9月22日より新シリーズがスタートするアニメ『最強銀河 究極（アルティメット）ゼロ～バトルスピリッツ～』（メ～テレ制作、テレビ朝日系、日曜・午前7時～）の製作発表記者会見が31日、都内で行われた。
渡辺正樹監督を始め、中村悠一、諏訪部順一、福山潤、釘宮理恵、井口裕香、伊瀬茉莉也ら、豪華声優陣が出席した。
本作は、メ～テレが手掛ける通算39作目のアニメシリーズ。2008年にスタートした“バトルスピリッツシリーズ”の6作目となる。今回は、宇宙を舞台に、銀河のかなたにあるという究極のお宝を目指して、仲間たちと様々な星を駆け巡る大冒険。
渡辺正樹監督は、「“バトスピ”6年目に突入しまして、今作品は“明るく、楽しく、カッコよく”という3つのワードを軸に作っていこうかなと考えています。明るく楽しい雰囲気で主人公たちが冒険を繰り広げる。主人公のレイが、ひたすらカッコいい、バトルで強い！それを軸にして、宇宙のどこかにある“究極のバトルスピリッツ”という宝物を探しに行くような旅です。敵の悪役も重くなく、コミカルな悪役が出てきます。その悪役をバッタバッタとなぎ倒す」と、概要を説明。
特徴的なポイントとして、「主人公のレイが変身します。持っているデッキが何色も持っていまして、“バトスピ”のデッキのカラーの特性に合わせ、見た目も性格も変わります。今までになかった新しい魅せ方もありますので、楽しみにしていただければと思います」と、胸を張った。
主人公の「一番星のレイ」の声を担当する中村悠一は、「収録始まったばかりですけど、楽しくやらせていただいてます」と、あいさつした後、「オーディション受けたさせていただいたときに、レイの状態が赤デッキ（灼熱のゼロ）、白デッキ（白銀のゼロ）を使う時と3バリエーションをやると聞いていました。いくつか出てきているんですが、ここまでは、オーディションでやったのでいいんですけど、まだいくつか色も残っているので、僕の予想では6つやらなきゃいけないかと思っているんですけど」と、監督の方を見ると、「6つで収まるかもわからないよ～」と、イタズラっぽく言い笑いが起きる。
続けて中村は、「周りのキャラクターたちも別な状態が出てきたレイをみて、『性格も変わっているんじゃないか』と露骨にいうものですから、極端に変えていかなければいけないというハードルもありまして、ここからどういうキャラづけされた他の色のカードを使うパターンがでてくるのか、楽しみにしつつも、ちょっとドキドキした状態ですね」と、戦々恐々と言った様子。
レイのライバル「流れ星のキリガ」の声を担当する諏訪部順一は、「レイが、ご覧のとおり、青、赤、白と主人公らしい定番のトリコロールカラーに対して、キリガは赤。何かしらの伝統を感じるライバル図式で」というと、苦笑い。
キャラクターについては、「基本的にクールなので主人公との対比として、カッコいいキャラクターに育っていければいいなぁと。主人公のカッコよさも、ライバルが輝いてこそ、作品が盛り上がるのでがんばっていきたい」と、力強く語った。
レイの相棒・ちびドラゴンの「ムゲン」の声を担当する井口裕香は、「オーディションを受けた時に、『潰れたカエルのように』というご指導をいただいて、それを心に踏まえて、第1話のアフレコに行ったら、『聞き取りにくいので、もうちょっと明瞭にしゃべってください』と言われました」と、エピソードを。
キャラクターは、「ポスターにもありますが、オナラを出す子なんですね。作中でもオナラを出したり、ちょっとお下品な可愛らしさがあります。画面でもちっちゃいながらに一生懸命に動いていたり、小生意気な仕草や表情が可愛いので、小動物っぽさと、ちょっと下品で可愛いところを大事に演じていきたいなと思いました」と、照れながら意気込みを。
レイの旅の仲間で姉弟の弟「リクト・エイプリル」の声を担当する釘宮理恵は、「去年のシリーズ途中から参加させていただいたんですけれど、“バトスピ”のカードの面白さにハマっていて、もうちょっとやりたいなぁと思っていたところに出演が決まりましたので、また楽しく1年、番組制作に携われるとともに、カードゲームでも遊べるなぁと嬉しく思っておりました」と、無邪気に言う。
キャラクターについては、「視聴者の目線になれるキャラクターで、楽しんでくれている子供たちと同じような年齢なので、ビックリしたりするのが大切な役どころ。『色が変わった』『性格が変わった』『強い』と、主に感想をほとばしるような気持ちを発しています」と、笑わせた。
