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【忌野清志郎ロックン・ロール・ショー】かまやつ&浜崎貴司が小林幸子に「『黒くぬれ!』歌って」

【忌野清志郎ロックン・ロール・ショー】かまやつ&浜崎貴司が小林幸子に「『黒くぬれ!』歌って」
武道館に7000人が来場

 ロックミュージシャン・忌野清志郎さんの命日にあたる2日、東京・日本武道館で『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー Love&Peace』が行われ、トータス松本(46)や奥田民生(47)ら総勢14組19人のアーティストが出演した。

 清志郎さんが所属していたバンド『RCサクセション』の未公開音源などが収録されたアルバム『悲しいことばっかり』が先行発売され、Tシャツやパンフレット、エコバッグなどを購入するために、ファンがグッズ売り場に長蛇の列を作る。

 開演前の場内では、ステージ下手に清志郎さんのイラストでおなじみのキャラ・ヒトハタウサギの巨大バルーンがそびえ立ち、清志郎さんの楽曲が流れた。そして、場内が暗転すると、スクリーンに清志郎さんが自転車に乗った姿が映し出され、7000人の観客から歓声が! RCの「ロックン・ロール・ショー」をBGMに清志郎さんが自転車で武道館に到着するという映像が終わると、3年連続出演となるトータスが、RCのライブで定番ナンバーだった「ドカドカうるさいR&Rバンド」を歌い、イベントは幕を開けた。

 ムッシュかまやつ(74)はニット帽から衣装まで黒で統一し(※靴は黄色)、浜崎貴司(47)とともに「黒くぬれ!」を披露。浜崎が「『ローリング・ストーンズ』のあの曲を清志郎大先生が凄い詞をつけちゃったヤツをぶちかましたいと思います」とアナウンスしたように、RCのアルバム『COVERS』でも異彩を放っていた同曲を妖しくパフォーマンスしてみせた。

 ここで、浜崎が「この歌をいま日本人で誰が歌えばいいかって話になりましたよね?」と振ると、かまやつは「誰でしたっけ?」と聞き変えす。浜崎が「小林幸子さん? かっこよさそうだなって。凄いセットがあって、広がっていっちゃったり」と、小林が昨年起こした事務所独立をめぐる騒動や、紅白で着ていた衣装などをネタに観客を笑わせた。

【忌野清志郎ロックン・ロール・ショー】かまやつ&浜崎貴司が小林幸子に「『黒くぬれ!』歌って」
グッズ売り場は大盛況

 2年ぶりの登場となった泉谷しげる(64)は、「忌野清志郎の歌ってのは、キーが高いから歌いたくねえんだよ! だいたいあいつは何者なんだよ? 俺の血管が切れるんだよ」と毒づいたが、「でもよ、きょうはあいつのキーで挑戦する。この1曲に賭ける」として、「いい事ばかりはありゃしない」を熱唱。

 場内はファンによる写真撮影は禁止だったが、泉谷は『忌野清志郎バンド』のキーボード&ギターのDr.kyOn(55)、ギターの小倉博和(53)と3人で記念撮影を行い、「早く写真撮って。こういう機会あんまないんだからさ」と観客にも携帯電話のカメラで撮らせてしまう事態に。スタッフが注意しても、泉谷が撮影を許可しているので観客は撮影をやめず、一時場内が混乱した。

 『YMO』の細野晴臣(65)と坂本龍一(61)に加え、青葉市子(23)の3人は、清志郎さんが細野、坂本冬美(46)と組んでいた『HIS』の「日本の人」を歌う。細野のH、市子のI、坂本のSで、こちらもある意味『HIS』。細野は08年2月に武道館で行われた清志郎さんの完全復活祭を振り返り、「武道館の近所まで来たんだけど、清志郎の声が元気だったので、歩いて帰った。あとから清志郎から電話がかかってきて、『なんで入んないんだ? お前変わってるな』と言われた」というエピソードを明かした。

