人気アイドルグループ『AKB48』の“りっちゃん”川栄李奈(18、チームA)、“なぁちゃん”岡田奈々(16、チーム4)、“りょーちゃん”大島涼花(15、チームA)の神奈川県出身3人が29日、東日本旅客鉄道・横浜支社で行われた、「AKB48チーム神奈川×JR横浜線 新型車両導入キャンペーン」の記者発表会に出席した。
2月16日から横浜線に導入される新型車両「E233系」のキャンペーンとして、AKB48の神奈川県出身者のうち3人で結成された「チーム神奈川」を期間限定で発足。
りっちゃん、りょーちゃん、なぁちゃんの3人は、JRの制服をモチーフにした衣装で登場。JR駅員が本当に着ている制服(ジャケット)に肩章や雰囲気をAKB48仕様にしたもの。JR東日本 横浜支社長の松崎哲士郎氏は、「こっちのがいいですねぇ~。こっちを公式に。皆さんが着るから可愛いのか、可愛い制服だから余計に可愛いのか。触るとうちの制服ですね」と、隣にいたなぁちゃんの腕のあたりに触れる。
するとMCから、「支社長、なにげなく触ってらっしゃいますけど、握手かハイタッチかどちらかで」と、機転の利いた返しに、会場中がどっと沸いた。さらに、MCが、支社長の「こっちの(制服を)公式に」という発言を引き継ぎ、「横浜線の駅長さんがこの格好だと、ずいぶんイメージも変わりますよね」というと、「検討します」と、社長もノリノリ。MCが、「でも、男性が着るとスコットランド仕様のような感じになってしまいますけど」と、お堅いJRのイベントとは思えない漫才のような和やかなやり取りが繰り広げられた。
りっちゃんは、「可愛い。普通にAKBの衣装にありそうな」とお気に入り。駅長がかぶる制帽を着用していると問われると、「そうなんですよ。電車の運転手さんが」と、はやくも川栄語録とも言うべき、“おバカ発言”が飛び出す。その後あわてて、「駅長さんが被られる帽子をかぶらせていただきました。駅長さんの帽子です」と、言い直すが、会場は爆笑。
ブルーのシャツにネクタイを締めたりっちゃんは、「駅に行ってみたいですね。そういうタイミングありますかねぇ」と、1日駅長を直訴。すると、支社長は、「作りましょう。1日と言わず、ずっとお願いしたいなぁ」と、冗談を交じえながら即答。
この後、3人は、JR東日本横浜支社の支社長・松崎哲士郎氏から任命証を受け取った。松崎支社長は、「AKB48から元気をもらって、皆様に愛される横浜線にしていきたい」と、先ほどの和やかなトークとは打って変わって、真面目にあいさつ。
具体的な「チーム神奈川」のPR活動として等身大パネルを横浜線各駅を中心に設置。ポスターを横浜線沿線だけではなく、神奈川県や首都圏に横浜線が乗り入れているところに貼る。電車の中の動画トレインチャンネルへの出演し、新しい車両の紹介。「チーム神奈川」の3人と新型車両がデザインされた記念乗車券を限定1万枚、2月16日から販売。
さらに、横浜・町田・橋本・桜木町での駅構内アナウンスなどの宣伝活動を行なうことが告げられると、「いつも横浜線をご利用いただきましてありがとうございます。AKB48『チーム神奈川』の川栄李奈です。今回私たちはJR横浜線の新型車両の宣伝をさせていただくことになりました。2月16日からJR横浜線に新型車両E233系が導入されます。新型車両は車両店員が増えているほか、エコで環境に優しい車両になっています。横浜線独自の車利用としてそれぞれの車両には、オリジナルのロゴマークと駅スタンプデザインがついています。ぜひ注目してください」という川栄李奈バージョンの音声が流れた。
そして、「せっかく可愛い制服を作っていただきましたので、1日駅長をお願いしたり、新しいポスターも今後、考えていきたい」と、先ほどのトークを受けて、正式に検討すると語った。
3人は、「チーム神奈川」結成記念(?)として、横浜線にちなんだ問題を出題する「横浜線チャレンジクイズ」に挑戦。予想通り、りっちゃんは“おバカ”発言を連発し、全問不正解。なぁちゃんはあわや全問正解の好成績だった。
第1問「昨年、AKB48の総選挙が行われた日産スタジアムの最寄り駅は?」(正解は小机駅)
なぁちゃん「小机」
りっちゃん「さいたま」と自信なさげに薄い字で書く。
りょーちゃん「横浜」
MC「字が薄くて見えないんですけど。見えてるんですけど、見たくない感じ。なんて書いたんですか?」と問われると、「さいたま駅です」とりっちゃん。「神奈川に埼玉って?」と、MCから突っ込まれると、「そういうことなんですか?そういうことですね。神奈川県の中で選べって言うことですね」と、しゃべればしゃべるほど、脱線していき本線とは交わることはなくなっていく。
松崎支社長は、「みなさんが、昨年6月にやっていただいたときに、横浜線も臨時電車を出して増発をして、たくさん儲かりました。ありがとうございました。今年は決まっているんですか?(まだ決まってないです。)ぜひ、日産スタジアムでと、秋元康先生にお願いしておいて」と、ざっくばらんすぎる発言に会場から笑いが起こる。
第2問「JR横浜線の駅の『トオカイチバ』を漢字でお答えください」(正解は「十日市場」)
