人気声優・岡本信彦、藤井ゆきよが24日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催中の『第26回 東京国際映画祭』(TIFF26)内で特別招待作品のアニメーション映画『サカサマのパテマ』(監督:吉浦康裕/配給:アスミック・エース)舞台あいさつに吉浦監督とともに登壇した。
『イヴの時間』に続いて、吉浦監督が原作・監督・脚本を手がけた作品。“空”を忌み嫌う世界に生まれた少年・エイジ(岡本)。ある日、突然“空”に向かって落ちていこうと必死にフェンスにしがみついていた“サカサマの少女”パテマ(藤井)と出会う。エイジが彼女を助けようと手を握った瞬間、彼女に引っ張られるように、2人は空へ飛び出す。恐怖に慄くパテマと、想像を超える体験に驚愕するエイジ。この奇妙な出会いが封じられた<真逆の世界>の謎を解く、禁断の事件へとつながっていくこととなり…。
岡本は登壇するなり、吉浦監督から「きょうは主に岡本くんのファンの方だと思いますが」と、ニヤリと話しかけられ、はにかむ。しかし、その話はまんざらでもないようで、国際映画祭のため同時英語通訳者が「OKAMOTO FAN!」と、訳すと場内がドッと沸き返った。
一方の藤井は、「この作品が初めてヒロインをさせて頂いた作品で…」と途切れると、感極まったのか、涙が零れ落ちそうになり手で口元を覆いつつ、嗚咽を漏らし、「初めてかかわらせて頂いた素敵な作品で、観てくださるみなさまとお会いできる機会も頂いて、こんなに恵まれた作品に出会えて嬉しいです」と、満面の笑みを見せた。そして岡本は、「台本を読んで、ストーリーに感動しました。こんな素敵な作品をやらせていただいて、幸せだなと思っています」と、嬉しさを噛みしめている様子を見せた
本作の見どころについて、藤井は「こんな不思議なボーイミーツガールはない。180度見えてるものも感じているものも違う男女が、お互い出会って、どう変わって、どう成長していくのか本当に素敵に描かれている作品」といい、続けて「岡本さんファンのみなさんも楽しめる胸キュンなストーリーになっていると思います」と、2点アピールを。
岡本にはエイジを演じてみて、「最初台本を見た時に、お芝居をするときに文章の組み立てを意識してやっているんですけど、この作品は違いまして、見たままの文章を感じるままにしゃべるということをしました。だからこそ、デフォルメをまったくしていないです」と、本作仕様にしているそう。
さらに岡本は「いろんな視点で物語が展開されて、その視点のコロコロ感とか、僕の観たままの思ったことが、いろんな意味で変われた作品。ですので、台本を読んだ時に一番の衝撃でした。あの台本を読まず、客席側にいたいなと思うくらい、衝撃があります」と、期待を持たせるコメントを残した。
また、本作はスコットランドのグラス コー、エディンバラで開催されたスコットランド ラブアニメ映画祭 2013(Scotland Loves Anime 2013)で『観客賞』と『審査員賞』を受賞するという吉報も届いているが、実は同日は岡本の誕生日でもあった。このため、サプライズで巨大なバースデーケーキが運ばれてきて、観客から「のぶくんお誕生日おめでとう!」とコールされると、岡本は驚いた表情を隠せない。「すごい!これは食べきれないなぁ」と笑みを浮かべつつ、「これからも頑張って声優としてやっていきたいと思っております!」と、宣言していた。
映画『サカサマのパテマ』は11月9日より公開!