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GALACTICAアダマ艦長・坂口芳貞、感動の訓辞!庵野秀明監督「宇宙戦艦ヤマト2199」に不満で出渕裕総監督大焦り

GALACTICAアダマ艦長・坂口芳貞、感動の訓辞!庵野秀明監督「宇宙戦艦ヤマト2199」に不満で出渕裕総監督大焦り
左から、樋口監督、声優・坂口芳貞、庵野監督、出渕監督

 庵野秀明監督(53)、樋口真嗣監督(47)、出渕裕監督(54)、声優・坂口芳貞(73)が6月26日、都内で行われたSFドラマシリーズ『GALACTICA サーガ 10周年記念イベント』トークショーに登場した。

 同イベントは、2008年5月開催の初回から数えて通算5度目。前回から2年8ヶ月。縁ある新宿バルト9に集結し、製作10周年記念イベントを開催。今回は<サーガ再起動計画>と銘打ち、GALACTICA(ギャラクティカ)が、まさに“今”という時代にこそ観るにふさわしいドラマであることを伝え、新たにファンとなる方々の心にも訴えかけたいとして行われたもの。

 まずは、約10分間のダイジェスト映像が流され、息を呑む展開の連続に4人も真剣に見入る。終了後、作品の魅力について、『GALACTICA』ウィリアム・アダマ艦長役の坂口は、「頼りになる男じゃなきゃなと思ったけど難しかった」と、時には非情な決断もしなければならないことにしみじみ。

 それでも、坂口は「(アダマ艦長は)本当に優秀というわけではなく、人間的なところもある。超現代のいろいろなものが出てくるのに、ヒゲをアナログな感じで削ぐというのがいいなと。新しいものがあるかと思うと、細かいところでも実に懐かしい。実際にいそうな人間というか、両方あるから素敵な人間」という。

GALACTICAアダマ艦長・坂口芳貞、感動の訓辞!庵野秀明監督「宇宙戦艦ヤマト2199」に不満で出渕裕総監督大焦り

 これに、現在『宇宙戦艦ヤマト2199』のフィナーレへ向けて総監督を務めている出渕監督は、「ヤマトと似たところはあります」と、本シリーズとの共通点を認め、「GALACTICAより(38年前の)ヤマトの方が先だったんですけど、結構影響与えてるのかなって。フィードバックのしあいというがGALACTICAとヤマトの関係かなと思っています」と、コメント。設定的なもので、「あえてなんでアナログなのかというのも、デジタルでやると侵入されたりとかがあって、電話も有線でやりとりしているというところはシビレますよね」と、バックボーンありの深いものにも納得のものだと熱弁する。

 樋口監督へ本作の感想について話が向けられと、「(バットマン)ダークナイトはパクリですよね。既成概念を疑って、どこまでギチギチにできるかというのが。ダークナイトが手に入れられなかたものがここにはある」と、説明すると爆笑が起こる。続けて、庵野監督は、「いいところは、戦艦をちゃんと扱っていることで、アメリカでできたものではあまりないことなんです」という。

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「ヤマト」に不満を漏らす庵野監督

 そこから転じて、庵野監督は「艦隊戦で撃ち合いは必須です。『宇宙戦艦ヤマト2199』にはそれが足りない!」と放言し、出渕総監督をチラリと見ると、「おいおい、ちょっと待て!」と、出渕総監督は大焦り。それでも止まらぬ庵野監督は「もっとやろうよ~撃ち合い!CGだったらいいじゃん」と、アクセルを踏むと、出渕総監督は、「だから大変なんだって」と、苦笑いするしかなかない。

 その会話に、樋口監督が助け舟を出すかと思いきや、「こんだけ(ヤマトが)当たったんだから、みんな浮かれて、もういっこなんかやりましょうとか言っているじゃないですか」と、“続編”があるのかどうなのか定かではないコメントが飛び出すことも。そんな防戦一方の出渕総監督だったが、庵野監督へ「じゃあやるときコンテ切ってよ!」と“反撃”し、庵野監督は「(予定が)空いてたらね」と小声で言わせ、火消しを成功させていた。