 トータス、民生と同じく3年連続出演の矢野顕子(58)は、今年2月に発売したアルバム『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』のジャケットでも履いている“ブーツ”と書かれたピンクのブーツを観客にアピールしながら登場。矢野は06年に『はじめてのやのあきこ』というセルフカバーアルバムをリリースしており、「それまで私が書いた曲をいろんな方に歌っていただくというものでしたが、多くの方がこの曲をリクエストしてくれたけど、やっぱり清志郎さんとやりたかったので、ごめんねって断りました」と、とっておきの秘話を披露し、「ひとつだけ」を歌唱した。

 カラフルな風船が会場を飛び交う中、出演者のほぼ全員がステージに上がり、RCの代表曲「雨あがりの夜空に」でフィナーレ。ここで腕立て伏せをするなどハッスルしすぎた泉谷は、最後の挨拶でも足がつってしまい、「もうやめようよ…」「もう帰ろうよ…」とヘトヘトで、Dr.kyOnのサポートのもと去っていった。

 また、イベントの合間には、毎年恒例の竹中直人(57)によるグッズ企画会議の模様や、よしもとばなな(48)やリリー・フランキー(49)、清水ミチコ(53)、蜷川実花(40)ら著名人が清志郎さんについてコメントする映像が流れる。

 今年の『忌野清志郎ダイナミック・ライブ映像!!』は、RCが「僕の好きな先生」をtvk『ヤングインパルス』の収録で歌った貴重なものから、『THE TIMERS』として出演し、問題発言で騒動を起こした88年10月13日放送のフジテレビ『ヒットスタジオR&R』まで(※問題の部分はカット)、バラエティーに富んでいた。
【忌野清志郎ロックン・ロール・ショー】かまやつ&浜崎貴司が小林幸子に「『黒くぬれ!』歌って」

[セットリスト]1.ドカドカうるさいR&Rバンド/トータス松本
2.不思議/トータス松本
3.トランジスタ・ラジオ/佐野元春
4.黒くぬれ!/ムッシュかまやつ&浜崎貴司
5.たとえばこんなラヴ・ソング/ムッシュかまやつ&浜崎貴司
6.お墓/真心ブラザーズ
7.Johnny Blue/真心ブラザーズ
8.強烈ロマンス/及川光博
9.涙のプリンセス/及川光博
10.いい事ばかりはありゃしない/泉谷しげる
11.スローバラード/細美武士(the HIATUS)
12.デイ・ドリーム・ビリーバー/細美武士(the HIATUS)
13.日本の人/細野晴臣+坂本龍一with青葉市子
14.多摩蘭坂/ハナレグミ
15.サヨナラCOLOR/ハナレグミ
16.甲州街道はもう秋なのさ/佐藤タイジ&曽我部恵一
17.スローバラード/佐藤タイジ&曽我部恵一
18.セラピー/矢野顕子
19.恩赦/矢野顕子
20.ひとつだけ/矢野顕子
21.Soul Man/サム・ムーア
22.That Lucky Old Sun/サム・ムーア
23.サラリーマン/奥田民生
24.あきれて物も言えない/奥田民生
25.ダーリン・ミシン/増子直純(怒髪天)
26.ブン・ブン・ブン/増子直純(怒髪天)
27.雨あがりの夜空に/出演者全員(※佐野元春、細野晴臣、坂本龍一、矢野顕子、サム・ムーアは参加せず)

[忌野清志郎バンド]小倉博和(ギター)、斎藤有太(キーボード)、TOKIE(ベース)、Dr.KyOn(キーボード)、古田たかし(ドラム)、山本拓夫(サックス)、yukarie(サックス)

[忌野清志郎ダイナミック・ライブ映像!!]1.僕の好きな先生/RCサクセション(73年11月7日、tvk『ヤングインパルス』より)
2.海辺のワインディングロード/RCサクセション(85年『SPADE ACE』より)
3.タイマーズのテーマ~デイ・ドリーム・ビリーバー~タイマーズのテーマ(エンディング)/THE TIMERS(88年10月13日、フジテレビ『ヒットスタジオR&R』より)
4.孤独な詩人/忌野清志郎(06年1月27日、NHKホール『どんと紅白』より)
5.HB・2B・2H/忌野・泉谷・スパイスマーケット(02年8月31日、日比谷野外音楽堂『最期の悪夢 Part1』より)

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