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片岡仁左衛門 勘三郎さんへ原稿持たず対話するように弔辞…「僕は負けました」

 歌舞伎俳優・中村勘三郎さん(享年57)の本葬が27日、東京・築地本願寺で営まれ、歌舞伎俳優・片岡仁左衛門(68)が6人目として弔辞を読み上げた。

 片岡は原稿を持たず、まっすぐに勘三郎さんの遺影を見つめ、対話するかのように言葉を発した。

 ■片岡仁左衛門弔辞
 哲(のり)ちゃん。僕は部分的に、濃い友達はほかにもいてくださいますが、全部濃い友達は哲ちゃん1人です。

 だから、僕は自分が死んだ時には、哲ちゃんに弔辞を言ってもらおうと決めていました。

 でも、僕は、ここで、哲を偲んだり、悲しみを覚えるような話をしたくないです。僕は至って涙もろい男ですが、嬉しいことに泣いても、悲しいことに泣くのは大嫌いです。だから、僕は哲ちゃんのことが羨ましいです。

 僕たちは多くの人達を見送らなければなりません。これから多くの人を見送る必要がなくなりました。そして、素晴らしい先輩たち。先輩の方々に、ご一緒にいられて、そして、素晴らしいお芝居を見せていただいて、素晴らしい指導を受けてくれていることと思います。

 まあ、僕もすぐに…、すぐかは分かりませんが、行きますから、そのときには僕をよく導いてください。お願いします。

 本日11時の時点で一般焼香の方が2000人も並んでいるという話を聞きました。本当に哲はすごいです。僕は負けました。では、待っていてください。

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