NO IMAGE

二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」

二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
「運命の作品」

 俳優の浅野忠信(40)が2日、都内で行われた映画『私の男』(監督:熊切和嘉/配給:日活)の公開直前プレミア試写会に女優の二階堂ふみ(19)、高良健吾(26)、藤竜也(72)、熊切和嘉監督(39)、紋別観光大使の紋太くんと登場した。

 R-15指定されている同作は、映像化不可能と言われた作家・桜庭一樹による同名のベストセラー小説の映画化。ある秘密を抱える青年・淳悟(浅野)と少女・花(二階堂)の禁断の愛を描く。

二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
映画『私の男』公開直前プレミア試写会

 モスクワ国際映画祭に日本からただひとつ出品される同作に浅野は「今年で40歳になるんですが、今の自分しか演じられないような役をもらって感謝してます」と晴れ晴れと語った。二階堂は「2年ほど前に熊切監督と初めてお会いして、直感的に運命を感じたというか。熊切監督の現場に行きたい、絶対にこの人と私は一緒にお仕事をしなきゃいけないんだと思ったんです。そういうことが重なって運命の作品だと思いました」と話した。

 淳悟を演じた浅野は「30代がいろいろ大変だったんです。苦手なものをどう克服するか。得意なものをどう伸ばすか。イメージすることが多かった。(オファーを受け)欲しかった役がいただけたような気がしたし、本(脚本)をもらってすぐにでも行けると思った。どう噛み砕いて自分のものにするかが楽しかった」と語った。

 ロシアから流れてきた実物の流氷の上での撮影や、時にはマイナス10度を上回るという極寒の中で行われた撮影に二階堂は「全編通して寒かった。(流氷は)本物だからこそだせる臨場感、空気感があって、すごくよいシーンに仕上がっているんじゃないかなと思ってます」と話した。特に寒かった時を聞かれると、浅野は淳悟と花のラブシーンを挙げ「どうしても水を使わないといけないシーンがあり、最初は温めてもらっていたんですが、撮り直しになって足りなくなった。外は雪。水道の水がめちゃくちゃ冷たかった。我々は裸なので」と振り返った。

 さらに浅野はその場面について「ひとつのキーになると思っていた。ふたりの時間をきちっと表現したい。すごく集中してましたし、ふみちゃんとリズムが合って、ふみちゃんに助けてもらいました。撮り直しの間は密着した状態で待機。台本にも書いていないふたりの世界を感じることができたのでは」としみじみと語った。二階堂も「ふたりの関係を表す象徴的なシーン。とても幻想的なシーンに仕上がっていると思う。現場でも濃密な時間を過ごすことができた」と語った。熊切監督も「あそこは匂い立つようなシーンにしなければいけないと思っていた。本当の性的なものを表現してくれたので、撮っていて興奮しました」と明かした。

 共演した感想を聞かれると浅野は「撮影中も彼女に助けてもらったことがほとんど。初日から僕が求めている以上の芝居をしてくれたし、淳悟がどんどんできあがっていった。僕が演じている以上の奥行きが出た。出来上がった作品を見ると彼女が映画のど真ん中にいて、引っ張っていってくれている。僕と同年代の女優さんでも演じきることができるか、という芝居だったので、これからもどんどん一緒に仕事ができたらいいな」と感謝した。

 また、同作がモスクワ国際映画祭コンペティション部門に出品されることに、熊切監督は「モスクワ映画祭は人間の業を描く作品がとても多い。とても嬉しいです」とコメント。二階堂は「素直に嬉しいです。流氷がロシアからきてありがとうございます」と感謝(?)していた。

 『私の男』は6月14日、新宿ピカデリーほか全国公開。

二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」

二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
浅野忠信
二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
二階堂ふみ
二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
高良健吾
二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
藤竜也
二階堂ふみ 熊切監督に「運命を感じた」
熊切和嘉監督
広告