3月31日に千葉・幕張メッセで開催された『アニメコンテンツエキスポ 2013』内ステージで4月13日より公開のアニメーション映画『AURA~魔竜院光牙最後の闘い~』(監督:岸誠二/配給:東京テアトル)トークイベントが開かれ、佐藤一郎役・島﨑信長、佐藤良子役・花澤香菜、岸監督、構成の上江洲誠氏、が登場した。
『人類は衰退しました』など、どこか心に突き刺さる物語を放つ作家・田中ロミオ氏のライトノベルが原作。高校1年生になったばかりの佐藤一郎(島﨑)は、ある日忘れ物をとりに夜の校舎に忍び込んだ。すると、そこには青いローブを身にまとった金属製の杖を持った美少女・良子(花澤)がいた。彼女は本物の魔女なのか、それともただのコスプレ女子なのかわからないまま物語は展開。良子の出現に触発されクラスに潜伏していた妄想戦士(ドリームソルジャー)なる者まで現れ出すこととなり、良子に振り回される一郎のクラス内でのカースト(序列)は絶望的なものとなっていくのだが…。
原作を知らない観客へ、佐藤良子というキャラクターの説明が始まり、島﨑は「良子にとって学校は好ましくないものなんですよね。行ってもみんなからうわって見られて蔑まれて。では良子がなぜそんな思いをしてまで学校に来ているのかっていうとやっぱり一郎なんですよね、きっかけは」と、考察する。
その話を受け、花澤は実際の自身の高校生活についても触れつつ、「割と高校って神経使ったなっていう思い出が結構あるんです。グループとかあるじゃないですか。相手に嫌われたくないがために距離を取ってしまったりとか、余計なことを言わないようにしようとかいろいろあったなと思い出しつつだった。ですので、良子ちゃんは高校に入る前にも、いろんな障害があって、殻に閉じこもってしまったんだろうなと思って、その子が学校に行くというのは相当な勇気がいると思うんです」と、意見を語った。
本作公開まで約2週間に迫り、現在の心境を尋ねられた島﨑は、「本当に僕ずっとしゃべってるんですよ。劇場尺の台本で、めくってもめくっても一郎がいるぞっていう状態で。だからもう全力でいままでやってきたものを全部ぶつけるつもりで演じさせていただきました。キャスト・スタッフ一同魂込めて作りました。是非ご覧頂きたいです。」と、力をこめる。
試写も観たという島﨑だが、あまりに一郎が喋り続けているため、「客観的に観られず、ああここ、こう聞こえるんだとか考えてしまって、観終わった後、知恵熱というか、ものすごい頭痛が起きました」と、苦笑いすることも。一方の花澤は、「一郎と違って感情の見えるセリフが少ないんです。どういう塩梅か探りながらやっていました」というと、岸監督も「たまにポロッと(感情が)出る瞬間が難しいと思う」と、しみじみと語った。
また、ステージ終盤には公開日から全国『AURA』公開劇場めぐりを気ままに一人旅するというスペシャル企画が発表。これは『AURA』を公開している北海道から福岡の全劇場をスタンプラリーの要領でめぐり、鑑賞した映画の半券を専用用紙に貼り集めるものという。
達成者にはBlu-ray、DVDの本編EDロールにスペシャルサンクスとして名前がクレジットされるという。さらに、このハードモードで、各劇場を巡りつつ、それぞれの場所で複数回観たファンには、『超スペシャルな体験』が用意されているのだとか。岸監督は「われわれは勇者を期待しております」と、挑戦者を募っていた。
最後に岸監督はラブロマンスの作品であることをアピールし、花澤も「自分の高校時代を思い出してチクチクしながらでしたが、思い出しつつ、なんだか温かい気持ちになれるようになっています」とPR。島﨑は「心に痛いくらいに刺さって、グイグイ引き込まれる作品です。痛い思い切ない部分もありますが、最後には必ず笑顔になれます」と、メッセージを寄せていた。
アニメーション映画『AURA~魔竜院光牙最後の闘い~』は4月13日 より池袋シネ・リーブルほかで全国ロードショー