俳優・松坂桃李（28）、菅田将暉（23）、忽那汐里（24）、横浜流星（20）、成田凌（23）、杉野遥亮（21）、平祐奈（18）が28日、東京・丸の内TOEIで映画『キセキ －あの日のソビト－』（監督：兼重淳／配給：東映）初日舞台あいさつを兼重監督とともに開いた。
4人組音楽グループ『GReeeeN』の名曲『キセキ』誕生にまつわる秘話をベースにした作品。歯医者と歌手という異色な2つの夢を全力で追いかける兄弟とその家族との葛藤、そして仲間たちの青春ドラマが描かれる。
客席を縫い大歓声を受けるなか登壇したキャストたち。作品にちなんで、自身のことを家族はどんなふうに見守ってくれているかという質問が振られたのだが、菅田が、「杉野はどう思う？」と、初めての舞台あいさつでガチガチに緊張している杉野をイジるという笑いのあふれるなかでそれぞれ答えていくことに。
菅田は、「うちは親父が大賛成というか、親父の方が前に出ている感じ。バラエティー番組で『子供の頃の写真が必要です』と言われたときに、事務所に100枚単位で写真がきて、そのなかに親父の写真が交じっていて（笑）。作品も『よかったでー！』って言ってくれました」と、エールを受けながらの活動になっているのだとか。
そんな菅田をはじめ大体のキャストが家族から賛成されているようだったが、成田は親から反対され、基本的に親は活動にノーコメントという現状や、松坂も、「父から厳しくて猛反対されましたね。でも、押し切ってやって、いまはほんのり応援してくれているんじゃないかなと思っています。おふくろは毎回チェックしてくれているみたいなんですけど、うちの父は出演作を観ているか観ていないかは定かではないですね。連絡はたまにメールですごい長い文章で来るんです。『お前がいまここに在ることは……』みたいな感じでぶわーみたいな感じで、胸に刻みますみたいな感じで。普段ふわふわしているんですけど、文章にすると厳しさが垣間見える父ですね」と、しみじみ。ちなみに、母親は本作を観たそうで、「『あんた格好つけるのやめなさい！』って言われました」と、苦笑いを浮かべていた。
さらに、本作のタイトルに入っている『ソビト』の意味が松坂から「自由に新しいことに挑戦することに挑戦する人っていう、GReeeeNさんが新しく作った言葉なんです」と、説明しつつ、『GReeeeN』リーダー・HIDEの兄で音楽プロデューサー・JINから預かったという手紙を代読。
「どうも『GReeeeN』のプロデューサーであり、松坂桃李様に演じて頂きましたJINと申します。本日舞台あいさつに足を運んでくださったみなさま、公開を応援し続けてくれた、たくさんのみなさま。現在でもこの映画を気にしてくれているみなさま。そしてここにおられる、ソビトなみなさま。この日を全員で無事迎えることができました、そしてもう一度あらためまして……（笑）。ジンを演じてくだった松坂桃李さま、本当にありがとうございました。『キセキ －あの日のソビト－』を観て当時、弟たちや家族と歩んだ道、ソビトだったメンバーや私自身の奇蹟を思い出しました。私はいまもずっと夢を見ているんでしょう。これを観た日本中のソビトたちの背中を押すことができたら、これを観た人がいつまでもソビトな気持ちを忘れずにいてくれたら。少しでも世界のどこかの奇跡の手助けをできたなら。音楽で何ができるだろうと、いまもその問とは立ち向かいながらも1つの証となるような気がします。始まりは何もなかった私が仲間たちと力を合わせて、これからもソビトとして走り続けます。1ミリ世界が幸せになることを願って。ぜひ楽しんでください……来週あたりメシでも行きましょう（笑） JIN」
そんな心のこもった手紙に菅田は、「『GReeeeN』さんやJINさんが温かい人だからこうなっているのを感じました」と、感想を漏らすと松坂も「JINさんは気持ちがまっすぐな人で、人柄が本当に素敵で、思いがすごく伝わってくるし、一緒にいてとても和らぐ人だと思いますね」と、しんみりだった。
最後に菅田から、「僕らも演じながら、『GReeeeN』さんの歌や生き様に勇気をもらいましたし、愛をもらいました。映画を観た方も同じように普段以上に温かいものを感じられたものかなと思います」と、感想を語ると松坂は、「本当にすごく不思議な力をもらえる作品です。たくさんの人につなげてもらえたらと思っています」と、呼びかけていた。
映画『キセキ －あの日のソビト－』は28日より全国公開中！
