熊本県の人気キャラクター・くまモンが4日、都内ホテルで映画『美女と野獣』(監督:クリストフ・ガンズ/配給:ギャガ)を主演した仏女優レア・セデゥ(29)、ガンズ監督(54)の来日記者会見に特別ゲストとして登場した。
1740年にヴィルヌーヴ夫人が執筆した原作小説でファンタジーラブストーリーの古典傑作を気鋭のガンズ監督がメガホンを取り新しい息吹を与えた。ヒロインの美しき女性・ベルが野獣のミステリアスな過去を解き明かしていくというスリリングな物語へと昇華している作品だ。
ガンズ監督はなぜ本作を実写化したのかと問われると、「おとぎ話は、いつでもどこでも聞いておもしろいものがあります。いつかやりたいと思っていまして、ジャン・コクトーの映画では描かれなかった、自然といった神話的な部分も描きたいと思っていたんです」と、趣旨を明かすことに。
そのジャン・コクトー監督版の『美女と野獣』を観て育ったというセドゥは、「ジャン・コクトー監督の『美女と野獣』は小さいころから観てすごく好きでした。この役が来て子供の頃からの夢が叶いました。これまでのベルとは違うベルというのを演じたいと思って臨み、小さい少女たちが自分を投影できるようなベルになりたいと思って演じました」と、喜びとともに役への思いを。
もし、自分のフィアンセがある日突然ゴリラのような顔になったらとの質問には、質問自体に笑いつつ「私のフィアンセがゴリラになっても逃げないと思います」と、しっかり答えてくれることも。
作品は絵的な部分でいうとナポレオン一世の帝政時代を意識したそうだが、記者から「作品の中に日本のサブカルチャーを感じる気がしているのですが」と、声をかけられると、ガンズ監督は我が意を得たりばかりに「フランスやヨーロッパでは絵画的という質問は出るのですが、なかなか西洋のジャーナリストは聞いてくれない質問です(笑)。とりわけ巨人が出てくるシーンで60年代の大映映画の『大魔神怒る』に影響を受けたり、スタジオジブリの宮崎駿監督の人と自然の関わり方とかを反映しています」と、オマージュが入っていることも告白。
そんな話にある通り、ガンズ監督は、日本のサブカルチャーへの造詣が深く、今回の来日で、「松本零士さんとお会いするのが楽しみです。銀河鉄道999やキャプテン・ハーロックなど彼の作品は全部好きでして宇宙とかの世界観が素晴らしいと感じています。ロマンチックであり名誉があるというフランスにも通じるものがある。彼の作品を映画化したいなと思っていて、そんな話もできたらと思っています」と、松本作品の映像化構想をチラリと明かし、映画ライターたちの筆を走らせる一幕もあった。
そして、司会から“野獣”として呼び込まれたくまモンが登場!セドゥに花束を、ガンズ監督に熊本の果物をプレゼント。セドゥから「とてもかわいいです!」と、キュートな笑みがこぼれるなか、くまモンから、「野獣のかっこよさに憧れました!どうしたらかっこよくなれますか?」とMCを通じて問いかけがあると、ガンズ監督は「体重落としたほうがいいかな。おなかがちょっと出てるので、少しだけダイエットすればバッチリだと思います」と、アドバイスを受け、少しうつむきながら、おなかをポンポンと叩くくまモン。
さらに、セドゥへは、「こう見えてダンスが得意です!僕と一緒に踊ってください」と呼びかけると、セドゥはこれに応じてくれることに。2人で華麗なステップを披露すると、「彼のダンスはとても上手だと思います!」との感想にくまモンのテンションもアップ!『かっこいい野獣』に認定され、「ここにいる誰よりもかっこいいですよ!」とセドゥから伝えられたくまモンはほっぺにチューをおねだり!これにはにかみながらもセドゥが応え、チューされて最高潮に達したくまモンは“野獣化”し、会場狭しと暴れまわって報道陣を沸かせた。
最後にガンズ監督から、「日本のみなさまにも楽しんでいただきたい」と呼びかけると、セドゥも「美しいラブストーリーで、みなさんに夢を見てもらえる映画だと思います!」と、PRしていた。
映画『美女と野獣』は11月1日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国ロードショー!