俳優・小西遼生（30）が7日、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で行われた23日公開の映画『牙狼＜GARO＞～蒼哭ノ魔竜～』(監督:雨宮慶太／配給:東北新社)特別試写会にお笑いコンビ『アメリカザリガニ』の柳原哲也（40）、平井善之（39）とともに登場した。
2005年10月、11年10月に2シリーズがテレビ東京系で放送され、最新のCG/VFX技術を駆使し、派手なアクションシーンやスタイリッシュな映像が話題となった『牙狼＜GARO＞』の劇場最新作。7年間、最強の魔戒騎士・冴島鋼牙を演じてきた小西が、その集大成ともいえる強く美しいヒーローを演じ、敵役は女優・松坂慶子（60）が“約束の地”の支配者・女王ジュダムをアクションありで熱演していることでも話題となっている。
フォーマルなスタイルで上映前に登場した小西は、「冴島鋼牙さんは来れなかったので代わりに来ました。冴島鋼牙の最後の戦いということで、観て頂けることに嬉しいです」と、あいさつ。鋼牙の最終作ということに、「意識はなくて、よりよい作品ができればと思ってやっていました。でも、キャンペーンが増えたりとかを自分が見て、最後と書いてあるというので実感をしましたね」と、寂しげ。
予告編が大スクリーンで流された、今回はファンタジー性を前面に押し出し、迫力の3DCGで迫る映像美を見せていたが、「衣装にともなってポーズとか構えが替わって、いつもの白コートではできないことをしたんです。ファンタジー色も強いし、見た目のそのこだわりみたいなものもあると思います」といい、「想像を超えるような作品になっているだろうと。アクションシーンも見どころですが、ヒューマンな心の通い方でも感動できるところがあると思います」と、自信を見せた。
共演の松坂については、「想像していた以上にとてもオーラの強い、芝居のエネルギーも強くて、かつすごくチャーミングな方。非常に貴重な経験でしたね」と、振り返る。
ただし、これまで以上にCGが使用されたため、グリーンバックを背景に撮影することが多く、「現場にはないものばっかりだったんです。設定上人間は僕しかいなくて、最初の一週間は黙々と撮っていったんです。いわゆる隔離されている感じで、見えない距離感のなかでずっと友達を探していました。どんどん後になると友達が増えていった感じです」と、意外な秘話を披露して笑わせつつ、「鋼牙は7年やりましたけど、笑わないですね。あのキャラクターは。孤独の中で戦う感じでもあったので合っていたのかもしれません」と、続けた。
また、劇中のキャラクター・エサルトとして出演した柳原と平井が花束を持って登壇。あまりの花束の大きさに小西が「7年間の重みを感じます」と言いつつしっかり受け取り、『牙狼画力対決』と称して、3人で“牙狼”の似顔絵を3分間でしたためることに。
雨宮監督を描くという奇策に出た小西だが2人に負けてしまい、バレンタインの思い出を披露する罰ゲームに小西は、「中学生のときはオタクヘアで暗かったんですけど、家のポストにチョコレートが入っていたことがあったんです。手紙がなかったんで、次の日こっそり聞いて回ったら、そのときは出て来なかったけど、聞き回ったことに怒った当事者から“呪いの手紙”をもらったことがあって、それから学校ですれ違ったら蹴られたり、話しかけたら無視されたりとか」と、ビターすぎる思い出を明かしつつ、「仕事始めてからはみなさんがくださるので幸せです」と、顔を真っ赤にしながらはにかんだ。
最後に、小西は「この作品は『牙狼』を作ってきたメンバーと初心に戻ったような気持ちで、撮影時間毎日1時間、大切にワンカットワンカット撮りました。そういうことができるのは、みなさんがこの作品をずっと応援してくださったりしていることだからできたことです。感謝しています」と、万感の思いを込めて感謝を捧げていた。
映画『牙狼＜GARO＞～蒼哭ノ魔竜～』は2月23日新宿バルト9ほか全国ロードショー！
■STORY
“ヒト”を守るため、大いなる力『ガジャリ』と契約した冴島鋼牙。“嘆きの牙”を持ち返るために“約束の地”に降り立った。だがその瞬間、今まで戦いを共にしてきた牙狼剣、魔法衣、魔導輪を失ってしまう。鬱蒼とした森を抜けた鋼牙は、囚われていた少女メルを救うのだが…。
