
俳優・鈴木亮平(31)とラッパーのYOUNG DAIS(32)が主役を務める映画『TOKYO TRIBE』(監督:園子温/配給:日活)の初日舞台あいさつが30日、都内で行われた。原作の井上氏にあおられ、鈴木とYOUNG DAISが立て続けにラップを披露。鈴木も負けじと披露した後、恥ずかしさからか顔を真赤にしていた。
舞台あいさつには、鈴木、DAISの他、女優・清野菜名(19)、俳優・佐藤隆太(34)、竹内力(50)、『叶姉妹』の叶美香、マルチタレント・中川翔子(29)、俳優・大東駿介(28)、石田卓也(27)、女優・市川由衣(28)、お笑いコンビ『パンダユナイテッド』の石井勇気(29)、女優でダンサーの坂口茉琴(17)、原作者の井上三太氏(46)、園監督(52)ら総勢14人が登壇した。
これだけの大人数が一堂に会するのは、撮影中も含めて初めてのこと。園監督は、「現場中もみんなシーンが違うので、会っていない人もけっこういると思うんですよね。壮観ですよ、すごい濃い。本当に闇鍋のごとく、いろんなものがごった煮になりながら調和して、ピースフルな感じになったと思います」と、笑顔で語った。
同作は、井上氏原作のコミック『TOKYO TRIBE2』を、鬼才・園監督が実写映画化。近未来のトーキョーは様々なトライブ(族)が存在し、そこに住む若者たちは、街を暴力で支配しながらお互いの縄張りを守っていた。ある時、『ブクロWU-RONZ』のヘッドに君臨するメラが、『ムサシノSARU』の中心人物・海(KAI)に仕掛けた戦争が、トーキョー中に派生。シンジュク、カブキ町、シブヤ、ネリマ・・・トーキョー全土を巻き込んだ。想像を絶する一大バトルが今夜始まろうとしていた・・・というストーリー。
映画の常識を破壊したといっても過言ではない、世界初の「バトル・ラップ・ミュージカル」とカテゴライズされた『TOKYO TRIBE』は、第39回トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門のオープニング作品として、現地時間の9月4日23時59分に上映される。

鈴木は、「世界よ、こんな映画が作れるものなら作ってみろ!それぐらい熱のこもったエネルギーの塊のような作品になったと思っています。日本人にしか、園子温監督にしか作れない映画だと思っています」と、挑発的に語る。YOUNG DAISも、「自信をもって世界上にお勧めできる、戦いに行ける映画!」と、自信満々。
「世界でヒットする映画にしたい!」と、撮影をスタートさせるときに語っていたという園監督は、「ロサンゼルスのラッパーたちが、『本来自分たちがやるべきだったラップ・ミュージカルを、日本に先に追い越されてやられた』と悔しがっているらしい。してやったり。おい、今頃になって気づいたかい。ラップ・ミュージカルというものができるんだぞと、みせてやりたい」と、自信たっぷりに語った。
“バトル・ラップ・ミュージカル”のもうひとつの見どころである「バトル」に関して、「アジアのアクション映画に抵抗したかったので、ほぼスタントなし、替え玉なし。日本映画としては画期的なことだと思う」と、園監督は胸を張る。

園監督は、ニューヒロインを見出す願力も評価されており、今回は、坂口茉琴と清野菜名の2名。もちろん、彼女たちもスタンとなしでアクションに挑んでおり、「彼女も。あっ、男じゃなくて彼女なんですが、ものすごいアクションができるから、ぜったいデビューさせてやろうと茉琴をチョイスしたんです。スンミ(清野の役名)なんかも可愛い顔して、全部自分でアクションしちゃってるんです」と、アクションへの妥協なきこだわりを示した。
それを受けて清野は、「現場で即興で作られた立ち回りがあったり、普段アクロバットでバク転やバク宙などは、マットの上でしか練習したことがなかったけど、『机の上からやってみよう』という監督のムチャぶりがあったりで、大変だったんですけど、おかげで新しい自分に挑戦できたと思うので、すごくいい現場になりました」と、果敢にチャレンジして、さまざまなアクションを披露している。
最後に「ラップが聞きたい。みんなラップ・ミュージカルを観て、スンミの、海の、メラのラップが聞きたい。ここに本人たちがいるんで、みんな生ラップを聴きたいんじゃないかなぁ?」と、煽る井上氏。
指名された鈴木とスンミ役の清野菜名が作中のラップを披露。さらに海役のYOUNG DAISも「トロントに行っても絶対にこの『TOKYO TRIBE』の映画、度肝抜くぜ。ムサシノSARUのスローガンLOVE&PEACEメーン」と即興でラップし、場内を大いに沸かせていた。



















