元サッカー日本代表選手の“ゴン”こと中山雅史氏(45)が9日、東京タワーフットタウン1階タワーホールA2で行われた「受験生を応援！『サクラサク タワー大神宮』オープニングセレモニー」に出席した。
ネスレ日本株式会社は、“受験のお守り”で連想されるブランド『キットカット』の2013年受験キャンペーンを実施。センター試験まで残り10日となる1月9日から、センター試験が終了する同20日までの間、東京23区で一番高い神社である『タワー大神宮』と『キットカット』がコラボし、『タワー大神宮』を桜色に染める『サクラサク タワー大神宮』を期間限定で展開する。
引退という言葉は発さなかったものの、昨年12月4日、「第一線を退く」と今季限りでの現役引退会見を行った中山氏は、道着に袴の書道家のようないでたちで登場。学生時代の受験や試験については、「まあ、サラーッと試験を受けて、サラーッと合格したような僕ですから、皆さんの努力がどのように報われるのか興味津々です！」とジョークで挨拶。
すぐさま「そんなことはないんですけどね。もがき苦しみ、親に泣きつきながらいろいろやってました」と白状し、「受験勉強している間に母親が夜食を作ってくれたり、それがしょっぱいおせんべいだったりして、甘いキットカットが必要かなとは思いましたけど」と、うまく『キットカット』に結びつけた。
FWとしてＪリーグ通算最多ゴールの記録を持ち、あきらめずにゴールを狙い続けるプレースタイルの中山氏に対し、MCが目的を達成する秘訣について聞くと、中山氏は「試合は練習を積み重ねていった中での結果を求める場なので、いかにそこまでにどれだけの努力ができたのかが、勝負につながる。これから受験する人たちも、それまでにどれだけ準備ができたのか。自分が自信を持ってそこに臨める体勢を整えられたのか。そこまでにとにかく自分がやれることを精一杯やってもらいたい」と、受験生にエールを送った。さらに「頑張りゃいいじゃん！」と急にシャウトして、笑いも忘れず。
続いて、中山氏と二松学舎大学書道専攻ゼミナールの学生5人による巨大書道パフォーマンスへ。キットカット受験生応援アーティストのナオト・インティライミ(33)が歌う「Life pallet」をBGMに、学生たちは力強く毛筆を走らせ、中山氏も感心しながら見つめる。
書道は「小学校4年生ぐらいに“花”という文字を書いて、はなまるをもらったことがあるけど、それ以来なので、いい字が書けるかどうかわからない」という中山氏だったが、学生たちが「頑張る受験生 己の力を信じ 力の限りを尽くし 其々の櫻 満開に咲きますように」と書き上げた上に桜色の墨汁で「キット、サクラサクよ。」とメッセージを。中山氏は完成された巨大絵馬を見つめ、「迫力ありますし、このバランスを大きく崩すことなく書き上げられたんじゃないかな」と、満足げな表情。
ここで、センター試験前日の18日夜に東京タワーも桜色にライトアップされることがアナウンスされ、中山氏は「全国の受験生の皆さん！ 己を信じて、全力をその場で出し切れるように祈ってます！ いっちゃってください！ 頑張ってください！ 咲かせちゃってください！」と、顔を真っ赤にして発破をかけた。
イベント終了後の囲みでは、「思いが書に出てくれればいいなという気持ちだけだった。まあ、まずまずの出来じゃないのかな(笑)。サクラサクのサクがちょっとバランス悪かったなと感じますけど」と反省しつつも、「僕としてはやれることを精一杯やりました。後は皆さんがどう感じてくれるか。学生の人たちがそれを見て、力強さを送ることができたんだったら最高ですけどね」とコメント。
学生時代の思い出については、「遅くまで勉強している中で、親の協力や周りの人の励ましなどいろいろなものを受けて、感謝しています。応援してくれた人たちもいて、いままでの競技生活にも通じることなんですけど、周りに支えられていると感じました」と、周囲に感謝しきり。
また、苦手だった教科、得意だった教科に話が及ぶと、「古文とか苦手でしたね。中学のときは数学が得意というより、好きでした。中学校レベルまでは数学の先生になりたいなって思ってましたけど、高校行ってあきらめました」と告白。
中山氏の出身高校である静岡県の藤枝東高は、サッカーの名門であり、進学校でもあったため、「一応受験勉強しましたよ。大学は推薦入試だったけど、国語の先生に聞いて、小論文の勉強をしました」と、筑波大学に進学した経緯を明かす。
高校の後輩にあたるブンデスリーガ・VfLヴォルフスブルク所属の長谷部誠選手(28)について聞かれ、「けっこう心を整えてる選手なんじゃないかな。僕も心を整えてこの会見に臨みたいと思ってたんですけど、まだブレてますからね。いけないなと思います」と返し、報道陣を笑わせた。
