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作家・北杜夫さん死去…代表作に「どくとるマンボウ-」など

 『どくとるマンボウ航海記』などで知られる作家・北杜夫さんが24日、都内の病院で死去した。84歳だった。

 北さんは東京都出身。1927年に、歌人・斎藤茂吉の次男として生まれ兄に精神科医の斎藤茂太を持つ。父の短歌やトーマス・マンに心酔すると、創作活動を開始し東北大で医学を学ぶかたわら、同人誌『文芸首都』などに作品を発表した。

 1960年には、水産庁調査船の船医として欧州へ航海した体験を描いた、『どくとるマンボウ航海記』がベストセラーとなり、作家に転身。40歳の頃から躁鬱(そううつ)病にかかり、その症状をエッセーなどでユーモラスに描いた。

 自らの一族を題材にした『楡(にれ)家の人びと』も人気となり、市民小説を確立した第一人者としても知られる。

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