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「ガンダム Gのレコンギスタ」へ“富野節”連発!大人にはとても痛い作品?【舞台挨拶ほぼ全文】

富野由悠季総監督「ガンダム Gのレコンギスタ」へ“富野節”連発!大人にはとても痛い作品?【舞台挨拶ほぼ全文】
舞台挨拶が都内劇場で開催!

 『ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版』(配給:東宝映像事業部)舞台あいさつが24日、東京・新宿ピカデリーで開かれ、ベルリ・ゼナム役・石井マーク、アイーダ・スルガン役・嶋村侑、ルイン・リー役・佐藤拓也とともに、富野由悠季総監督が登壇した。

 『機動戦士ガンダム』を生み出した富野総監督が『∀ガンダム』より約15年ぶりにガンダムのテレビアニメシリーズに携わる。ボーイミーツロボットの展開をさらに進めた“ボーイミーツガール&ロボット”が世界、宇宙を舞台に繰り広げられるというもの。全話の脚本を富野総監督が手がけ、力の入った作品となっている。今回は10月スタートの本作を2週間限定かつ先行で3話分が上映される。

 上映前のあいさつとなり、富野総監督は登壇するなり、「一部で告知されている通りです。ガンダムを使って脱ガンダムをしながら、なおかつ、大人ものになってしまったアニメを、なんとか子供戻りをさせたいと思って考えたのがこの企画です。今、言ったような趣旨に出来上がっているかどうか本当に分かりませんが、ご覧頂いたみなさまには、ご理解を頂きたいと同時に、次の世代の子達にこういう作品があるんだよというのをご紹介頂けたら」と、熱い思いを朗々。

 本作の構想のことなどを問われると、富野総監督は、「基本的にこういうふうに制作ができたということにかんしては、今までのファンの方が居らしたからできたと思っていますし、ありがたいと思っています。それと同時に、35年間のガンダムの歴史の中で、アニメというものが段々、大人のものになってきてしまったということは、自分が孫を持つようになったときに、こういう状態が本当にいいのだろうかと考えるようになりました。60歳という年齢を迎えたときです。それ以後、こういうような作り方もあるんじゃないかと思いまして、こういうようなものを考えていまして、ようやくこういう形にすることができました」と、出発点となった部分をコメント。

 本作ではガンダムの世界である宇宙世紀が終焉し、新たな時代であるリギルド・センチュリーを迎えていたり、宇宙エレベーターの登場など新たな設定も盛り込まれているが、「自分1人の考えでは、絶対に新しいものは作れないというのも実感していました。たとえば宇宙エレベーターというものは、僕にとっては絶対に許すことができない存在なのですが、そういうものを触ることによって、教えてもらえることがあるのではないかと思いました。事実、宇宙エレベーターを開発しているような方々とお話させて頂いてヒントを頂きました。Gのレコンギスタの冒頭の舞台が宇宙エレベーターを使うことができましたし、そこから生まれる世界観というのでガンダムワールド的な進化をさせるのではないという作り方もあるのではないかということが、もう1つ宿題として設定しました。そうして、僕の場合はこういう形でまとめますよ、決して新しい世代に向けてこういうアニメもあるんだよというのを知らしめたいと思い、こういう作り方にしました」と、“富野節“を炸裂させた。

 続けて、「問題なのはこれが正しいのかということで、なまじキャリアがあるための間違いを犯しているだろうとも思っています。その部分を是正させもらうためにも、みなさまの意見を聞かせて頂きたいし、何よりも、一番ターゲットにしている10歳から17、8歳の子どもたちの世代がどうみてくれるのか。こういうものがあるんだよ、というのを知らしめることによって、次の突破口を開いていきたい。つまり10年後にはまた、新しいものを作っていきたいというくらいの気持ちを持っていないと、ものを作る人間としての資格がないんじゃないかという自覚もありまして、作らせて頂いています。現に、きょうまでかなりドタバタしたスタジオワークですが、ともかくこういう形で進めることができたということは、まだまだ東京のアニメーション制作事情は決してどん底までは落ち込んでいないというのを実感しました。次の20年、30年に向かって作っていくという気概で作っています」と、これからもアニメーション制作を続けていくということを伺わせつつ、「問題なのは、そのときに僕がいないということです……」と言い出すと、これにはMCがツッコミを入れ、富野総監督は「『90歳過ぎまで仕事をさせるな!』ということです(笑)」と、声を張り観客の笑いを誘った。

 さらに、子供向きという部分につっこんで問われると、富野総監督は「アナクロ的な作りかもしれませんが、子供目線で分かってもらうように作るというのは改めて感じさせられています。自分の思考回路だけや好みだけでは絶対に作らせてもらえないんだということで、その面倒臭さがあるおかげで、自分が子供目線に下りられるとは思いませんが、少なくとも作り慣れた手技を見せることではなくて、少なくとも自分自身も、もう一度元気にさせてもらえる、そのために子どもたちを見る、おじいちゃんの立場で言えば孫の顔を見る、孫達が喜んでもらえるというのはこういうことなのかという配慮をするということを、改めて思い知らされました。そういう配慮するという心を持てるようになってきたときに、自分自身もあと1年、2年、長生きができるかもしれないというそういう力ももらえている。作品を作るというのは自分の好みだけで作るのではなくて、それぞれの世代の立ち位置というものを意識して、年寄りが伝えられるものがあるのではないか?それを伝えるためには、孫達、その次の孫達の顔も思い浮かべるというのはとても大事なのではないかということをあらためて教えられました」と、先の世代へ伝えるということにフォーカスしている様子を。

