女優・満島ひかり（28）が6月25日、東京・千代田放送会館ホールで開催された『第40回 放送文化基金賞 贈呈式』に登壇し、司会はNHKの塚原愛アナウンサー（38）が務めた。
過去その年の4月から翌年の3月までの1年間の放送の中から選ばれた、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる伝統の賞。今年は全国の民放、NHK、プロダクションなどから、全部で276件の応募、推薦があり、2ヶ月の審査を経て、テレビドキュメンタリー、テレビドラマ、エンターテインメント、ラジオの4つの番組部門で、本賞、優秀賞、番組賞が、および個人・グループ部門で放送文化、放送技術の各賞が選出されることとなった。贈呈式には俳優・西村雅彦（53）が登場することとなった。
満島は夫を事故で亡くし、2人の子供を抱えるシングルマザーを描いたドラマ『Woman』（日本テレビ系）を主演。子供たちへの愛情を活力に必死で働くも生活は困窮、生活保護申請をきっかけに、かつて自分を捨てた実母との再会。さらに難病の発覚、夫の死の真相など、つらい出来事が降りかかるなか、満島演じる小春は、家族とともに生きることを誓い、実母との関係も少しずつ取り戻して行くという物語となる。
拍手で迎えられた満島。「このような賞を頂けてありがとうございます。いま（『Woman』の）映像を観ただけで泣きそうになります。最初、母親の役をやるとなったときに、私に母親ができるだろうかと、ずっと不安があったんです」と語りだす。
福澤克雄監督にもその不安を打ち明けたそうだが、「『子どもたちがお母さんって言ってくれるから大丈夫だよ』って言われて、とにかく、心の底から役を楽しむのが1番だと思って、台本そっちのけで毎日2人の子供と遊んでいました。休み時間も一緒に遊んでいて、お昼寝も一緒にしました。本当に仲良く通じあったと思いますが、10話のときでしたか、小春が病気を抱えているということが分かった回だったのですが、子役の高橋來くんが撮影のときに、カメラに向かって手をかざすんです。何をしているのかと思ったら、お母さんが病気というのを映してほしくないんだという行為でした。私も笑顔でいなきゃいけないと頑張ったりとかしました」と、心が激しく揺さぶられるエピソードを披露。
そして、「本当に宝物のドラマになりました。福澤監督をはじめ、スタッフのみなさん、共演者の方々に感謝したいと思います。私の中では、『Woman』がまだ、続いているような感じが残っています。ずっと、小春さんを持っていたいです。今回の受賞は、私と小春さんへのご褒美だと思っています」と、万感の思いを口にしていた。
フォトセッションでは、ドラマで使用したリュックサックを背負い現れ、本作で演じた小春というキャラクターを大事にしている様子を見せていた。
