韓国大ヒットドラマの『シークレット・ガーデン』で天才ミュージシャン役のピアノと歌声を担当した“韓国のピアノマン”LEN（レン、28）が16日、都内・五反田文化センターでピアノ引き語りライブを開いた。
LENは今月4?16日の東京・三越劇場でミュージカル『パルレ?洗濯?』（作・演出：チュ・ミンジュ）で韓国・ソウルの路地裏アパートに暮らすOL・ナヨンと恋仲になるモンゴル人青年・ソロンゴをトリプルキャストの俳優・松原剛志（32）、野島直人（30）とともに熱演し、休む間もなくライブ。
ゆったりと歩いて会場に姿を現したLENは、おもむろに席につくと、『最後の雨』を澄んだ声でしっとりと歌いあげ、その世界観の中にファンを引き込み、「韓国のピアノマンLENです。ピアノと歌とコンサートは、久しぶりですね。最近はミュージカルでしたので、今日みなさんと会えて嬉しいです」と、あいさつ。
久々の演奏とあって「緊張して何箇所か間違えてしまいました」と、はにかむが、ミュージカル出演によって「歌に対する態度がさらに真摯になりました。歌うことにより感情をより移入することができるようになりました」と、成長の途上の様子。そんなLENをファンは拍手で温かく包みこむと、「みなさん大好きです」と、笑顔を見せることに。
『パルレ』も含め2ヶ月間日本へ滞在したが、「日本語でも会話できるようになりました。ただ、韓国には地震がなかったので、地震は怖かったです。寝間着で逃げようか迷ったこともありました」と、思い出も。舞台は充実していたようで、「2ヶ月間は“ナヨン”のことが好きだったのは許してください」と、お茶目な冗談も。
3曲目の『最初から今まで（冬のソナタOST）+ 逢いたい(天国の階段）』 を過ぎたころから、緊張がほぐれてきたのか、ピアノの音が一層厚みを増し、『Sunday morning (Maroon5) ＋ BABY LOVE (LEN)メドレー』へ入ると、自然とファンから手拍子が。このあたりから、エンジンが入ってきたのか、声にも伸びやかさが出てくることに。
その後、『パルレ』で共演した俳優・安福毅がデュオ曲ミュージカル『ジキル＆ハイド』の『This is the Moment?時が来た?』が突然の客席から飛び入りをし、心が震えるような“共鳴”を見せることに。右も左もわからない中で、「初めて親しく話しかけてくれたのが安福さんでした。とてもカッコイイ方です」と、LENが慕う安福は、「今や日本語で話しかけてます。メキメキと日本語が上がって、シンガーであり今は俳優でもあります」と、LENを認めるほどの存在感と褒めそやした。
終盤の13曲目『スリア（酒よ）』では、「2ヶ月ぶりに歌う曲です。2ヶ月間お酒を飲みませんでした。どんな感じに歌えるか。僕の全てと情熱を込めて歌います」と、曲中の高音域の部分を息の続く限り、情感もたっぷりにぶつけ続けたLEN。アンコールでは、上着を脱ぎ、そのスラっとしたシルエットで、ファンの目を釘付けに。『RAINY BLUE』と韓国ドラマ『シークレット・ガーデン』の『クナムジャ（その男）』2曲を日本語で歌い上げると、その華麗な一夜を彩ったLENへ惜しみない拍手が注がれた。
終了後も、ファン1人1人の握手に応え触れ合ったLEN。次の来日では、どのようなパフォーマンスで魅せるのか注目が集まる。
■セットリスト
1 最後の雨
2 悲しみの中であなたを消さなければ
3 最初から今まで（冬のソナタOST）+ 逢いたい(天国の階段）
4 なみき道
5 Sunday morning (Maroon5) ＋ BABY LOVE (LEN)メドレー
6 秋桜 + あの鐘をならすのはあなた
7 EVERYTHING (MISIA) ＋First Love (UTADA) JPOP メドレー
8 PIANO MAN ＋ HONESTY (Billy Joel)メドレー
9 一歩、二歩（ミュージカール『パルレ』OST)
10 とてもきれいだよ（ミュージカール『パルレ』OST)
11 デュオ曲ミュージカル『ジキル＆ハイド』より『This is the Moment?時が来た?』
12 行かないで行かないで
13 スリア（酒よ）
アンコール
1 RAINY BLUE
2 クナムジャ（その男）
