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声優・上田燿司が感極まり涙!「攻殻機動隊 新劇場版」冲方丁氏が語った別テーマとは?

声優・上田燿司が感極まり涙!「攻殻機動隊 新劇場版」冲方丁氏が語った別テーマとは?
声優・上田燿司が感極まり涙することも

 アニメーション『攻殻機動隊 新劇場版』(監督:野村和也/配給:東宝映像事業部)完成披露上映会が9日、東京・新宿バルト9で開かれ草薙素子役・坂本真綾、荒巻大輔役・塾一久、バトー役・松田健一郎、トグサ役・新垣樽助、イシカワ役・咲野俊介、サイトー役・中國卓郎、パズ役・上田燿司、野村監督、キャラクターデザインも担当した黄瀬和哉総監督、脚本を担当した冲方丁氏、製作総指揮の石川光久プロデューサーが登壇し、司会はニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが務めた。

 現在テレビアニメで放送中の公安9課が立ち上がるまでを描いた『攻殻機動隊 ARISE』。本作もその流れを組み、2029年3月総理大臣暗殺事件を追っていくことで、草薙素子率いる寄せ集め集団から最高のパフォーマンスを発揮するチームへと変化していく姿が描かれる。本作を監督した野村監督は2007年の『電脳コイル』での演出し、10年には『戦国BASARA 弐』で監督デビューしていることでも知られている。

 舞台あいさつが始まると、会場は暗転し観客のつけたリストバンドがほのかな光を放つという、電脳空間を表現したような幻想的な風景が広がる。その中を、キャスト陣が客席を縫って現れるという豪華仕様となった。

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も
 

 壇上にキャスト・スタッフがそろいあいさつが始まったが、バトー演じる松田は以前にも舞台あいさつで披露したバトー風の目に“キャップ”をはめ込むというお茶目さを見せ、場内を沸かせることに。

 坂本は本作へ、「『ARISE』からこのチームでやってきて、公開はこれからですけど、アフレコが終わった時はホッとしたというか、私たちの任務は終了したなという達成感と徐々に高まっていった結束力を感じながら、すごく心地のいい終わり方をできた」と、すべてを出し尽くせた様子。

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も
 

 ちなみに、アフレコした時期は、劇中のエピローグは桜があるシーンだったそうで、坂本は、「桜が満開で桜並木の下を歩いているときに終わったんだなという気持ちになりました」と、振り返ることも。

 そんな坂本を見ながら『ARISE』にかかわり続けた黄瀬総監督も「率直に言うと、言葉が悪いですけど清々しました。“すがすがしい”というより清々した(苦笑)。劇場版終わっても、テレビ版がありましたが、いまはテレビ版の作業も終わって、本当に清々しました。同時でやっちゃいけませんよね」と、苦労をにじませつつ、坂本が話したラストシーンは「前の攻殻機動隊と似たような感じでと言ってそうなって」と、意識したのだとか。

 野村監督も「アバンと、ラストを黄瀬さんに締めてもらったので嬉しかったし、監督という立場としてもありがたかった。映画というのでも締まった感じがしました」と、うなずき、力を入れたところについて、「2つあるんですけれど、もう1人素子を出したいというのと、最後のシーンはやりたいと思っていたのでそこは思い入れが強いです」と、万感の思いを。

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も
花束のWプレゼントにキャストが沸くことも

 冲方氏は「今回、この劇場版で、ようやくこの僕らに回ってきたバトンにたくさん雪だるま式にいろんなものをつけて、次の世代にようやく渡せたなぁと。非常に清々しました。黄瀬さんと気持ちは1つです(笑)」と、シリーズの後ろに続く人へやれることはやったという気持ちのよう。実は本作には別テーマもあるそうで「第四の攻殻を描こうと、監督と何度もミーティングしたんです。それで監督から出されたのが、『僕、青春が描きたいんです!』って。攻殻と青春かぁ、来たわ~!と思ってですね。黄瀬さんが、『原作で桜のシーンがありましたよね』と言っていたので、青春と卒業で行くかと。これがサイボーグものにおいて、非常におもしろいマッチをしたなと。これはネットやサイボーグが一般的じゃなかった20年前じゃ書けなかったと思います。この時代だからこその攻殻機動隊になったなと思っています」と、込めた思いを語っていた。

