監督は、「コアになるスタッフとロケハンに来ました。美術を描かれる方とは『この景色のこの雰囲気出たらいいですね』という話をしたり、音響関係の方も一緒に取材に来て、島の風の音とか、蝉の音とか波の音とか収録していたので、本当に島を中心にして色々繋がったし、島に作らせてもらったなと思っています。なので、島を中心にしてキャラクターを見てもらいたいし、ストーリーも楽しんでもらいたいなと思っています。ありがとうございます。」と感謝を伝えた。

一方、イベント前日に隠岐入りし、島内を巡ったという石橋。実際に島を訪れ、映画の世界と重なった場所を聞かれると「実際、僕も隠岐の島を観光させていただいたんですけど、もう、作品まんまでしたね。神隠しの入り江のモデルになったところは雰囲気がそのまんまというか…本当に不思議なことが起こりそうな雰囲気がすごかったです。海もとても綺麗でした。」と興奮気味に語った。
そしてイベント中盤、MCから「ここである方から動画のメッセージが届いております!」とのサプライズが。
スクリーンに映し出されたのは、本作で物語のカギを握る高津役を演じた玉木宏!イベントに駆けつけることが叶わなかった玉木だが、実は隠岐とは深い縁があるそうで、自身のルーツを告白。さらに隠岐の魅力について「本土では感じられないような圧巻の景色」と語り、「たくさんの人にも知ってもらいたい」と故郷への想いを吐露。最後には「家族や大切な友達、そういう自分にとって本当に思い出のある方と一緒に見ると、よりこの作品のメッセージが皆さんの心に届くのではないかと思います」と呼びかけ、スペシャルメッセージを締めくくった。
突然のスペシャルメッセージに会場からは喜びの声と大きな拍手が起こった。映像を見た石橋と和田監督も玉木とのアフレコを振り返り、石橋「玉木さんが演じられるお芝居がすごく自然に耳に入ってくるといいますか、すごく繊細なお芝居をされる方だなっていう風に思いましたし、実際に掛け合わせていただけて、本当にありがたかったです。僕も玉木さんのお芝居を聞いて、さらに頑張らなきゃって引き出してもらえたので、一緒にお芝居できてすごく良かったなって思います。」と収録時のエピソードを披露した。
隠岐島前高等学校の生徒からのQ&Aコーナーへ移ると「この高校の生徒になってやってみたいこととか、放課後こんなことしたいとかありますか?」「七緒と和希がが出会ったことで、キャラクターの心境の変化があると思うんですけど、そういう変化の表現ってどういう工夫をしていますか?」などの質問が飛び出した。
最後に石橋は「改めまして本日はこんなにもたくさんの方に集まっていただき、本当に嬉しく思います。今の一瞬だけちょっと高校生に戻れた気がしました。皆さんも高校生活が終わって、大学に進学したり就職したり、本当にいろんな道があると思うんですけど、絶対に言えることは『この3年間、この一瞬一瞬を楽しんでほしい』っていうことです。その楽しむ中の一つとして映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』を見ていただけたら嬉しいなと思います。本日はありがとうございました。」
和田監督は「隠岐の島に来て、帰ってきたなあ…くらいすごく感慨深いです。本土の方に行く際にはぜひ映画館で見ていただけたらとても嬉しいです。本日はありがとうございました。」とメッセージを贈った。
そしてイベント終了直後、会場に集まった隠岐島前高等学校の生徒の皆さんから、海士町に古くから伝わる民謡「キンニャモニャ」を踊るというサプライズが披露され、作品のモデルとなった特別な場所で、映画を作り上げたキャスト・スタッフと、現在この場所で青春を送る高校生たちが時間をともにする、特別なひとときとなった。
映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』は、10月9日(金)より全国公開。

<ストーリー>
豊かな自然にあふれた離島・采岐島――。
その島には、“神隠しの入り江”と呼ばれる場所があった。
とある事情で都会を離れ、采岐島の高校に進学した少年・月ヶ瀬和希は、ある初夏の日、“神隠しの入り江”で一人の少女が倒れているのを発見する。
少女の名前は秋鹿七緒。
身元不明の七緒は、和希とともに彼女を救助した高津という男性に保護されることになる。
七緒のことが気になり、それからたびたび放課後に彼女のもとを訪れるようになった和希。
二人の距離は少しずつ縮まっていくが、やがて和希は、七緒から驚きの言葉を聞かされるのだった。
出会うはずのなかった二人が出会い、少しずつ色づいていく日常。
ひと夏を共に過ごした二人がたどり着いたのは、切なくも優しい未来だった――
【映画情報】
石橋陽彩 永瀬アンナ 土屋神葉 上坂すみれ 羽多野渉 岡本信彦 松岡禎丞 / 藤木直人(友情出演) / 玉木宏
原作:阿部暁子「どこよりも遠い場所にいる君へ」(集英社オレンジ文庫)
監督:和田純一
脚本:桑村さや香
主題歌:とた「オリーブ」(RECA Records)
劇中歌:とた「鳳仙花」(RECA Records)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント/第6スタジオ
配給:松竹
製作幹事:松竹・ポニーキャニオン 製作:『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会
©阿部暁子/集英社・『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会


