『2015ミス・ユニバース』日本代表の宮本エリアナ(21)と国際広報センター所長の根本かおる氏が16日、東京・月島のブロードメディア試写室での映画『グローリー/明日への行進』(監督:エヴァ・デュヴァネイ/配給:ギャガ)トークイベントを開いた。
1965年、黒人の選挙権を求める525人の同志とともに、アラバマ州セルマから州都モンゴメリーまで80キロのデモ行進をしたマーチン・ルーサー・キング牧師の実話と、FBIの1万7000ページにわたる観察記録を元にしたキング牧師初の長編映画作品となる。
この日、宮本は青のロングドレス姿で登場。作品については、「ひとことで言うと感動しました!自分が今後どうしたらいいのか考えさせられるきっかけになりました」と、感想を。
宮本は、ハーフとして初めてミス・ユニバースの日本代表に選ばれたということでも注目を浴びる存在だが、本作でも描かれた、キング牧師が老若男女が人種を超えて手をつないで歩くということを通して、強いメッセージを訴えたことに、宮本は「言葉だけじゃなくて、歩くだけでというのが私は心に響きました。いまは言葉で前に出ていますが、私がユニバースに出たことで勇気をもらえたという人もいるので、言葉だけじゃないなと思いました」と、共感。
トークが進むにつれ、宮本はミス・ユニバースに出場しようと思ったきっかけについて語ることとなり、「私は黒人と日本人のハーフですが、学校では肌の色が私だけ違うから、いじめと言えばいじめかもしれませんが、プールとかでも『肌の色がうつるから一緒に入らないで』と言われたりとかしたので、そういう思いはしていました。本当はミス・ユニバースに出るつもりも全然なかったんです。けれど、私のハーフのお友達で白人と日本人のハーフの男の子なのですが、その子が自ら命を絶ったんです。その人から人種のことで相談を受けていたということもあるなかで、自分の命を絶つというのは私の中でショックで、それを止められなかった自分もすごくもどかしくて、それでミス・ユニバースという大きな舞台を使って世界に訴えていけないかなと思って出場しました」と、過去のことを交えて話していた。
ほか、イベントでは、キング牧師の有名なスピーチ『I have a dream…』にかけて、自分の夢を発表。宮本は、『Love yourself』としたためたが、「人のことを救いたいという方がたくさんいらっしゃるんですが、人のことをする前に、自分のことを愛さないと人のことを心の底から愛せないとすごく思うんですね。私もハーフのことがコンプレックスで自分のことが好きじゃなかったんです。でも、あるきっかけで自分のことをすごく好きになって人前に出よう、こういう活動をしようというのがありました。1人1人がまず自分から自分を愛してもらいたいと思いました」と、力強いメッセージを残していた。
映画『グローリー/明日への行進』は19日よりTOHOシネマズシャンテほか全国順次公開!