 ほかにも塾が「回を重ねるごとにすげーぞこの世界!ってなっていって。(9課の)7人の侍が愛おしくて愛おしくて」との思い入れや、松田が「僕のバトーに対する気持ちは、すべて出した。僕はバトーをやり切ったなと思いました」と話せば、新垣も「一瞬一瞬全力でやって来たんだ」と、しみじみ。中國も、「進むに連れて、ここにいるみなさんと信頼関係というか、新劇場版の収録のときは、寂しいなと思ったのと、台本が4冊に分かれていたんです(笑)。1冊ずつ収録していくんですけど、最後の4冊目のときは寂しく思いました」と、裏話を交えてコメントした。

 そんななか、上田は、「発表になったときに、このメンバーなら戦えると思っていたんです。それでも、僕らだけじゃなくて、かかわってきたみなさんが、どこかで不安を抱えながらずっと走ってきたんですけど、きょう劇場版を観させて頂いて、大きな闘いが終結して、本当にチームになったなと。僕はそこで涙が出そうになって…」と、感激のあまり涙しながら話す一幕もあった。

 また、13年10月に亡くなった檀臣幸さんからイシカワ役を引き継ぎborder3からの参加となった咲野は、「役を頂いて、ずっと観ていた方もいるわけだし、彼の形を何かしらで受け継げないかなと。かと言って、モノマネができるわけでもないし、声色が使えるわけではないので、せめて、僕が考える彼のフィルターを通して、役作りをしてみようかなと。『ARISE』シリーズは代役のつもりで、駆け抜けたつもりであります。あらためて、きょうの観て『まだ動く』という曲が染みました」と、胸の内を話していた。

 石川プロデューサーは、士郎正宗氏が『攻殻機動隊』を描いてから25周年ということに、「20年前に未来はどうなっているかと思ったんですけど、どんなにテクノロジーが進化しても時代が変わっても、変えちゃいけないものがあるんだ。それが攻殻機動隊だった」と実感を話し、「これを作るために一丸となってくれたスタッフは大きな種を生んだと思っています。これからみなさんに、その種を育てていってもらえれば」と、今後も『攻殻機動隊』で何かあるかもしれない様子を見せていた。

 最後に、坂本は、「ここにいないキャストもたくさん出演していますが、それぞれにプレッシャーを抱えながらも真剣に取り組んできました。初めてのアフレコの日に黄瀬総監督が、『私がオーディションで選んだみなさんですから、自由にやってください。僕が責任を取ります』とひとことおっしゃって、そのあいさつの後にアフレコが始まったんですが、生涯忘れないであろう心強いお言葉で、そのような監督のもとで駆け抜けてきました。あっという間でしたけど、それぞれの気持ちがこもったフィルムが完成して嬉しいです」と、気持ちを伝えていた。

 この日、ほかにも、攻殻機動隊部隊設立に寄与する首相補佐官・藤本修役を演じた人気ダンス&パフォーマンスグループ『EXILE』と『三代目 J Soul Brothers』のNAOTOがゲスト登壇し、25周年を記念した青いバラを手渡すなどで盛り上がることとなった。

 アニメーション『攻殻機動隊 新劇場版』は20日より全国上映スタート!

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も

坂本真綾「私たちの任務は終了した」と『攻殻』劇場版に達成感!アフレコで「生涯忘れない」出来事も

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坂本真綾
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塾一久
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松田健一郎
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新垣樽助
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咲野俊介
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中國卓郎
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上田燿司
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黄瀬和哉総監督
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冲方丁氏
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野村和也監督
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