NO IMAGE

蜷川幸雄氏 前田敦子は「もうアイドルという目線で見ないでほしい」と評価!「太陽2068」開演中

蜷川幸雄氏 前田敦子は「もうアイドルという目線で見ないでほしい」と評価!「太陽2068」開演
舞台「太陽2068」上演中!

 俳優・綾野剛(32)主演のBunkamura25周年記念となる舞台『太陽2068』(演出・蜷川幸雄)が7日より東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで幕を開けた。

 物語は昼と夜に、別れてしまった未来が舞台。バイオテロにより拡散したウイルスによって変異した、若く強い肉体を長く維持し、高い知能を得た反面、紫外線に弱く太陽光の下では活動できない「ノクス」と呼ばれる新たな人間と、古くなってしまった普通の人間(キュリオ)が共存する社会。二分された人間と世界で“ある事件”をきっかけにその関係が動き始めていくというもの。 蜷川氏が劇作家・演出家の一人である前川知大とタッグを組み、第63回読売文学賞、第19回読売演劇大賞・大賞を受賞した『太陽』を蜷川氏のために書き下ろした新たな作品となる。

 主演の綾野を始め、成宮寛貴、元『AKB48』の前田敦子、中嶋朋子、大石継太、横田栄司、内田健司、山崎一、六平直政、伊藤蘭といった豪華俳優が勢ぞろいしていることでも話題となっている作品だ。

 初日を迎えキャスト・スタッフらからコメントが寄せられることとなった。

 蜷川氏は、セットへのこだわりをまずは話しつつ、キャストのことについては、「今回は出演者の顔ぶれも良かった。綾野剛は最高です。凄くいいんです。新しい。蘭ちゃんみたいに元アイドルの人もいれば、ロッペイちゃん(六平)の状況劇場とか、山崎さんの早稲田小劇場とか、全然出自の違う俳優さんが揃っている。その中で、前田さん、綾野くん、成宮くんら若者たちが伸び伸びとやっていましたね。前田さんは頭が良くてホンを読む力があるから、ある場面ではドラマチックに、ある場面ではセクシーに、また狂気の表現など、そういったものをすべて鮮やかにやっていますよ。もう前田さんをアイドルという目線で見ないでほしい、ちゃんとした女優さんとして見てほしいなと思いますね。結果的には、疾走する青年たちの、ある種の青春物語になったかな。前川さんの劇団『イキウメ』でのやり方とは違うと思いますが、まあ比較するのも良し、自由に評価していただければ。自分としては初日をのんびりと楽しめそうだなと思っています(笑)」と、コメントを。

 綾野は、「今までやってきたことを恐れず、良い意味で壊したい。そして蜷川さんとキャストとともに作ってきた、心が生きるということ、死ぬということ、みなさまに届けたいです」と気合のメッセージで、初の蜷川氏の演出へは、「新しい世界を切り開こうとしていて、それが心地良かったり、同時に毒々しかったり、やはり演劇を愛しているのだなと。そう毎日考えさせられました。蜷川さんの深淵なる狂気にもっと挑みたいと思いました」と、またの出演を望む声も。

 成宮は、初日へ向け、「自分自身経験がないくらい幅広い世代の方々が集まった今回のカンパニーで、すごく良い状態で幕が開く事を嬉しく思っています。周りのキャストのみなさんがしっかりと固め、支えてくださっているからこそできるのですが、ルールの中で密度を高めていける舞台の良さ、未完成な完璧を目指し、不安定な所を楽しみながらやって行きたいと思います」と、抱負を。7年ぶりの蜷川氏の演出ということで、「作品・題材・テーマによってこんなにも演出を変える事に驚きました。改めて、尊敬できる方と出会えた事に感謝しています。あと、今回はやさしかったなと(笑)」と、以前との違いを笑いながら明かすことに。

 そして、前田は、「蜷川さんからは『自由にやっていいよ』と言っていただき、初めてというくらい悩んで考えることもできました。蜷川さんはみんなのことを見てくれているので安心して身を預けることができたのでいろいろと試し、みんなで作り上げていける場所でした」と、稽古の様子を語っている。

 舞台『太陽2068』は7日から8月3日までBunkamuraシアターコクーンにて!

 ■キャスト
 奥寺鉄彦(純子の息子)役:綾野剛
 森繁富士太(ノクス/関所の見張り番)役:成宮寛貴
 生田結(草一の娘)役:前田敦子
 奥寺純子(克哉の姉)役:中嶋朋子
 金田洋次(ノクス/医師。草一と同郷で玲子の友人)役:大石継太
 奥寺克哉(純子の弟/事件を起こして失踪)役:横田栄司
 佐々木拓海(村の少年)役:内田健司
 曽我征治(ノクス/玲子の夫、区役所職員)役:山崎一
 生田草一(結の父)役:六平直政

 ■STORY
 二十一世紀初頭、世界的なバイオテロにより拡散したウイルスで人口は激減し、政治経済は混乱、社会基盤が破壊された。数年後、感染者の中で奇跡的に回復した人々が注目される。彼らは人間をはるかに上回る身体に変異していた。頭脳明晰で、若く健康な肉体を長く維持できる反面、紫外線に弱く太陽光の下では活動できない欠点があったが、変異は進化の過渡期であると主張し、自らを「ノクス」(ホモ・ノクセンシス=夜に生きる人)と名乗るようになる。ノクスになる方法も解明され、徐々に数を増やす彼らは弾圧されるが、変異の適性は30歳前後で失われる為、若者の夜への移行は歯止めが効かなくなった。次第に政治経済の中心はノクスに移り、遂には人口も逆転してしまう。

 ノクスの登場から約半世紀、普通の人間はノクス社会に依存しながら共存している。かつて日本と呼ばれた列島には、ノクス自治区が点在し、緩やかな連合体を築いていた。都市に住むノクスに対し、人間は四国を割り当てられ多くが移住していたが、未だ故郷を離れず小さな集落で生活するものもいた――。

 昼と夜に、別れてしまった未来。強く若い肉体を手に入れた夜の住人と、彼らの登場によって「古く」なってしまった普通の人達の対立が、“ある事件”をきっかけに動き始めていく……。

蜷川幸雄氏 前田敦子は「もうアイドルという目線で見ないでほしい」と評価!「太陽2068」開演

蜷川幸雄氏 前田敦子は「もうアイドルという目線で見ないでほしい」と評価!「太陽2068」開演

蜷川幸雄氏 前田敦子は「もうアイドルという目線で見ないでほしい」と評価!「太陽2068」開演

広告