俳優・上川隆也(47)が2日、都内・赤坂ACTシアターで行われた舞台『真田十勇士』製作発表に俳優・柳下大(24)、里見浩太朗(76)、葛山信吾(40)、山口馬木也(40)、松田賢二(41)、渡部秀(21)、相馬圭祐(26)、女優・倉科カナ(25)、賀来千香子(51)らとともに出席した。
徳川幕府を開いた徳川家康が、豊臣宗家の根絶を推し進めていた時代に、一矢報いようと名将・真田幸村のもとに10人の勇士たちが集結する。赤坂ACTシアター5周年を飾るべく、ベテランから若手まで豪華俳優陣に加え、『劇団☆新感線』の座付き作家・中島かずき氏と新国立劇場演劇芸術監督・宮田慶子氏が初タッグ。さらには井上鑑feat.吉田兄弟の津軽三味線の音楽が花を添える。
中島みゆき(61)が歌う同舞台の主題歌「月はそこにいる」が流れる中、キャストとともに脚本の中島氏、演出の宮田氏、音楽の井上氏も登壇。主人公の真田幸村役の上川は、「私事ですが、5月7日に48歳になります。幸村公は48歳で大坂城に入城して、その翌年の慶長20年にお亡くなりになられた。どこか縁のようなものを感じている次第です」と、今回の主演に運命を感じているようだ。
大坂城下の飯処で働く若い娘・ハナ役の倉科は、「私の中で舞台というのは、特別なもの。ドラマや映画と違って、肩に力が入って苦い思いばかりしてきました。今回は舞台上で生きることを心掛けて、舞台って楽しいと思えるように頑張りたい」と、意気込みを。
雲隠才蔵役の葛山は「約20年前に上川さんとご一緒させていただいて、そのときに舞台の楽しさを教わりました。その上川さんとまた舞台で熱い男の話をやれるということで、大変興奮しております」と、上川との共演を喜び、服部半蔵役の山口が「私事ではございますが、今年は厄年です。ここに並んでいる3人は前厄・本厄・後厄です」と、自身と葛山、松田をネタに。由利鎌之助役の松田も「楽屋でもケガとか病気の話ばかり(笑)」と、苦笑いしていた。
淀の方役の賀来は、「実在の人物、歴史上の大物を演じさせていただくのはいい意味で緊張感があります。茶々の頃から激動の人生を生きた淀の方の強さや深さを演じられたら」とコメント。
報道陣から「皆さんの最大のライバルは？」と聞かれ、ほとんどのキャストが「自分」と答える中、上川は「自分自身の体調」と答え、本番までの4ヶ月間で細心の注意を払うことを心掛けていた。
そして、同作が幸村の生涯を描いていることにちなみ、「理想的な人生の終わり方は？」と聞かれた上川は、「これ製作発表ですよね？」と何度も聞き返し、返答に困ってしまう。だが、なんとか「許される限り役者でいたい」と答えを搾り出し、倉科が「普通に家族に囲まれて死にたいです」と答えると、場内が笑いに包まれる。
最後に、上川は幸村のイメージについて、「大坂冬の陣に参戦するまでは有名ではなかったけど、そこで初めてみんなに名を知らしめる機会を得た男。短い間で命の炎を燃やした男と捉えて、どう膨らませていけるか」と語り、「できるだけみんなと飲みに行きたいと思います」と、キャストと結束力を高めることを誓った。
8月30日から9月16日まで赤坂ACTシアター、9月21日から23日まで名古屋・中日劇場、10月3日から6日まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。
