アニメ『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』（監督：長井龍雪／配給：アニプレックス）の初日舞台挨拶が31日、東京・新宿バルト9で開催され、声優の入野自由、茅野愛衣、戸松遥、櫻井孝宏、早見沙織、近藤孝行が登壇。“超平和バスターズ”がそろい踏み、満員の会場を沸かせた。
本作は、2011年4月にフジテレビ深夜の「ノイタミナ枠」で放送され、「大人も泣ける」と話題になったオリジナルアニメの劇場版。子供時代の事故をきっかけに、心を閉ざし離れ離れになってしまった仲良し6人組“超平和バスターズ”の物語だ。ある夏の日、事故で死んでしまった少女が彼らの前に訪れたことから、少年少女6人の抱える葛藤が浮き彫りになる。
2年ぶりに、劇場版として『あの花』に戻ってきた一同。“じんたん”こと宿海仁太役の入野は「再びじんたんと一緒に『あの花』の世界に飛び込めて嬉しい」と感無量の面持ち。「『これ以上のものはない』というものを届けられた後だったので、どうなるのか不安もあって。でも、懐かしさと新しさが絶妙に混ざり合い、『劇場版』ができて良かったと思える作品になった」と胸を張る。“あなる”こと安城鳴子役の戸松も「この作品に関われたことが自分にとって宝物。学ばせてもらうことも多かった」、“ゆきあつ”こと松雪集役の櫻井も「皆さんのおかげで大きな花を咲かすことができた作品」と、それぞれ思い入れのある作品だけに、劇場版の完成には喜びも格別だ。
劇場版の舞台となるのは、テレビシリーズのラストから1年後の世界。6人の変化・成長も見どころだが、“めんま”こと本間芽衣役の茅野は「めんまちゃんは変わらない。それがめんまちゃん」とニッコリ。櫻井は「ゆきあつは相変わらず笑わせてくれます。チッと思わず、温かい目で見守って」と訴え、会場は爆笑。“つるこ”こと鶴見知利子役の早見は「つることゆきあつの関係には『おー！』と思うところがあった」というが、“ぽっぽ”こと久川鉄道役の近藤は「ぽっぽを蚊帳の外にした恋愛模様に、どのようにぽっぽが絡んでいくかが見どころです！」と自虐的にアピール。大きな笑いを誘っていた。
それぞれ見どころを聞かれた一同。入野が「5人で、ああ、6人で」と切り出すと、すかさず櫻井が「誰をはじいたんだ！」と突っ込みを。入野は慌てながら「いやいや、5人でめんまのことを思って話すシーンがあって。言葉のひとつひとつが、とても胸に染みるシーンになった」とコメント。「そういうことか」と納得した櫻井は「主題歌『サークルゲーム』の詩で紡がれている言葉が、劇場版に散りばめられている。歌詞を思い浮かべながら見てほしい」と会場に語りかける。早見も「本当に『サークルゲーム』のような場面がある。感涙に浸ってほしい」というので、『あの花』の世界観を見事に表現した主題歌にも注目だ。
最後に入野は「めんまを失ったことで離れ離れになった仲間たちが、テレビシリーズ、劇場版を通して、『これからを生きていく』と思う、前向きな作品になった」、芽野は、「テレビシリーズの最終回でめんまちゃんは、『超平和バスターズは、ずーっと仲良し』と秘密基地に言葉を残した。そのめんまちゃんの願いが叶った劇場版になった」と力を込め、熱い拍手を浴びていた。
『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は新宿バルト9ほか、全国公開中！
