俳優・浅野忠信(40)が14日、東京・新宿ピカデリーで映画『私の男』(監督:熊切和嘉/配給:日活)初日舞台あいさつに、高良健吾(26)、女優・二階堂ふみ(19)、山田望叶(9)、熊切監督(39)とともに登壇した。
作家・桜庭一樹のベストセラーとなった同名作を実写映画化。10歳で孤児となった少女・花。遠縁にあたる青年・淳悟に引き取られ、北海道紋別の田舎町でお互いの孤独を埋めるように寄り添うように生活を送っていくのだが、禁断の愛がそこに生まれることなり…。世界四大映画祭『モスクワ映画祭コンペティション部門』を筆頭に世界の映画祭への出品がなされていることでも話題となっている作品だ。
スーツ姿で登場した浅野は、「この日を迎えられて感動しています。最初にお話を頂いた時に、これはすぐにもやってみたいなという気持ちにあふれていたというのを覚えてます。わりかし30代はこういう役をやりたいと考えていた中での、強烈にやりたいという役だったのでそれが現場でも生かされていたと思います」と、熱い思いを口にすることに。
キャスティングについて、熊切監督も「初めて原作を読んだ時から浅野さんをイメージして読んでいました。底知れぬ空虚感とか孤独であったりとか、今の浅野忠信で見たいなと思っていました」と、構想段階からだったそう。
そのため、試写会から役が合っていると言われ、ロバート・デ・ニーロのような役に入り込むアプローチでの役作りだと言われているそうで、そのことが司会から伝えられると、「そんなこと言ってくれているんですか?それは、嬉しいですね。たくさんの先輩達に教わってきたので、自分で噛み砕いて、やってたらという感じです」と、笑みを見せた。
作品が淳悟と花がお互いに必要不可欠な存在だったということにかけ、司会から「これがないと生きていけないものは?」と、質問がされると、浅野は、「私の先輩です。これはなくてもいいのかもしれないですけど、(きょうの)舞台あいさつ前に楽屋でご飯を食べてたらとんでもない先輩が駆けつけてくれたんです。林家ペー・パー師匠がいきなりきてくれたんです。『私の男』からはまったく想像できない存在がかけつけてくれて、嬉しくて『ありがとうございました』と言いつつ、林家さんが誕生日の話で盛り上げてくれて、最初はこの人達はこの映画のことを理解してくれているのかと思ったんですけど、差し入れまでしてくれて、こんな先輩がいないと僕は無理だなぁと思って」と、珍エピソードを披露していた。
最後に「僕と(二階堂)ふみちゃんで強烈な時間を過ごさせて頂きましたし、ほかのキャストのみなさん、スタッフの方たちと妥協なく作った作品ですので楽しんでください」と、PRしていた。
また、先日、一部写真週刊誌でモデル・中田クルミ(22)との熱愛が報じられていた浅野はこの日が初公の場になったが、降壇時に「交際は順調ですか?」「2ショットを撮られましたけど?」などの声が報道陣から飛んだものの、場内の拍手の大きさなどに声が届かなかったのか、とくに反応をすることなく無言で笑みを浮かべたままファンの方を向き一礼してその場を後にすることとなった。
映画『私の男』は14日より全国ロードショー!