日々を過ごす人々の心の隅にあるノスタルジーな情緒。その断片を音楽で表現するのは、都内中心に活動中の 4ピースロックバンド「コネクトーン」だ。
彼らの楽曲『モノクローム』が現在、アーティストとファンをダイレクトに繋ぐ自律的音楽サービス「Frekul(フリクル)」のサイトにて、期間限定で無料配信されている。
スピッツの草野マサムネ、藍坊主のhozzyを彷彿とさせるヴォーカル田中亘の伸びやかで“儚くも芯のある少年性”のある歌声はファンならずとも必聴だ。そこにコーラスが絶妙に絡み合うサビやメロディ、コネクトーンの持ち味である切なくどこか懐かしい雰囲気を作り出す甘くも強いサウンドが合わさると、聴く人を不思議なノスタルジアへ連れて行ってくれる。
「僕らは“日常の何気ない時間を埋める存在”になりたい」と彼らが語るように、その音は日常生活のふとした隙間にすっと入り込んでくる。心の中にも持っておきたい楽曲だ。
日常の中には時に、心をえぐるような切ない出来事や、どうしようもない悲しさがある。その記憶はだんだん小さくなって「あの頃は楽しかった」と都合の良いように切り替え、心の隅には切ない影は残しながらも、人々は日常を過ごしている。コネクトーンの楽曲は、そんな忘れようとしていた切ない影に、優しくまっすぐな光をそっと当ててくれる。すべての記憶が重なって何気ない日常は生まれるのだと。
「人がやらない事をする事でコネクトーンってバンドの色が出てくると考えてます。一本一本のライブを大事にして先に繋がる力をこれからつけていきたい。(田中)」と、今後を期待させる意気込みも。
4人が作り出す日常の刹那を埋める楽曲たちはきっと、あなたの思い出たちとリンクする。
(津田 聖治)
【コネクトーン】
(左から)大橋健太朗(Gt.)田中亘(Vo./Gt.)馬場園翔太(Dr.)相場慎吾(Ba.)で結成された、4ピースロックバンド。「ShotGun Pulsar」というバンド名で高円寺rootsにて初ライブ。2012年『新宿ACB presents 「V/A ACB 2012」』に参加。タワーレコード新宿店等で発売。2013年8月にバンド名を「コネクトーン」に替え、1st single「ナガレボシ」をリリース。同時にショートツアーを敢行し、同年11月に高円寺で行なわれたツアーファイナルは大盛況を収めた。現在、毎月3~4本とコンスタントにライブ活動や新たな音源を制作中。詳細はHPなどでチェックできる。