歌手で女優・中川翔子（28）、武田梨奈（22）が22日、東京・新宿バルト9で映画『ヌイグルマーZ』（監督：井口昇／配給：キングレコード、ティ・ジョイ）舞台あいさつ付き試写会に井口監督とともに登場した。
大槻ケンヂが生み出した、切ないヒーローの心情を描いた名曲『戦え！ヌイグルマー』を中川主演で高円寺を舞台に映像化。日本の特撮ファン注目の的の井口監督がメガホンを取る。武田が着用するヌイグルマースーツは『エヴァンゲリヲン』シリーズに参加する、鶴巻和哉氏とコヤマシゲト氏がスーツデザインをするなど、スタッフ・キャストともに超豪華なコラボレーションとなる。
中川はこの日劇中のロリータファッションで登場。「ついに！ついに！！ついに！！！この日が来てしまいました！この劇中の世界で、宇宙で1着の特注の衣装でブースケと、ヌイグルマーZの衣装の武田梨奈ちゃんと、井口監督と、舞台に上がれて、脳内から貪欲汁がドクドクと流れて止まりません！宇宙の素敵が詰まったカオスムービーヌイグルマーZがついに完成しました。特撮ヒーロー、そして変身、そしてゾンビ、そしてピンク、ヌンチャク、愛、夢、希望、勇気、友情、ロマンすべてが詰まったムービーがここに完成致しました！」と、いきなりアクセル全開のあいさつ。
武田のまとうヌイグルマースーツにも感慨深げな中川は、「このスーツが上がってきた時に、最高のピンクで鶴巻さんとコヤマさんが描くのは顔が小さくって、顔がきゃしゃで、そして手足が細くて長くてで、まさに武田梨奈ちゃんのための本当に素晴らしいボディーによって着こなして、一番素晴らしいキックを見せてくれるアクション女優さんなので本当に男の人は大興奮ですし、女の人は『カワイイ！カッコイイ！』って共感して憧れる、素晴らしいヌイグルマーとして大活躍してくれます」と、余すことなく説明。
さらに、「私自身、本当にこの世界に入るきっかけも、特撮ヒーローになりたい、変身したいからで、でも、その思いが強すぎて、気持ち悪かったんでしょうか、何度もオーディションに落ちて、今生ではかなわない夢なのか。でも、諦め切れずにずっと変身したいと願い続けておりまして、そのオーディションに落ちてから10数年の時を経て、時空を超えてついにピンクのヒーローになれました。監督、ありがとうございます！いろんな人の大好きや、夢と希望と未来を切り開きました」というと、井口監督は「嬉しい！もう死んでもいいや」とうなずくと、中川も「私も笑顔で死ねる、そんな代表作ができたことを本当に誇りに思いますし、この映画すべての結晶ながらも、2、3が見えているので、ぜひツイッターやブログで拡散していただきたい！」と、胸を張った。
トークが進むと中川の思いはさらに、さらにヒートアップ！「私の好きなもの。それは子どもの頃からずっとブレずに変わらなかったんですが、ピンクが好きだし、特撮が好きだし、特撮という2文字を見ているだけで涙がでるくらい、特撮の世界が好きです！それはなにより、ロマンと勇気と愛と、ファンタジーとそして切なさも詰まっていて、子どもたちの情操教育にもなるし、大人になってもアツく興奮することができる2.5次元のファンタジー。それが特撮だと思います。それに何よりカワイイ女の子を見ているのが大好きです。眼福です。それにゾンビも大好きです。ゾンビというのは世界中で愛されているカルチャーでして、邦画史上最高数のゾンビが登場します。そして私が中学のときにこしらえた、相棒であるヌンチャクも映画の中に一瞬出ているので私のヌンチャクも成仏したといって喜んでいる。自分自身の人生とたくさん重なる映画でもあるんですが、本当にシンプルに、わーカッコイイ！カワイイ！素敵！興奮する！って観ていただきたいんですが、やっぱりヒーローはカッコよくなければいけない。そしてカワイイ。それだけでなく、出てくる人みんなどこかダメだったり心の弱さを抱えていたり、自分自身もすごくネガティブだったり、いろんな過去があって、一時期はつらかったことを黒歴史と名づけて、その黒歴史を忘れるために新しいこと、いろんな好きなこと見つけなきゃと焦っていたんですが、当時、中学のときにヒーローのビデオを観て、ヒーローのポーズを練習して、そうやっていられたときだけは、心が生き生きしていられる自分と重なる、そんなそっくりなシーンが出てきて運命を感じたんですが、人間誰しもほかの人から見たらそんなことないよという悩みも抱えていたりすると思うんですけど、でも、それが映画になったり、つらかった過去が現在、そして未来への勇気の糧となる。心の強さに変わる、そんなメッセージが詰まっている映画ですので、共感しながら観れる……。って、しゃべりすぎてますね」と、ここまで一息にしゃべり倒し苦笑いを浮かべることも。
