ストリートダンスの振付師日本一を決める大会『Legend Tokyo Chapter.2』が3日、東京・渋谷の渋谷公会堂で行われた。
同コンテストはダンスマガジン『SDM-STREET DANCE MAGAGINE』を発行するジャスト・ビーとぴあの共同企画により行われる振付師=コレオグラファーの日本一を決める大会。24組のグループがダンスの振り付けのみならず衣装や照明、音楽やダンスの世界観を競うアジア最大級のコンテストとなっている。
審査委員長のSAM(50)は「今年で2回目。改めて言わせていただくと、従来のダンスコンテストはスキルを競うもの。この大会はカッコイイだけ、深いだけではダメ。誰もが楽しめる作品。誰もが心を打つ作品を選んでいくという画期的な大会」とスピーチ。
24組のコレオグラファーの頂点に立ったのは伊藤今人が総合演出を手がける梅棒。男性ダンサーだけによるヤンキーたちと空手少年の恋と闘いをB’zの『Love Phantom』を1曲まるごと使い、喜劇的に迫力のあるステージを展開。最優秀賞“レジェンド”が発表されるとその場で泣き崩れる伊藤にメンバーたちが駆け寄り熱く祝福した。
大きな歓声に沸く会場に、伊藤は「かかわってくれた人に感謝。なにより、去年、僕らはこの舞台に出て優勝できなくて『忘れ物を取りにこよう』とメンバーに約束した。今年、優勝を狙うために男だけでそろえようと決断し、その分去年のメンバーの想いを本当に背負ったし、去年があったからここに立つことができた。2年間かかわってくれたメンバー全員の優勝だと思います」と感無量。
そんな男達にSAMは「彼らはずっと前から見ているんですけど、今日は今までに見た中で一番面白かった」と太鼓判。「残念なのは、梅棒は踊りがそんなにできなくても一所懸命踊るのが良かったのに、最近踊りが上手くなってきちゃった」と笑いを誘いながら「あの群舞をやられると本当にパワーが伝わってきて、踊り的にも見ごたえがあったし内容も過去最高でした」と讃えた。伊藤も「ここがゴールじゃなくて、この先可能性を切り開いていかないと」と決意を新たに活躍を誓った。