1日に100万人以上が利用する目がステーションを舞台に、10人の男女のそれぞれの愛を描いた映画『すべては君に逢えたから』(監督:本木克英/配給:ワーナー・ブラザース映画)の仙台特別上映舞台挨拶が10日、宮城・イオンモール名取イオンシネマで行われ、本木監督、ゆりあげ港朝市理事長の櫻井広行氏、仙台のご当地キャラ・むすび丸が出席した。
11月22日の公開に先駆け、同作のメガホンを取った本木監督が、映画の舞台となった宮城県名取市を訪れ、同市閖上（ゆりあげ）地区に住む方々を招待。本木監督は、今月3日に初の日本一を達成したプロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスのユニフォームを着て登壇し、「今年の夏にクリスマスが舞台のこの映画の撮影をこの名取市で行いました。この映画の撮影で地元のたくさんの方々にご支援いただいたので、まずは本編が無事に完成したことのご報告と、全国公開に先立って、地元の皆さんにご覧にいただきたく、上映会をやらせていただきました」と、挨拶した。
そして、「この作品は6つのストーリーが交錯していくお話。今、朝ドラで主役をやっている東出(昌大)さんが仙台で働いているという設定で、その働いているところが閖上地区という設定になっています」と、閖上で撮影したことを明かし、MCから楽天のユニフォーム姿で登場したことを聞かれると、「クライマックスシリーズから楽天っていいチームだなと思って。全試合楽天を応援していました！ 楽天を応援したように次は『すべては君に逢えたから』を応援してください！」と、同作をアピール。
撮影にあたり、各所の調整を行ってきた櫻井理事長は、「映像として閖上地区が残るのは本当に嬉しく思います。(映画を撮影できたのは)皆さんに逢えたからかな。感謝しています」と礼を述べ、本木監督も「急な話だったのにも関わらず本当に快く準備してくださいました」と、感謝しきりだった。
また、櫻井理事長は、実は同作で東出演じる津村拓実が働く工現場のシーンで映画デビューを果たしており、「監督さんの声や周りのスタッフさんの張りつめた雰囲気に緊張しました」とコメント。これに本木監督は、「少ない時間での撮影だったので、大声上げて失礼なことを申し上げたかもしれませんが(笑)、閖上地区の言葉を話して、非常にナチュラルに演じていただきました。非常に短い間でしたが(櫻井理事長の)シーンを見逃さないように」と、観客に勧めていた。
さらに応援に駆けつけたむすび丸も同作に登場しており、監督いわく「木村文乃さんのベッドサイドにいたりするので、おむすびだけに“おいしい役”どころです！」とのこと。
最後に、本木監督は「仙台で僕の映画を支援してくださる方々と10年以上の付き合いをさせていただきまして、ようやくここを舞台とする映画を撮ることができて、大変嬉しく思っています。色々な世代の人々のお話が出てきています。恋人同士の話もあれば、家族の話もあります。まだクリスマスにはちょっと早いんですけれども、心の中で誰か大切な人を思い出して観ていただければ幸いです」とメッセージを送った。
『すべては君に逢えたから』
【出演】玉木宏 高梨臨 木村文乃 東出昌大 本田翼 市川実和子 時任三郎 大塚寧々 倍賞千恵子 小林稔侍
【主題歌】ゆず「守ってあげたい」(セーニャ・アンド・カンパニー)
【劇中歌】JUJU「守ってあげたい」(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
【ストーリー】人間不信に陥ったウェブデザイン会社社長、仙台と東京の遠距離恋愛、母親と過ごすクリスマスを夢見る少女、余命三ヶ月を告げられた新幹線の運転士、気になる先輩に告白できない女子大生、49年前の果たされなかった約束―。それぞれが抱える思いが、クリスマスをきっかけに、動きだす。毎日何百人もの人とすれ違う中で、たったひとりに出会う“奇跡”によって生み出される一人一人のストーリーが巧みに重なりながら語られる。
