俳優・馬場徹（25）と神永圭佑（19）が21日、都内で行われた映画『幕末奇譚SHINSEN5 風雲伊賀越え』（監督：佐藤太／配給：ビデオプランニング）の初日舞台あいさつに登壇した。
神永演じる沖田総司がメインとして活躍するストーリーに、朝から晩までの撮影だったが、「沖田総司が成長していく様を観てもらえたらうれしい」とコメント。一方の馬場は前半はあまり出番がなく旅館にいる時間の方が長かったそうで、「ネットショッピングが大変でした。グラビアアイドルの人が泊まりに来てて、『誰か？』と話題になり、お風呂場で顔を見れるチャンスがあった」など、撮影からは外れたエピソードで、笑わせた。
剣の達人たちが集まった新撰組と、陰陽師が蘇らせた武将が戦う、ゲーム感覚のアクションハイブリッドエンターテインメント時代劇の第2弾。“新選5人衆”がイケメン揃いで、この日もレイトショーにも関わらず、多くの女性ファンが駆け付けた。
続編を撮るにあたって佐藤監督は、「前作に足りているモノと足りていないモノは何かを考えました。足りているものはアクションでゲーム感覚でやっていくところなんですけど、彼らを魅力的に演るには、芝居というか感情線に触れるシーンを作ったほうが1作目とは違う色合いになれるんじゃないかなぁ」と、新選5人衆の感情に重きを置いたという。
新撰組副長・土方歳三役の馬場は、「（監督と）ディスカッションはなかったんですけど、共通意識はとれていた。お芝居しているときの深み、それぞれが持っているキャラの情感を大事にできたら」という部分に重きを置いて演じたそうで、「人が人にいいキッカケを与えてあげるという事がよく描かれていた」と、ストーリーにも満足そうに語った。
新撰組一番隊組長・沖田総司役の神永は、衣装合わせの時に監督から「あまり明るくなり過ぎないように」というアドバイスがあったそうで、「沖田総司が成長していく様を観てもらえたらうれしいな」と、沖田をメインにしたストーリーに、沖田の人間としての成長を演じることに注意を払ったという。
撮影は6月に富士山の裾野でロケが行われた。前半はあまり出番が多くなかった馬場は、「（神永）圭佑がずっと闘っているのを『ごめんね』と言いながら、旅館でワイン飲んでいたようなことをしていたので、すいません。後半は5人で闘いましたが、スロースタートだったので（周りに）何もないから旅館でネットショッピングしていた」と、笑わせる。
撮影中に大変だったことを問われた馬場は、「ネットショッピングです」と、冗談を言った後、「山なので、天候ですね。気持ち途切れさせないようにしようとしていても、天候で霧出てきて撮影が止まるとかありましたから」と、集中力の持続に神経を使ったという。
一方、朝から夜まで撮影で大変だったという神永は、「殺陣も多かったので、すごいクタクタになるんじゃないかと想像してたんですが、ホテルに戻ったら、新選組のみなさんとワイワイ話をして、疲れが吹っ飛んだ。楽しい1週間だったかな」と、過酷な撮影を乗り切った。また、大変だったこととして、「6月頭に撮影していたんですけど、羽織り着ると暑くて、走るシーンもたくさんあり。早起きだったのでバテないように」と、体調管理に気をつけていたそうだ。
そんな中、ひとつの盛り上がったエピソードがあったという。馬場は、「僕たちが泊まっているところに、おそらくグラビアアイドルの人が撮影に来ていたんです。2、3日泊まっていたのに、誰も（顔を）見るチャンスがなかったので、全員その人が誰かかわからなかった」という。
ところが、ある日、馬場がお風呂に入っていると、隣の女風呂から声が聞こえたという。「顔を確認するチャンス」と、「男風呂の前を通過するときに、顔が分かるので、ユックリドライヤーして、向こうが通過するのを待ったんです。そして、いよいよ、その女性が男風呂の前を通る瞬間がきました。“よっしゃー来た”と思って顔を見たんですけど、コンタクトしていなかったので、見えてなかった」と、オチをつけて沸かせる。
あらためて、観てほしいポイントとして、馬場は、「前作は土方がグイグイ行くように表現されていた。今回は、（新撰組副長・）土方としての立場から周りに対して、キッカケ与えていく。人は人と係っている。僕の勝手な裏テーマなんですけど、それを出せたらいいなぁ」と、こだわった部分をアピール。
神永は、「沖田は新選組の中で最年少だから意地を張ってしまったり、幼い部分がある。後半に行くにつれて、その自分の感情を表に開放していく。押さえきれない部分を観ていただけたら」と、熱い部分をアピールした。
最後に、馬場は、「僕たちが一生懸命作った作品なので、これからも愛されるように応援してください」というと、神永は、「熱いシーン、感動するシーンがあると思うので、観てよかったら、何度も友だちを誘って観に来てください」と、お願いした。
【ストーリー】
「剣豪降臨」から数ヶ月。陰陽師・土御門源春（佐々木喜英）が生きていた。しかも、憎き新選組を倒すため、伝説の武将・真田幸村（井上正大）を蘇らせる。全ては、徳川家康を倒し、江戸幕府を根底から抹殺するため…それを察知した新撰組組長・近藤勇（実は、陰陽師・幸徳井道角）は再び新選五人衆・土方歳三（馬場徹）、沖田総司（神永圭佑）、斎藤一（馬場良馬）、藤堂平助（八神蓮）、原田左之助（相馬圭祐）に出陣を命じる！徳川家康を守り、江戸幕府と未来を守るため、そして真田幸村の名誉を守るため！SHINSEN５は戦国時代にタイムスリップする。
同作品は、12月21日より東京・渋谷シアター・イメージフォーラムにてレイトショー上映中
なお、コミカライズ：2014年2月10日よりゼロサムオンラインにて連載開始。
舞台化：2014年4月9日～13日まで銀座博品館劇場にて、「幕末奇譚SHINSEN5外伝（仮）」
