女優・宮沢りえ(41)と俳優・長塚圭史(39)が16日、都内で『連続ドラマW グーグーだって猫である』(WOWOW)完成披露試写会に犬童一心監督(54)とともに登場した。
少女漫画界の巨星・大島弓子氏のコミック累計80万部を突破している自伝的コミックエッセイが原作。吉祥寺での飼い猫との愛しい日々を描いており、主人公の小島麻子(宮沢)の周りに起こる悲しみや、喜びの日々などがゆったりと描かれている。犬童監督は2008年に女優・小泉今日子(48)主演で映画版のメガホンを取ったが、本作でもオリジナルストーリーで手がけた。
黒いドレス姿で現れた宮沢。これまでのドラマ撮影現場とは違い、猫のみならず麻子の気持ちができるまで待ったりするという穏やかな撮影に、「とっても楽しい印象がありました。スケジュール的には朝早くてキツイ感じはあるんですけど、早朝に吉祥寺に向かう車の中でワクワクしてました」と、振り返る。
そんな、舞台となった吉祥寺を宮沢は気に入ったようで、「誘惑から逃れるのが大変で、車から撮影現場に行くまでにも、入りたいお店があるんです。本当に住みたい街ナンバーワン!私的にはハーモニカ横丁とかもいいです。それに井の頭自然文化園の像の『はな子』は観てて飽きないです」と“愛”を熱弁した。
犬童監督は本作の見どころを「は宮沢だ」と言い切り、これには宮沢も嬉しそうな表情。犬童監督と宮沢は初タッグになるが、出演を決めた1つの理由として、「映画でお撮りになったものをもう一度撮りたいという情熱を知りたいという意味もあります」と、興味が勝った部分もあったのだとか。
撮影中のエピソードについては、宮沢が、ギリギリまで撮影場所が分からないものもあったそうだが、特に印象的だったのは、「岩松了さんと長塚圭史さんという演劇界の大きな方たちが、夜の井の頭公園でダンスするというシーンがあるんです。そこは私も携帯をポケットに忍ばせて、隠し撮りとかしちゃいました。宝物のようでした」と、茶目っけたっぷりに笑うと、これには長塚も苦笑い。
さらに、犬童監督からは、宮沢と長塚が劇中で一緒に食事するシーンで「本番中にどう観ても普通に食べている(笑)。セリフのために食べるのを抑制されちゃうんですけど、普通に食べ切っちゃうんです。あれはすごいですよ。今まで僕もいろんな人の食べる姿を撮ってきましたけど、これ以上ないというくらいでした」と、絶賛していた。
本作に出演してみて、宮沢は猫にも慣れ、「撮影中に子猫との距離も分かってきて、なでたら静まってくれて、そのときに猫との距離が縮まったのが嬉しかったです。ドラマの最後の方は猫密度が半端ないんですけど、10匹以上の猫が出迎えてくれるシーンでも普通にいられました。猫が出る作品にこれから私は重宝されるんじゃないかな(笑)」と、上機嫌でアピール。すると犬童監督も「じゃあ続編やりましょう」と、実現するかどうかは分からないが、リップサービスまで飛び出していた。
最後にファンへ向け犬童監督からは「このドラマを観ることで自由になれたら」と呼びかけると、長塚から、「次も観てみようという気持ちになる貴重なドラマだと思います。ものすごい早い展開のドラマが多い中で、まったく違う次元を楽しめると思います」と、PR。そして、宮沢は、「人生を重ねていくというのを、とっても静かな空気の中にありながら、温度を持って表現されています。麻子さんがどう50歳になっていくのかというのを想像していったりしながら観て頂けたら幸いです」と、メッセージを寄せていた。
WOWOW 土曜オリジナルドラマ『連続ドラマW グーグーだって猫である』は18日、土曜・午後10時より全4話でスタート!なお第1話は無料放送となる。