俳優・松坂桃李(26)が20日、都内ホテルで映画『日本のいちばん長い日』(監督・脚本:原田眞人/配給:アスミック・エース、松竹)制作会見に俳優・役所広司(59)、本木雅弘(49)、堤真一(50)、原田監督とともに登壇した。
昭和史研究の第一人者・半藤一利氏の原作で太平洋戦争末期の4ヶ月間の日本が舞台。広島、長崎に原爆が投下され戦況はますます悪化し“一億玉砕論”が渦巻く中、本土決戦を主張しながらも天皇陛下の身を案じ、陸軍の暴走を止めることに苦悩する阿南惟幾陸軍大臣(役所)ら戦争を終結するために戦った男たちの物語が描かれる。
松坂は終戦に反対し、日本の未来を想いながらも狂気にかられていく畑中健二陸軍少佐を演じることとなる。「この作品を通して、当時のことを思い、考えるきっかけを与えてくれた作品だと思っています。この作品できっかけというものが与えることができたかなと思っています」と、感想を。
原田監督が松坂を抜てきした理由について畑中少佐に純真さを求めたことや、「桃李くんは丸刈りになるかどうかというのが1つのポイントだったんだけど大丈夫だったよね?」と、振ると松坂は「問題ないです(笑)」と、勢い良く返答し、報道陣を沸かせることも。
その丸刈りのことに突っ込んで尋ねられた松坂は、「(髪型が)なんて楽なんだろう。丸刈りいいですね!髪を洗ってもすぐ乾くんで」と、茶目っけを見せていた。
松坂は初の戦争映画出演となるが役作りへ、「資料を飲み込み理解し体に入れること。時代背景として軍事訓練というものも作品にありまして、それをひたすら受けました。あとは、難しい言葉というものがたくさん出てくるので、それを自分の体の中に落とし込んで現場に入るようにしました。畑中として監督がおっしゃった純真な疑う気持ちを知らない、突き進むという気持ちを大事にして演じました」と、こめられた思いを。
会見の最後には役所から、「岡本喜八監督の前作では、戦争を体験された方々が映画を撮られたと思いますが、今度はまったく戦争のことは知らないスタッフの方が撮りました。またこれは、いつかもっと若い人たちが撮って、松坂くんが阿南大臣をやる時代が来ると思います」と、松坂に話を振ると、顔を見合わせて笑い合う一幕もありつつ「こういう戦争についての映画は映画人としては作り続けなければいけないのかなと思っています。そのときは僕は鈴木貫太郎かなと思っています」と、ウイットに富んだあいさつで締めくくった。
映画『日本のいちばん長い日』は8月8日より全国ロードショー!