
映画『虹色ほたる?永遠の夏休み?』(監督:宇田鋼之介/配給:東映)初日舞台あいさつが19日、都内で行われ、音楽プロデューサー・松任谷正隆(60)、声優・中井和哉、櫻井孝宏、能登麻美子、俳優・武井証(14)、木村彩由実(12)、新田海統(13)が登壇した。
自サイトで掲載していた小説が投稿サイト『アルファポリス』で人気を博した作家・川口雅幸原作。交通事故で父親をなくした小学6年生のユウタが、夏休みに、父親との思い出の場所、山奥のダムへ向かったことから、30年前にダムに沈んだはずの村に1ヶ月間タイムスリップしてしまう。そこでユウタは仲間たち出会い日々を過ごすのだが、そこではもう一つの夏休みがユウタを待つこととなり…。日本人の原風景と人と人との絆、自然の描写を文字だけでは伝えきれなかった映像美で魅せる作品でホタルがCGのように見えるが、すべて手書きという温かさにあふれている。
子供時代と大人時代のキャストがそれぞれ並んで登場。子供の声を当てる武井、木村、新田の3人のしっかりしたあいさつに、櫻井、能登、中井は目をみはることに。櫻井は、「すごくメッセージ性のある作品ですね。大人になると夏休みは羨ましいなと思いました。なんとなく子供の頃に見た風景というのを感じました」と、郷愁を感じたそう。
能登も、「一人でも多くの方に見ていただきたい、引き込まれる作品です」と、感動しているようで、中井は、「余計なことを言うのがはばかられるような、今の気持ちを持って帰ってもらいたい。夏が来るたびに思い出すような作品になるのではないかなと思います。そのエンドロールに自分の名前が残ることに幸せを感じています」と、充実したものだったという。
俳優として活動する武井だがアフレコ中に、「動いてないのにハアハア行って酸欠になりました、口だけで表現しなきゃいけなくて」と、普段俳優を務める3人の苦労話もあったが、これに声優の3人も刺激を受けたようで、櫻井は、「悪い意味じゃなくて、僕らでは表現できないようなニュアンスがあってうらやましいと感じることがありました。プロとして自身も誇りも持っているのですが、その当時持っていたものをストレートに出している」と、違いを挙げ、武井と固い握手を交わすことも。
能登も、「そこにいるかのように、ナチュラルにお芝居できるんだろうなという感じで、引き込まれて聞いていました。機会があったら一緒にまたやりたいです」と、木村にほほ笑みを投げかけることも。一方の中井は、新田に、「大塚周夫さんとサシでやったんだって?『すごい勉強になったよ』っていってたよ。これってすごいことだって分かるよね!」と、にじり寄り、これには新田もタジタジだった。
作品に合わせて、「タイムスリップできたら」という、質問になった際に、武井が、「日本のバブルの時代に行きたいですね。不景気しか知らないんで。1万円札でタクシー止めてたって聞きました」と、大人びた発言に、会場は爆笑。“バブル”時代代表として、中井が、「いいことばっかりじゃないよ」と、しみじみ諭すと、場内はさらに盛り上がった。
その後、作品の音楽を手がけた松任谷と、宇田監督が登壇。松任谷が、「あの時代を生きていたので、あの時代の音をテーマにしました。声が乗ってきてサイズができて、いろんなところに合わせたくなって。わりとすんなり書いていた感じで、イメージがすぐにわいた」と、作曲当時の心情を。
ちなみに、タイムスリップをするとした話題に、松任谷は、「未来には絶対行きたくない。幼稚園のときに行ってみたい。幼稚園のころうちには車がなくて、同級生の女の子が車で送り迎えされてたのを見てた。あれが初恋だとおもっているんですけど、車に恋していたん女の子の前歯がかけていたのは覚えているんですが」と、恋なのかどうかを確かめたいそうだ。
最後には、原作の川口から電報が届き読み上げられると、宇田監督から「非常に分かりやすいテーマと、わかりにくいテーマを潜り込ませています。どこにヒットするかはみなさんの自由におまかせをするとして、観た後に親しい何人かと話しをしてもらえればと思います」と、PRしていた。
映画『虹色ほたる?永遠の夏休み?』は19日より全国ロードショー!