なぁちゃん「十日市場」
りっちゃん「遠花一場」
りょーちゃん「十日市場」
力のない感じでオープンしたりっちゃん。まわりをみて「そっちね」と一言いうと、りょーちゃんが、「そっちってどっちですか」とツッコみ。りっちゃんは、「そっちか。さっき、大島涼花ちゃんの“リョウカ”の“カ”の字がお花だねっていう話をしたんですよ。これしか」と、説得力あるんだかないんだか・・・。
松崎支社長は、「花の名前、意外にいいですよね」と、苦しいフォローをすると、りっちゃんは、「いいですよねぇ。造ります?」と、サラリと言う。
第3問「JR横浜線の『JR』は何の略称?」(正解は「Japan Railway」)
なぁちゃん「JAPAN RINE」
りっちゃん「Just reeru」
りょーちゃん「J=ジャパン R=ライン」
MCから、「それ、川栄さん発音していただいていいですか?」といわれたりっちゃんは、「ジャストレールです」と、自信満々に読みあげると、会場から失笑が。意味は、「ちょうどいいレールの横浜線という意味です」と発言。MCが、「JUSTが英語で、レールがローマ字表記ということですね」と、確認すると、りっちゃんは、「そうですね」と、違和感なく言う。松崎支社長が、「(スペルは)あってますよね」と、またまた“愛の手”が差し出されると、「あってますよね」と、大はしゃぎ。
なぁちゃんとりょーちゃんの回答に関して、松崎支社長は、「“ライン”だとLINEの“L“なんですよ」と解説。これを受けて、「(ジャパンレールウェイだけに)ジャパンレールは近いですよねぇ。私」と、必死にアピール。MCから、りっちゃんが、いま生涯教育の資格所得で「薬膳コーディネーター資格挑戦」中なのを踏まえて、「鉄道検定も受けて」と懇願された。
横浜線の宣伝担当として、かなり不安の残る成績となったが、松崎支社長から、「今後に期待できるかなと思っています。ぜひ、横浜線を可愛がってあげてください」と、優しい激励を受けていた。
発表会終了後に報道陣から「今後、『チーム神奈川』としてやってみたいこと」を問われると、「3人で横浜線の曲を出したい」(りっちゃん)、「一日駅長をやりたい」(まぁちゃん)、「運転席に入ってみたい」(りょーちゃん)と、それぞれ抱負を語った。
報道陣にチームのキャプテンを聞かれると、センターのりっちゃんに、2人から不安げな表情を向けられる。そんな空気を察知したりっちゃんは、「一番しっかりしていて頭が良い奈々ちゃんで!」と、クイズで好成績を残したまぁちゃんをキャプテンに指名。まぁちゃんは、「いえいえ」と、一度は固辞するが、すぐに、「いいんですか?大丈夫ですか」と、喜んで引き受けた。
また、3月にグループを卒業する大島優子について、まぁちゃんは、「大島さんには安心して卒業していってほしい。後輩メンバーが頑張らないといけない」と、決意を語る。りっちゃんは、「優子さんが卒業しても若い子たちがガツガツしていければ」と、次世代メンバーの自覚と奮起を促した。りょーちゃんは、「優子さんのような大きな存在になれるように。優子さんが卒業することがチャンスだと思って、もっともっといきたい」と、意欲的に語った。
3人が、それぞれ抱負を述べた。
りょーちゃんは、「AKB48も次世代、世代交代と言われているので、この次世代新型車両とともにAKB48も頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」。
まぁちゃんは、「普段から制服だったり衣装だったりいろいろ着ているんですけど、今回は、ポスターでJRさんの本物の制服を着させていただいて、自分の名前の入ったバッチまで作っていただいて、緊張しました。気持ちが引き締まりました。チーム神奈川として精一杯宣伝していくので頑張りたいと思います」。
りっちゃんは、「神奈川出身ということで、横浜線をみなさんに知ってもらえるように広げていったり、日産スタジアムでコンサートしたり。みなさんに使ってもらえるように宣伝していきたいと思います」。
横浜線の新型車両(E233系)は2月16日から順次導入される予定。従来車両205系と同じラインカラーが施される。E233系のコンセプトは「人にやさしい車両」として、従来車両の7割の消費電力量で走行可能。幅広の車体となるため、定員も約1割増加。室内照明のLED化。など、快適な車両となっている。車体デザインのこだわりとして、前面・側面には「YOKOHAMA LINE」のオリジナルロゴが登場。先頭車両の側面には、沿線各駅の駅スタンプをモチーフにした装飾も行われる。また、同車両の運転開始にともない、横浜線の運転士らが考案したデザインのヘッドマークも取り付けられる。今年夏までに、横浜線の全28編成をE233系に置き換える予定。
このほか、JR横浜支社では、沿線の各駅において、コンコースや案内サインのリニューアル。駅のホーム照明のLED化による電力消費の削減。新型自動改札機の導入。駅ナカでの横浜線オリジナルメニューの発売、地元農産物を発売するマルシェなど、横浜線の魅力の向上。横浜線を利用されるお客様へのサービスの向上に努める。