俳優で演出家の今井雅之(51)が21日、都内・新宿紀伊國屋サザンシアターで、自身が原作・脚本・演出・主演を務める舞台『THE WINDS OF GOD(ザ・ウインズ・オブ・ゴッド)』の公開ゲネプロ前にお笑いタレント・なだぎ武(42)とともに囲み取材に応じた。
今井のワイフワークでもあり、今年で24年目を迎えた『WINDS OF GOD』は、昨年10月から11月にかけて全国10ヶ所14公演を行い、好評につき追加公演が決定。売れない漫才コンビのアニキ(今井)とキンタ(なだぎ)が、交通事故に遭ったショックで、太平洋戦争終戦間近の神風特攻隊の基地へとタイムスリップしてしまうストーリーだ。
今井、なだぎともに劇中の特攻隊の衣装で登場し、今井が「話題がなくてすみません。なだぎが新しい恋人ができてたらよかったんですけど。俺が不倫とか起こしていたらよよかったけど、何もありません！」とリップサービス。追加公演のファイナルを迎えるのは、物語の舞台となっている鹿児島・国分市(現在の霧島市)だが、「前に映画を作ったときにお世話になったので、最後鹿児島にさせていただきました」と、その思いを語った。
内容については、今井が「(上映時間の)半分以上、1時間ぐらい笑いがある。イメージはカタい舞台と思われているんですけど、観やすい舞台だと思っていただけると思う」と、24年間で培った手応えを吐露。
今井組初参加となったなだぎは、「後輩の宮川大輔君とか陣内(智則)も経験しているんですけど、『頑張れ先輩』とエールを送ってくれました。『とにかく肉体訓練は大変なので、頑張ってくれ』と」と、事務所の後輩2人から励まされたことを明かす。
舞台の稽古前に40キロ走ったり、腕立て伏せをするという今井の“肉練”は全盛期の7割ぐらいに落としているそうだが、なだぎは顔つきや身体がシャープになった印象。「今井組に入る前に5キロ痩せて、入ってさらに10キロぐらい痩せました。観に来る人が『お前の痩せ方大丈夫か？』って言ってましたからね」と、報道陣を心配させたが、「でも、身体は痩せていくけど、身体はガッチリしていく感じ。肉体訓練もちゃんとお芝居につながっていて、身体で覚えられえる。凄くいい経験をさせてもらっています」と、ちゃんと“肉練”の効果があるようだ。
米国でも公演しており、海を渡った『THE WINDS OF GOD』だが、失業者や被災者、自殺を考えた人もこの舞台を観て、勇気をもらったとのこと。今井が「ジャニーズかAKBを出せれば一番いいんですけど。ただ、出てくれないでしょうね」とぶっちゃけると、報道陣から笑いが起こる。
なだぎ、宮川、陣内の3人を比較して、今井は「『R-1ぐらんぷり』2回優勝しているだけあって、技術が凄いです」と、なだぎを称賛。さらに「残念ながらトークは上手くないけど、彼はどちらかといえば役者的な匂いがある。大輔と陣内より、笑いが一番多いかな」と、ダメ出ししながらも褒めていた。
また、元カノであるお笑いタレント・友近(39)が一部週刊誌で結婚間近と報じられたことについて聞かれたなだぎは、「ああ、テレビで言うてましたね」と、すでに報道を知っていた模様。今年中にも結婚と報じられていることについては、「元カレって僕の写真が載ってたけど、全然関係ないから(笑)。僕が一番被害者」とこぼしたが、「秒読みなんじゃないですか」と、報道を認めるような発言をした。
自身の恋愛事情については、「僕も頑張らないとダメですね。精進して筋肉を作って、身体を見せていこうと思います」と、肉体改造で彼女をゲットしたい意向を明かした。
ゲネプロでも、漫才のシーンで今井がなだぎに「なんで友近と別れたん？」とネタにして、場内爆笑！ これになだぎは「関係ないやん！ マスコミだけの話題やん！」と突っ込み、さらなる今井の追い討ちにも「彼女おらんがな！ そんなこと言うてもしょうがない」と返答。なおも友近の相手について聞こうとする今井になだぎは「それはおめでとうや。(相手は)一般企業の人や」と返し、友近を祝福していた。
その後も関西出身の2人によるコテコテの爆笑トークは続き、囲みで今井が発言していたように、カタい舞台のイメージを感じさせないような明るい雰囲気が漂う。今井はその場の空気をうまくネタにし、なだぎも得意のモノマネを絶妙なタイミングで舞台に取り入れる技量はさすがだ。
タイムスリップ後は、脇を固める俳優・本郷壮二郎(37)、岡安泰樹(42)、松本勝(39)、江藤聖矢(23)、女優・倉田あみ(34)とともにシリアスな芝居で魅了した。
22日から27日まで紀伊國屋サザンシアター、29日には鹿児島・霧島市民会館で上演。
