最新アニメーション『「宇宙戦艦ヤマト2199」発進式?俺たちのヤマトSP』(監督:出渕裕)に出渕監督、主演声優・小野大輔、鈴村健一、桑島法子、菅生隆之、佐藤利奈、内田彩、キャラクターデザイン・結城信輝、アニメライター・氷川竜介、歌手・ささきいさお、結城アイラが登場した。
1974年に放送され、社会現象も巻き起こしたテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』が38年ぶりにリメークされ、全26話シリーズを7章に分けて、劇場でイベント上映決定。それを記念し、第1話の先行上映、スタッフトーク、アーティストライブ、キャストトークの豪華4部構成でイベントが開かれることとなった。
開演時間になると場内が真っ暗になり、警報音が鳴り響くなか、「式典に参加される方は、全員ご起立ください」とのアナウンスが流れると、観客らは頭に疑問符を浮かべながらも席を立つ。すると、シークレットゲストのささきがステージに現れ、『宇宙戦艦ヤマト』を熱唱!ド肝を抜かれた観客らだったが、大歓声と拍手で迎え入れ場内のテンションも高くイベントはスタート!
スタッフトークでは、リメイクにあたって設定も変更されており、イスカンダルへの距離が14万8000光年からいまの実測である16万8000光年へ、沈没した戦艦ヤマトを改装したという設定から沈没した戦艦ヤマトの残骸に偽装していた、ヤマトの乗組員の所属が戦闘科から戦術科になるなど、現代テイストになっていることなどを発表。会場には初代ヤマトファンが8割以上というなかだったが、リアリティーの追求にはうなり声も。
これにともなって、出渕監督は、「波動砲発射とワープシーンは5話にあたるところでやってたのが3話のところでやります。昔はゆるやかにしてたとこがあったけど、テンポアップしてバランスをとる」と、こちらも時代に即したものになるのだとか。さらには、結城信輝が、「今のキャラクターとして成り立つように」と、アホ毛で女性の新キャラクターもヤマトクルーに加わるとした。
それだけではなく、オープニング主題歌が38年前と変わらず、ささきが『宇宙戦艦ヤマト』を歌うことも公表。ささきは、「歌うときに緊張するんです。お父さん世代の人たちから『ちゃんとやれよ!』と、睨まれているような気がしている」と、真剣な表情を見せる。そのささきが歌うオープニングは3話からの公開で、絵コンテは『新世紀エヴァンゲリオン』のクリエーター・庵野秀明が手がけており、こちらも会場でお披露目され、ヤマト発進の土煙や艦砲射撃シーンのち密さなど、初代ヤマトと庵野らしさが融合したものとなっていた。
キャラクタートークには菅生、小野、鈴村、桑島らが参加。沖田十三艦長役の菅生が、「今やってる劇の楽屋で後輩に『ヤマト発進!』やってくれと言われる」と、“ヤマト効果”を挙げたり、島俊介役の鈴村が「心を込めて『ワープ』と言えたのはすごい。子供の遊びで言うのとは違って、俺はイスカンダルへ行くためにワープしているんだという気持ちになれる」と、こちらも気に入っているよう。その場で、波動砲発射のアテレコを行い、小野が、普段は担当ではないカウントをして発射したことに、「きょうは言えてスッキリした」と、ご満悦だった。
ほか、初代ヤマトの音楽を担当した作曲家・宮川泰の息子で作曲家の宮川彬良が担当することとなり、父の作った音楽の解説を加えたりするなど、盛りだくさんの内容となったが、最後に出渕監督から、「3年前から始めているが火中の栗を拾うと言われながら拾った結果がいいものになってほしいと思う。100人いたら100人全員のヤマト像を一致させるのはできないと思いますが、最大公約数にヤマトと見てもらえるレベルになっていると思います」と、その積年の思いに声を震わせ感無量なようだった。
作品は4月7日より新宿ピカデリーほか、全国10館にて第1章(1?2話)上映開始となり、第2章は6月30日公開予定!