女子高生の集団妊娠騒動を描く映画『リュウグウノツカイ』（監督：ウエダアツシ／配給：スラッシュ）初日舞台あいさつが2日、東京・新宿 K’s cinemaで開催され、寉岡萌希、武田梨奈ら衝撃的な題材に挑んだ女優陣、本作で劇場デビューを果たした新鋭・ウエダアツシ監督が登壇した。
アメリカで実際に起きた17人の女子高生集団妊娠騒動から着想を得た本作。閉ざされた環境を打開するため、驚くべき行動に出る少女たちの姿を描く青春群像ファンタジーだ。暴走していく少女たちを、パワフルかつ、みずみずしく映し出し、今年のゆうばり国際映画祭オフシアター・コンペティション部門では、北海道知事賞を受賞している。
この日登壇したのは、寉岡萌希、武田梨奈、佐藤玲、樋井明日香、石崎なつみ、菅原瑞貴、相葉香凛、高木古都、小野木里奈、森田望智、ウエダアツシ監督の総勢11名。女優陣は、巨大深海魚“リュウグウノツカイ”の模型を抱えてステージに上がり、元気な笑顔で会場を盛り上げた。
2010年の映画『ヘヴンズ ストーリー』で高い評価を受けた寉岡が、家庭に問題を抱え、仲間に集団妊娠を持ちかける少女・真姫役を演じている。寉岡は「こういう事件は現実では起きてはいけないこと。真似しちゃいけませんよ！」とニッコリ。「ひとつの問題提起として見ていただけたらいいなと思います」と会場に訴えた。
女子高生グループのリーダー格・幸枝役に扮するのが、“頭突きで瓦割りをする美少女”のCMでも話題の武田だ。空手歴12年を誇り、アクション女優として知られる彼女だが、「こんなに構えずに現場に入ったのは初めて」とアクションを封印した現場は新鮮なものになった様子。「自由にやらせていただいた。あまりに私たちがうるさいので、プロデューサーさんにすごい視線で見られたり（笑）。リアルな女子高生を演じられたと思う」と制服姿で挑んだ女子高生役に自信をのぞかせていた。
壇上でも終止、ニコニコと微笑み合ったりと、しっかりと絆を育んだ様子の女優陣。寉岡は「初めての体験をたくさんさせていただいた」と述懐。さらに「同年代の女の子に囲まれる現場も初めて。空手をやっている子に叩かれるのも初めてだった」と武田をいじり、会場も大爆笑。樋井は「撮影をした頃は、公開も決まっていなかった。こうやってみなさんに見ていただけて本当に嬉しい」と喜びを語り、「エネルギーたっぷりのみんなが見られます」と、フレッシュな若手キャストがそろった完成作に大満足。それぞれが清々しい表情を浮かべていた。
最後には、ウエダ監督が「いろいろな捉え方のできる映画だと思います。是非、何度も見ていただけたら」とデビュー作をしっかりとアピール。笑顔あふれる舞台挨拶を締めくくった。
映画『リュウグウノツカイ』は新宿 K’s cinemaほか全国順次公開！
