
アニメ『宇宙戦艦ヤマト 2199 第四章・銀河辺境の攻防』(総監督:出渕裕/配給:松竹)初日舞台あいさつが12日、東京・新宿ピカデリーで開かれ声優・若本規夫、中田譲治、出渕総監督が登壇した。
昨年2月に全7章でスタートした『宇宙戦艦ヤマト 2199』の中間地点に当たり、38年前にはなかった壮大なオリジナルストーリーなどが展開。本章ではヤマトの行く手を阻む名将ドメル将軍が登場し、配下のヴォルフ・フラーケン(中田)操る次元潜行艦の魚雷攻撃に翻弄され、沖田艦長も病に倒れるなどピンチの連続。さらには、ガミラス内でもさまざまな動きがあり…。ガミラスでデスラー総統に継ぐナンバー2のヘルム・ゼーリックを若本が声を当てている。
ガミラス国家『永遠に讃えよ我が光』が場内に流れる中、観客全員が立ち上がり、右手を挙げて「ガーレ!ガミロン!」と、出迎えたが、若本は「ボンジョルノ!」とあいさつし、「これイタリア語で便利な言葉なんだよ」と、マイペースで沸かせると、独特の巻き舌であいさつすることも。
話題はガミラス語の語源についてから始まり、出渕総監督が「同い年の言語学者の脚本家に頼んで作ってもらったんです」というと、若本が「ちょっとひとことしゃべってくれる?」と、いきなりのフリに出渕総監督は焦りつつ説明することに。

さらに、ゼーリックがどれだけガミラス内で立場が上なのかで、「ゼーリックは偉い人」という出渕総監督に若本が、「自民党で言ったら誰だ?石破(茂)くん?」と言い出すと、「石破さんヤマト好きらしいですよ」と出渕総監督も乗っかり脱線しつつ、「ヒスが副総統でいるんですけど、それは形だけで、権力的なものはゼーリックと思っていただけたら」と続けた。
ゼーリックについて若本は、「セリフ少ないですけど、上から叩きつけるような感じ。顔を見れば分かるけど、頑固で一徹で、傲岸不遜だよね。そういうふうに作っているかどうかわからないけど、デスラー総統に忠誠を誓っていない顔をしている。いまの段階で面従腹背みたいな感じだけど、これから一物、二物あるんじゃないかな」と、分析。第四章ではセリフはあまり多くないが、「五章では5ページくらいの演説があるんだな」と、この先の展開では主役となる回もあるという。
一方、『宇宙戦艦ヤマトIII』に出演していたキャラのフラーケン演じる中田は、「オリジナルのときは大木民夫さんがやっていたので、光栄だなと思ったんです。クセのある戦争の好きな自分は戦いが好きな戦場が好き。相棒のゴル・ハイニがうるさいんですよ」と、楽しめているようで、「出渕さんとは20年来の付き合いで、その中でヘタなことしてご迷惑をかけちゃいけないなと、それと…」と言いかけ、若本を見て苦笑いし、「テストは本番ですぐ入るんですよ。若本さんの視線を感じていて、ここで間違えたら『いけねぇぞ、いけねぇぞ』って」とプレッシャーがかかっている様子も。
アフレコ風景についてガミラス帝国側とヤマト側で分けて行われているそうだが、中田は、「僕らの前にヤマト組が待機しているんですけどね、小野(大輔)さんとか桑島(法子)さんとか爽やかだなって、ガミラスは年が上の人が多いんです」と、実情を語ると、若本は、「年配の人が多くて、結構口が回らない人がいる。われわれが厳しく指南していかなければならない。ぶっちゃけね」と、語り笑いを誘うことも。
そんな若本も、ガミラスの中でもデスラー総統役の山寺宏一には一目置いているようで、「山寺いいですよ。僕も惚れそうですよ。ソフトで繊細で、キャラクターも違うんだけどね。それが最大の違いかな。総統が相当変わったね」と、ダジャレを交えつつ褒めると、出渕総監督が「総統にダジャレはいらないとピンとやられますよ」と、設定を交え語り、場を盛り上げていた。
『宇宙戦艦ヤマト 2199 第四章・銀河辺境の攻防』は12日より新宿ピカデリーほか、全国12館にて第四章(99分)上映開始!


