レイの旅の仲間で姉弟の姉「ライラ・エイプリル」の声を担当する伊瀬茉莉也は、「6年続いているシリーズに初めて出させていただきます。役どころが、リクトのお姉ちゃんライラで、『ライラのルール第○条』と、信条が出てくるので、自分が決めたことは守り抜く、貫き通すという意思の強さを幼いながらお姉ちゃんという立場でそれを持っています。弟やレイと出会って一緒に旅をする少女だけど、物語の中でともに旅をするレイの仲間ということで、強さの魅力をしっかり持っている女の子だなぁと思って、楽しんでいます」と、説明した。
レイの宇宙船のクッキングロボット「ソルト」の声を担当する福山潤は、「優しくしてください」と、おどけて雰囲気を和ませ、「2作前から参加させていただいてます。プライベートで先にカードゲームにハマっていたら、出させていただくことになり、3シーズン続けて出させていただけるという幸運な状況です。監督がおっしゃったように、“明るく、楽しく、カッコよく”という3つのポイントのうち、要素2つ占めています。ソルトは、バトルしないので、明るく楽しくというところを視聴者の皆様に届けつつ。キャラクター的に、おやじギャグ、ダジャレという若者文化の中で、排斥されるべきものを持っているので、これで団塊の世代を取り込んでみたいなぁ」と、笑わせる。
キャスト陣から、「それで釣るの？」と、突っ込まれても福山は、「そしたらさ、お父さんと子供でカードゲーム出来るじゃないか」と、全く動じずにアピールし、「カードゲームの面白さを伝えつつ。毎シリーズ毎シリーズ、アニメーションの面白さが前面に出ている“バトルスピリッツ”シリーズなので、箸休め的なポジションでがんばっていきたい」と、抱負を。
これまで“バトスピ”シリーズに数多く参加している諏訪部は、「変わったポイント」を聞かれると、「キャストが変わりました」と、おどける。そして、「作品の中で取り上げているゲームの中でも新しい要素が加わっている。カードバトルの演出に関しても新要素が盛り込まれている。視覚的にも新しい面がたくさんある」と、ポイントいくつか挙げる。
続けて、収録の雰囲気として、「新しいキャストの皆さんのそれぞれお持ちのエネルギーが1話から弾けている印象が強いです。今までのシリーズは新キャストがあって、徐々に作品の形が出きていくという感じだったが、今回は1話から座組みがカッチリしている。スタートダッシュが効いている感じで楽しい作品です。1年間通していけるなと確かな手ごたえが感じられています」と、相当な気合の入りようだという。
監督は、「5作品と新作の大きく違う点」として、「主人公のレイが男性のキャスティングになっています。いままではずっと女性で、そこが大きな違いです。また、今までの主人公は成長していくタイプ。今回は最初から強いです」というと、中村は、「伸びしろがないっていわないで。伸びる伸びるさらに伸びる」と、もっともっと強くなると力を込める。
監督は、「敵側で賑やかしとして、3羽ガラスというキャラクターがいる。ギャグの要素が強いキャラクターが配置されています。バトルシーンが、今までとかなり見せ方変えてきている。映像的には、見たことないなという作品になっています」と、力説する。
ここで、“クッキングロボット”役の福山に、「得意料理は？」という質問が飛ぶと、「ここは一発、女性を料理するのが得意というべきでしょうが、全くそんなことなく」と、大爆笑を誘うも、中村が、「何を言い出すんだ。対象年齢とか考えて、7時だといっているのに」と、福山の悪乗りにツッコむ。
ターゲットが小中学生ということだが、中村は、「自分が小学生低学年の時に観ていた雰囲気に似てて、男性キャスト初めてという話しがありましたが、女性が少年の声を当てているのを聴いていたのが多いので、自分を思い出してもそうだったので、子どもたちにも新しいものになればいいと思います」というと、諏訪部は、「もちろん大人が見ても楽しい作品です」と、付け足す。
さらに中村は、「おっさんたちがアフレコをメインで担当しています。キッズとは程遠いんですけど、収録していても楽しいで、お子さんたちも楽しんでいただけるなら一番いい形だなぁ」と、語った。
同新シリーズは、９月22日よりスタート。
