歌舞伎俳優・中村時蔵（57）、市川海老蔵（35）、中村獅童（40）、中村勘九郎（31）ら総勢63人の歌舞伎俳優たちが27日、4月2日の歌舞伎座新開場を記念して開催された「祝祭と観光の街 銀座」歌舞伎座新開場記念 銀座・春のパレード「GINZA 花道」で、「銀座通り口」～「銀座4丁目交差点」までの全長400メートルを練り歩いた。
これだけ大人数の歌舞伎役者が一同に会する大掛かりな“お練り”は史上初。今回は、1889（明治22）年に開場した初代歌舞伎座から、今回が4度めの建て替えで、「5代目」となるところから、役者などが襲名披露するときに行われる“お練り”を歌舞伎の殿堂である歌舞伎座の新開場にも当てはめ、擬人化して行われた。
「世紀のお練り」と銘打たれた隊列は、木遣り組・纏組（約50名）に続き、実行委員会（14名）、徳光和夫氏、歌舞伎俳優（63名）、実行委員会（3名）、横断幕と、全長約100メートルにものぼり、銀座１丁目の「銀座通り口」から百貨店などが並ぶ通りを「銀座4丁目交差点」まで約400メートルを練り歩いた。小雨が降るあいにくの空模様にもかかわらず、沿道には約3万2000人（主催者発表）のファンが駆けつけ、声援に笑顔で手を振って応えていた。
セレモニーでは、MCを務めたフリーアナウンサーの徳光和夫（72）は、「雨降って地固まると申します」と述べ、日本俳優協会会長で伝統歌舞伎保存会会長の四代目坂田藤十郎（81）は、「雨が振っておりますが、お客様が“振り込んでくる”と申しまして、縁起のいい門出になった。400年の歴史を持つ歌舞伎に新たなページが開かれようとしています」と、あいさつすると、歌舞伎ファンからは、屋号の「山城屋」の掛け声が飛んだ。