 その話題は続き、「そういうふうに感じてきますと、実を言うと、いまの大人たちというのは、『てめぇたち、いまの自分のことしか考えていない。自分の世代しか考えていない、自分が死ぬまでのことしか考えていない』という100年先に対して無責任な発言が平気でできるんだという大人たちの世界になってしまったというのをつくづく感じています。そういう大人たちに対して、たまにはこんなものを観てみたらというふうな、逆説的な意味で大人に向けて、とても痛い作品になっているのではないかというのを最近、あらためて感じました」と、熱弁を振るった。

 今後の展開を問われると、「基本的なことを言いますと、自分自身26話分のシナリオを書いておきながら、この作品がどういう作品かというのを気がついたのは、スタジオワークに入って、3ヶ月くらい前にようやく気づいて、なんだこれはロードピクチャーだったんだということに気づいたんです。旅立ちの出発があって、目的地があってなおかつ目的地から帰ってくるんだというのをものすごいスピードでやっている話なんだというのが分かってビックリしています。物語を作っている上では、まったくそういう意識はなくって、ベリルとアイーダの物語というので収めていくのと、宇宙世紀以降の収拾をどうつけるのかという、設定話に陥っている部分がすごくありました。そういう景色を作ることだけに一生懸命になっていたシナリオの時代があって、実際に、ベリルとアイーダが動き始めた時にいまいったような視点を手にすることができて、映画として、一番原理的な方法を採っているんだということが分かりました。それが分かったことが、実は地獄の始まりで、こんなにまでキャラクターが出てきて、こんなにまで俗にいう“やられメカ”が出てきて、こんなにまで、ガンダム系のモビルスーツまで出てきて、『ふざけるんじゃねぇよ!』という状況に陥って、そこにきてスタッフの方が足りなくなってきて、いまパンク寸前だというところに行くのは、ある意味ひどい作り方になっていますが、頑張るぞというのはあります。将来の展望は見えていません(苦笑)」と、製作状況も交えて語り、これにはキャストらからも笑いが漏れることも。

 ちなみに、本作の爽やかさを感じさせるテーマソング『Gの閃光』は井荻麟という富野総監督のペンネームで作詞したものとなるが、このことを問われると、「その辺は、職権乱用でやらせて頂いておりまして、ただ、それだけのことです。それだけにキャリアはありがたいなと思っています(笑)。今言っていた年齢まで行くための年金は欲しいというので、ぜひその辺はご協力いただきたい」と、言いつつもはにかむ姿を見せ茶目っけたっぷり。

 最後に富野総監督は、「年寄り仕事にしていないつもりですが、本人がそう思っているだけかもしれません。その問題を見つけたら教えていただきたい。そのことが次の活力になると思っています」と、結んでいた。

 本作のテレビ放送先行イベント上映は9月5日まで全国劇場にて上映中!

 ※ほか舞台あいさつの模様はコチラ(石井マーク 富野総監督から「腹から声出せ!」と一喝!Gレコのアフレコ現場とは

 ■STORY
 宇宙移民と宇宙戦争の歴史となった宇宙世紀が終焉し、しばらくの刻が流れた。新たな時代、リギルド・センチュリー(R.C.)を迎えた人類の営みと繁栄は、平和と共にこのまま続いて行くものだと思われていた。
 R.C.1014年。地上からそびえ立つ地球と宇宙を繋ぐ軌道エレベータ、“キャピタル・タワー”。地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙よりもたらすが故に神聖視された場所。そこを守護するキャピタル・ガード候補生のベルリは、初めての実習の最中、謎のモビルスーツ・G-セルフの襲撃を受ける。作業用モビルスーツのレクテンで交戦したベルリはG-セルフの捕獲に成功する。

 だが、G-セルフと操縦者アイーダ・レイハントンを名乗る宇宙海賊の少女に何かを感じるベルリ。そして、特定条件を満たさなければ起動しないG-セルフがベルリに反応を示す。

 宇宙海賊とアイーダの目的、G-セルフに選ばれたベルリが辿る運命、その果てに待ち受けるリギルド・センチュリー全体を揺るがす真相とは――。全てはレコンギスタの始まりに過ぎなかったのだ。

石井マーク 富野総監督から「腹から声出せ!」と一喝!Gレコのアフレコ現場とは

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富野由悠季総監督「ガンダム Gのレコンギスタ」へ“富野節”連発!大人にはとても痛い作品?【舞台挨拶ほぼ全文】

石井マーク 富野総監督から「腹から声出せ!」と一喝!Gレコのアフレコ現場とは
石井マーク
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嶋村侑
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佐藤拓也
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富野由悠季総監督
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