本作では大槻ケンヂ率いるパンクチーム特撮と中川のコラボソング『ヌイグルマーZ』を歌うことも明かされているが、「本当に恐縮してしまうほどですが、ついに憧れのヒーローになることができるんだ。やはり特撮ソングというのはアニメソングともまた違う、その作品の中で音色と歌詞によってすべての世界観と、葛藤が詰まっている。それが特撮ソング！本当に小学生のころから、特撮ソングを毎日聴かないと生きられない体になってしまった私としては思いが強すぎても空回りしてしまいますし、うまくコントロールするのが大変でしたが、憧れの大槻ケンヂさんと一緒にデュエットという形で大槻さんバージョンのボーカル。水木一郎さんバージョンもあったのですが、女子が歌うという珍しい形でブースケを振り回しながら歌ったのですが、すごくカッコイイ曲に仕上がったと思います。エンディングも大槻さんらしい素敵な曲で、歌詞一行見ただけで、あっ、オーケンさんだというのが分かる、匂い立つ曲ですね」と、喜びを。
最後の一言になると中川は、またも思いが爆発。「本当に本当にたくさんの素敵が詰まった映画ですね。特撮、ヒーロー、変身、そして夢、あこがれ、希望、愛、勇気、ヒーローに大切なものってたくさんな形であると思うんですけど、それだけじゃなくて、悩んだり、心の弱さだったり、それぞれが持っている葛藤だったり、そういったことが必ず、現在、未来への心の強さのための糧となる、そんなメッセージが詰まっているので、ちょっと落ち込んだとき、ちょっとつらかったときはヌイグルマーのことを思い出してほしいです。だから、ぜひ、まっさらな気持ちで、子どもたちにも観てほしいですし、女の子いっぱい、出てくる女の子みんな変わっていて、ファッションもですし、女の子にたくさん観てほしい、女の子に共感してほしい特撮ムービーですし、そして、大人の男の方はもちろん、みんな誰しも子どもだったなら、アニメ、特撮ヒーローを観て育ったと思いますので、絶対、熱くなれたり、興奮できること間違いなしですので、大事なところ全部詰まってます。それだけでなく、ヌイグルマーだからこそ生まれた新しい要素もたくさんありますので、繰り返しリピートで何度も観に来てほしいなと思います。いよいよ始動したヌイグルマープロジェクトですが、まだこれは1だと信じて、ぜひ2、3、それからまだやりたいことがたくさんありますし、伝えきれてないことたくさんあります。映画の中で、ダメ子は本当にいろんな部分でダメなところもいっぱいありますが、心の強さというところで私は演じながらたくさん励まされました。好きなものは好きと、そして夢は持つこと、かなわないと思わないで、夢を持ち主になることが、なんで大事なことなんだろう。夢が詰まった映画です。ぜひ、なぜこのような私が武田梨奈ちゃんの顔になってヌイグルマーになるのか、その秘密は観る前はハテナだとは思いますが、ぜひ、ダメ子のダメなシーンだけでなく、ヌンチャクのシーン、カッコイイシーンがあると思うのですが、そこが変身する秘密になっていると思うので、ぜひ、瞬きせずにすべてを楽しんで味わってください。ありがとうございます！」と、長大に思いの丈を語っていた。
映画『ヌイグルマーZ』は2014年1月25日より公開！
■STORY
綿状生命体の最強戦士ドゥーマアは鮎川冬子が作っていた娘の誕生日プレゼント用のティディーベアの体内にたどりつきブースケとして、冬子の娘・響子（市道真央）と出会う。そんな彼らの元に突如、冬子の妹・夢子（中川）が現れる。ロリータ・ファッションの夢子は冬子の家で居候を始めるが、何をやってもドジばかりのダメダメなダメ子として響子にも嫌われてしまう。それを見かねたブースケは夢子を叱咤激励。自分とともに響子を「姫」として守れと命じるのだった。
しかし、そんなさなか、人類滅亡を企むデパルザは人間社会を呪う男・タケシと合体し、人間をゾンビ化して操る計画が進んでいた。響子に魔の手が迫る中、片腕ロリータの放った銃弾に倒れる夢子。しかし、そのとき、ブースケと夢子に奇跡が起こりヌイグルマーとして姿を現すこととなり…。
