冷凍食品メーカー『味の素冷凍食品』が7月31日、東京・銀座の本社で報道陣向けの「2025年秋季家庭用新製品・リニューアル体験会」を行った。開発担当者自らが新商品の開発背景やこだわりを語る、対面型のプレゼンテーションで新商品の魅力をアピールした。
トップ写真は、味の素冷凍食品の寺本博之代表取締役社長
(取材・撮影:©ニュースラウンジ/エッジライン)
味の素冷凍食品は、8月10日より2025年秋季家庭用冷凍食品の新製品6品種、リニューアル品4品種の発売をスタート。この日の発表会では開発担当者自らが新商品の開発背景やこだわりを語る、対面型のプレゼンテーションが実施され、それぞれが新商品の魅力をアピールした。
発表会の冒頭では同社の寺本博之代表取締役社長が登壇。「今、冷凍食品の市場は、堅調に推移しています。だからこそ新規参入される方も多く、競合環境もどんどん厳しくなってきますし、沢山の新製品が発表されては、残念ながら短期間で姿を消していくということを繰り返しています」と冷凍食品を取り巻く環境を冷静に受け止めながら、「我々は味の素グループらしく、技術とブランドに裏付けられた思いや開発のストーリーをセットにし、皆さんに取っていただけるために製品やサービスをお届けしたいと思っております」とさらなる商品の進化を約束した。
続いて登壇した杉田博司取締役常務執行役員・マーケティング本部長は、多様なニーズに応える冷凍食品の重要性を説きながら、「この秋の新製品リニューアルに関しても様々なニーズに応えるべく製品を強化しております。例えば新製品のチーズリゾットや中華丼の改定、タイパに関しては洋食店のレンジシリーズを新しく発売し、簡単にフライパンでおかずの1品ができるシリーズも展開してまいります」と新製品の特徴を強調した。
2人のあいさつが終わった後は、商品ごとに6つのマルシェを設け、実際に報道陣が試食しながら開発担当者が商品の開発背景やこだわりを語る、対面型のプレゼンテーションを実施。冷凍食品の王道でもあるギョーザは、この秋から「コクうま味噌ギョーザ」と「鍋にスープに水餃子」が新発売される。試行錯誤したという「コクうま味噌ギョーザ」についてマーケティング担当の髙橋遼太氏が「豚肉の旨味をしっかりと引き出す味噌の味と甘みといったところを楽しめるので、深いしょっぱい系ではなくて甘みの感じられるような味噌を選びました」とこだわりの味噌が使われているといい、「大人も子どもも楽しめるような味付けを表現しております」と自信。開発担当の豊田芽生氏は「見立ての良い、誰とでも相性の良いというコンセプトで作りました。今回の出汁は丸鶏がらスープ。味を強くしない形にしております。それと水餃子は皮がモチモチしている印象があると思いますが、今回は鍋やスープの具になっていただきたいので、皮を少なくして具を増量することにしました」と「鍋にスープに水餃子」のこだわりをあげていた。
ギョーザと同様に冷凍食品の中でも人気のあるシューマイ。新製品として「海老肉焼売」と「XO醤香る肉焼売」の2種類が登場する。マーケティング担当の伊藤涼太氏は「シューマイには可能性があると思っていて、ギョーザに勝つ気でいます」と王道のギョーザに対抗心を燃やしつつ、「海老肉焼売は見栄えからして圧倒的によくなり、我々としても自負しております」と出来栄えには自信も。また、開発担当の山口大樹氏は「品質のポイントとして海老の食感を向上させ、よりプリッとした海老らしさというところを高めています」と明かしながら、「冷めても美味しく、食卓に並べても美味しいという、範囲が広かったので、良いところを狙うのが難しかったです。その味をどう繋ぎ止めるのか、潤滑油みたいなポイントとしてXO醤を使用しました。味がぼやけることもなく召し上がっていただけるような世界になったんじゃないかなというふうにこだわりました」と何度も試行錯誤を繰り返して新製品にたどり着いたという。
ギョーザ、焼売のほか、「ザ★🄬」ブランドからハンバーグ、から揚げ、「パーソナル」シリーズから「洋食亭®」レンジでハンバーグ、チーズリゾット、野菜たっぷり中華丼の具、「おべんとPON®」シリーズからトマトバジルチキンが8月10日から発売。また、この日はEC向けに6月末から発売している新製品2品種(たんぱく豚肉餃子、たんぱく豚肉焼売)も報道陣に披露された。












