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渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?

渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?
『アーツ&クラフツ商会』の4代目店主を演じる渡辺いっけい

 俳優・渡辺いっけい(52)が9日、東京・二子玉川の蔦屋家電にて行われた、日本の伝統工芸品にスポットを当てたテレビ番組『セキスイハイム presents アーツ&クラフツ商會』(BS朝日、毎週月曜日午後11時~)の出張店スペシャルトークショーに登場した。

 同番組は、毎回ひとつの伝統工芸を取り上げ、その歴史や受け継がれる匠の技を紹介。さらに、その技を活かし、現代の暮らしを豊かに彩る番組独自の新アイテム“ニュー・クラフト”を提案するというもの。

 そのホスト役で、おしゃべり好きな4代目店主・森須護(もりす・まもる)を演じるのが渡辺だ。東京の片隅にある架空の小さなお店『アーツ&クラフツ商会』。かつてウィリアム・モリスが興したアーツ&クラフツ運動に感銘を受けた人物が創業し、4代目の森須まで受け継がれているという設定。

 くせっ毛の髪に丸メガネ。白いシャツの上に薄いブラウンのベストとパンツに蝶ネクタイという森須護の姿で登場した渡辺は、「役名で自己紹介すべきか渡辺いっけいというべきか迷いました。立ち位置がわからなかった」と、緊張気味。

渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?

 普段は静かな中で収録が行われるため、「こういう状態(大勢の観客を目の前にして賑やかな状態)で本番やるのはめったにないので、自分の中でワサワサしています。役柄としてはおしゃべりなんですけど、トークショーとかは苦手なんで」と、照れる。

 番組への感想として、「役者という仕事も人によっては、職人みたいな役者になりたいという人がいるぐらい、モノを作るという部分では、シンクロする部分がある。ぼくもどちらかというと、職人気質と言われる役者になりたいなぁと思っていますから、尊敬する部分が多い。番組に携われてうれしいです」と、役者と職人に共通項を見出している様子。

渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?
「職人の意識は、役者としても参考になる」と渡辺

 これまで、20回(9日のトークショー時点で)放送してきたが、特に印象が残っている回は、「(第6回で放送した)こけし」の回だという。「こけしの胴体に首を入れる作業が一番インパクトがありました」と、その理由を。

 また、「日本は特に木の文化木材の建築が多い。江戸指物の回も印象深かったです。クギを使わずに家具を作る。『目で見てわからないところに粋を凝らす。それが江戸の粋である』という話」に感心したという。

 「本当にいいものは、わからないところに気を使うのがいかにも日本人らしい。役者でも、派手に見えるお芝居の方が大変そうに見えるけど、実は、なにげない会話・動作のほうが本当は難しいと、僕は役者として思う。それは絶対に忘れてはいけないなと思わせてくれました。職人さんも褒められるところじゃないところに、実は、手間隙がかかっているものではないかと。この番組に携わって思います。伝統工芸は、奥が深いなぁ」と、しみじみと語った。

 ここで、こけし職人で『日本こけし館』の館長さんの菅原和平(すがわらかずひら)さんが登場。鳴子こけしを作り続けて48年。「鳴子こけし」(宮城県大崎市鳴子温泉)は胴体をロクロで回しながら、首を入れていくのだが、「すごく難しい技術で、未だに失敗する」というほど難しい。

渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?
希少価値の笛の形をしたこけし(の原型)

 こけしは、いまから200年前、そもそもお椀、お茶筒を作っていた職人が、その余った材料を利用して、自分の子供の玩具として作り始めたものとの説がある。一番最初のものは、形が確立しておらず、赤ちゃんのおしゃぶりや吹くと笛になる小さいものだった。

 そのこけしを渡辺が試し吹きすると、甲高いピーという音が会場に響く。会場も「おぉぉ」と思っていると、大変貴重(なくすと一番困る)なこけしと分かり、渡辺が、「口をつけてしまいましたが大丈夫ですか?」と、慌てる一幕に、会場も笑いが起こる。

 また、菅原さんが実際に同番組から生まれた伝統工芸品「鳴子こけし」が郵便配達員の姿をした「交換こけし」に絵付けをする作業の工程を披露。

 当然ながら、何の下絵もなしに、大胆に、かつ繊細に、あっという間に顔を描き上げていくのを間近で観た渡辺は、「すごく贅沢な位置から見ている。ハンディカメラで撮影し動画を流したい」とコメントするほど、筆さばきに驚いている様子でした。

渡辺いっけい、希少価値のこけしに口をつけピーッに大慌て!伝統工芸の職人と役者の共通点は?
「鳴子こけし」の頭入れの工程が強烈なインパクト

 伝統の流れを持っているので、素朴さを残しながら可愛らしくという感じで描いていくそうで、「この表情の中に子どもの可愛さと、親の目線の愛情とか豊かに見えてくる。感動します。シンプルなのに素晴らしいです」と、感嘆。

 「同じ表情は二つとない」といわれるこけしだけに、「これまで作ってきて、一番いいなと思ったのは?」と問われても、菅原さんは、「なかなかないですね」と、サラリという。

 菅原さんが退出した後、渡辺は、伝統工芸について、「ずっと守っていかなければいけないと考えがちですけど、一流の職人さんたちの話を番組での中でも聞くと、その時代の人たちに向かって何ができるかと考えてらっしゃるような気がする。何年か前に、インディコこけしがブームになった。いままでの伝統を打ち破って、藍染めを初めてやってみたら非常にウケた。おしゃれだった。ちょっとずつちょっとずつ革命を起こしながら続いていくものなんでしょうね。絶えず呼吸するように新しいものを入れていくことが大事なんだと思う。恥ずかしながら役者としても心がけていることです」と、感想を。

 最後にイベントコンセプトの「ずっと変わらない価値」を問われると、「生きていく上で目線がブレない事が大事。どんなにしんどい時期があっても、前を向いていくことが大事で、それが継承していく事につながっていくんじゃないかな」と、コメントした。

 

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俳優の渡辺いっけい
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こけし職人の菅原和平さん
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こけしの期限について話す菅原さん
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さっと顔を書いていく


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