米俳優アーノルド・シュワルツェネッガー（65）が21日、東京・六本木のグランドハイアット東京で主演映画『ラストスタンド』（監督：キム・ジウン／共同配給：松竹、ポニーキャニオン）来日記者会見を開き、通訳は戸田奈津子氏が務めた。
会見前日の20日には自家用ジェットで羽田空港に降り立ち300人のファンから熱烈歓迎を受けたシュワちゃん。州知事としての仕事としては来日しているが、映画でのプロモーションとしては『ターミネーター3』より10年ぶりとなる。
スモーク演出とともにゆったりと歩き現れたシュワちゃんは「10年前に『アイルビーバック』とお約束したようにアクター（役者）として戻ってきました」と、笑みを見せる。
本作ではシュワちゃん元ロス市警の麻薬捜査官をしていたが多くの部下を亡くしてしまい傷つき悲しみの淵に落ち込んだ田舎の保安官として活動。仲間とともに悪に立ち向かうという設定で、いままではターミネーターのように1人で悪をなぎ倒す役どころが多かったシュワちゃんにとってこれは、ある意味挑戦だが、逆にその部分が「キャラクターに興味を持った」とのこと。さらに、「米国だけではなく国際的に見て出演する作品を選ぶ」というシュワちゃんならではの“選球眼”もあったという。
「今回の映画は非常に伝統的なチェイス、ファイト、撃ち合い、スタント、最後まで気づかせないという要素。それに、仲間との友情もある。自分の街が壊されてしまうとなったときに悪との対決ができるだろうかと立ち上がる設定に共感しましたね」。
ここで、プレゼンターとして、“霊長類最強”といわれるレスリングの吉田沙保里選手（30）が登場し、金のカブトをプレゼント。これにはビックリした表情のシュワちゃんだったが、吉田選手は「会えて光栄です。アクションに復活されてすごいなと思いましたね。戦う姿が感動的でした。ドキドキしてます」と、心中穏やかではなかった様子。そこにシュワちゃんが、「あなたの活躍は知っています。1人の人間が3つのオリンピックでメダルを獲るというので感銘を受けてます。私の方が名誉ですよ」と返し、吉田選手は相好を崩す。
さらに、シュワちゃんからも、劇中の認めた仲間にあげる保安官バッジをお返しにと吉田選手に渡し、「ハリウッドに働きかけますので、アクターになっては」と、呼びかけると、「私も仲間入りしていいですか？一緒に闘わせてもらっていいですか？これを持って試合に行きます」と、ご機嫌だった。
今後については、アクターとしての活動もしながら「フィットネス、ボディービルディング、政治の仕事、全部一体とした活動をしていきたい」と語ったシュワちゃん。
「日本のファンの方々、いつもサポートありがとうございます。日本ではいつも私が出演する作品はヒットとなって嬉しく思っています。また『アルビーバック』です！」と、再びアクターとして日本を訪れることを約束。フォトセッションでも笑顔でサムアップを見せつつ、その場を後にした。
映画『ラストスタンド』は4月27日より全国ロードショー！
■STORY
「俺達が最後の砦（ラストスタンド）だ」
レイ・オーウェンズ（シュワルツェネッガー）は元ロス市警の敏腕刑事だが、多くの仲間を失った傷からメキシコ国境沿いアリゾナ州ののどかな田舎町で保安官として静かな生活をしていた。しかし、そんなある日、凶悪な傭兵部隊の武装集団が街を襲う。凶悪犯は国境を越えようとするが、レイは黙って見過ごすのか自分たちが阻止するのか決断を迫られることとなり…。