 それでも、ヤマトの話は続き、1970年代に作られたGALACTICAと、現代に蘇ったヤマトのポイントを尋ねられた出渕総監督は、「オリジナルをどういう形で創造できるかという感じで、オリジナルのファクターというのはいろんな形で顔を出すじゃないですか。デザインやちょっとした部分でありますね」と、しみじみと話していた。

 そうして話が大幅に脱線した後、樋口監督は本作に「字幕を振ってくれた人には悪いけど、日本語吹替しか観ないんです」と告白。出渕総監督も、「声優さんで知っている人もいるけど、この人誰?っていうので、初見で芝居の濃いリアルな感じでやっていらっしゃる方っているんだっていうので、ホームページとかで調べて見ています」と、後々の作品作りにも参考にしているようだった。

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責められて大慌ての出渕監督

 もし本作のようなシリーズを日本で作成するとしたらと問われた庵野監督は、「悔しいですけど難しいと思います。これを日本で作るのはしんどいなと思います」と、率直な意見を。樋口監督も、「この手はもう使えない。グラグラ揺れてる絵とかマネされてるし、ちょっとズームするとかも。2003年の時代には『未来はこれだ!』と思っていてやるぞと思っていたら、みんなそうなってしまった」と、残念がっていた。

 GALACTICAシーズン4のシーンについても語られ、庵野監督は「もともと戦艦というものは大きいものに大砲がついたものが好きなんですが、艦はこうでなくっちゃというのでGALACTICAは本当に溜飲の下がる作品です。シーズン4の最後には艦はこうでなくっちゃということをやってくれます。戦艦の最後は体当たりです!基本体当たりです!」と、アニメ『ふしぎの海のナディア』のノーチラス号でもあったようなことを熱弁し、笑いを誘っていた。

 最後に坂口から10周年へ訓辞がなされた。 
 ○訓辞
 「序章」の製作から、10年の歳月が過ぎた。本国アメリカでは、9・11後の時代を象徴するドラマとして語り継がれ、サーガ完結後もなお、熱い眼差しが注がれている。『ギャラクティカ』―――。最重要レベルの海外ドラマだ。魅力的なメカを散りばめ、迫真のVFXが炸裂するSFミリタリー・アクションであり、戦うヒロインたちや命懸けの男どもが、運命に翻弄される決死のサバイバル劇だ。しかし、日本ではまだ、見識の高い一部のファンの心のファンにとどまっているのではないか。

 これは突然のカタストロフによって終わりの時が訪れ極限状況の中、それでも絶望することなく世界をやり直すためにもがき苦しむ者達の群像劇でもある。なぜ、われわれは救われるのに値するのか?そう問いかけながら、残された人々を乗せて艦は行く―――。

 この国ではサーガのリリースが始まった5年前よりも、まさにいまの時代にこそふさわしい、相剋のドラマというものかもしれない。スピンオフ『BLOOD&CHROME/最高機密指令』から観始める者は、引き続きシーズン1の序章へと進みやみつきになってほしい。当然のことながら字幕版も素晴らしいが、日本語吹き替え版はもっと素晴らしい。ここに集うわれわれは海外ドラマ史上最も過酷な旅の仲間だ。GALACTICAという希望を乗せた艦の搭乗者をさらに増やしていこうではないか。そうここに願う!解散!

GALACTICA:スピンオフ【BLOOD & CHROME/最高機密指令】 ブルーレイ&DVD リリース中
 DVD:3360 円(税込) ブルーレイ:3990 円(税込)
 発売元・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
 ※全4シーズン ブルーレイリリース中

 

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『GALACTICA サーガ』
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庵野秀明監督
出渕裕監督
出渕裕監督
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樋口真嗣監督


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アダマ艦長役の声優・坂口芳貞
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アマダ艦長からの祝辞を読み上げる坂口
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訓辞を姿勢を正して聴く庵野監督、樋口監督、出渕監督
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GALACTICA 【最高機密指令】 場面画像
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