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STUDIO4℃よもやま話でスタッフ“暴走”の作品作り!?「MEMORIES」体育館借りたエピソードも

STUDIO4℃よもやま話でスタッフ“暴走”の作品作り!?「MEMORIES」体育館借りたエピソードも
STUDIO4℃のさまざまなことが語られた

 『ベルセルク 黄金時代篇III 降臨』 Blu-ray&DVD発売記念STUDIO4℃作品オールナイト上映イベントが21日、東京・新宿バルト9で開かれ、同作3部作の窪岡俊之監督(49)、『鉄コン筋クリート』のマイケル・アリアス監督(45)、STUDIO4℃田中栄子プロデューサー、コラムニスト・杉作J太郎(41)が登場し、司会はニッポン放送・吉田尚記アナ(37)が務めた。

 今年2月に公開され、『ベルセルク』サーガのフィナーレを迎えた同作を記念し、作品を制作したSTUDIO4℃の過去の映像作品を35ミリのフィルムで観ることができるという、プレミアムな企画。『ベルセルク』→『鉄コン筋クリート』→『マインド・ゲーム』→『MEMORIES』の順番で上映され同社のルーツに迫っていくという狙いもあった。

 まずは、田中プロデューサーがスタジオ4℃とはどんなところかと問われると、開口一番「ひとことで言うならクリエイター集団。ツールとしてアニメーションという技術を使って、映像として世界に届けるという志の高いクリエイターが集まっています。自分たちが自分たちで楽しめる映像を世界に届けるという志がないと、基本的に設立当初は日本国内では相手にされてなかった」と、熱く理念を話す。

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『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』

 これに、フリーでさまざまなところを渡り歩く窪岡監督は客観的意見として、「4℃の作品は、流行りの作品とは違うものが多いんです。業界にいる人間を観ても尖っている感じでしたね」といい、「劇場作品を中心にやってこられた感じなので、スタッフの粘りも違うし、田中プロデューサーの粘りも違う。こっちが本当についていくのが大変でしたね」と、違いを。

 「個々の作品に情熱をかけてくる、現場自体が暴走しているのがありました。会社のスタッフが“暴走”して作っている」という田中プロデューサーに、窪岡監督はその具体例として、ベルセルクの際の仕事を引き合いに「直したいと思っても時間の制約で直すことができない部分がいいふうに直っていたことがあったんです」というエピソードも。

STUDIO4℃よもやま話でスタッフ“暴走”の作品作り!?「MEMORIES」体育館借りたエピソードも
トーク中

 アリアス監督も、「スタッフみなさん手を抜かないし、試してみて、とにかく面白いものを作ろうとしている」と、熱気を。続けて、監督だから語れる『鉄コン筋クリート』の見どころについては、「SE効果音とか、映像観た上で音でも体験していただきたい。なるべく立体感のある音にしています。音楽でのストーリーテリングというか、音楽だけ聴いてても分かるストーリーテリングをしたかった」と、思いも明かしていた。

 さらに、『ベルセルク』について窪岡監督は「ベルセルクのパイロットを作るお話を最初に頂いたのが経緯ですね。よくできたなって思いましたね」と、きっかけをしみじみ。田中プロデューサーも、「甲冑をアニメで描く暴挙をできないだろうというのを挑戦しようと、ちょっと難しいことを挑戦してみたという感じですね」という。

 こだわりの部分について窪岡監督は「音もすごくて、スタジオで生音で録られたそうなんです。普通はライブラリーとかがあって使ったりするんですけど、あれは実際録ったんだと思います。剣と剣がぶつかり合う甲冑が動くときの音とか、僕は事細かに言ったわけじゃなかった。(出来に)僕はただ呆然として、これは素晴らしいと感激していました。音楽もスコアの数々がハリウッドの映画のオーケストラコーラスを使っているので贅沢な音作りをしています」と、明かしていた。

STUDIO4℃よもやま話でスタッフ“暴走”の作品作り!?「MEMORIES」体育館借りたエピソードも
『MEMORIES』

 また、『MEMORIES』作成の際は、デジタルではなくセルの時代でかつ、全編がワンカットででき上がっているという熱気と意欲があふれる作品だったが、田中プロデューサーは「0.5ミリずつフレームを作って撮影したんだと思って頂ければ。学校の体育館を借りまして、描いたセルを全部並べました。そこからパンメモリといいまして、撮影を1コマ1コマ打って撮影するメモリをつけるんですけど、体育館を借りなければ撮影だしができなかったんです。1コマもずらさずに全部撮影で、撮影台に乗るパンメモリを作るのに1週間。撮影に1週間、セットアップに1週間。リテイクすると3週間かかりました。ただ、今のデジタルの時代からすると何の自慢にもならないんですが」と、苦笑いしつつ、「それぐらい情熱を込めていたんだと分かって頂ければ」と、話していた。

 ほかにも杉作がロボット作品の構想を持っていると、田中プロデューサーへ詰め寄る場面も。夜のトークショーとあって、性に関する単語が飛び交った末、杉作が「4℃さんなら任せられる」と、企画へ意気揚々だった。

STUDIO4℃よもやま話でスタッフ“暴走”の作品作り!?「MEMORIES」体育館借りたエピソードも

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窪岡俊之監督
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田中栄子プロデューサー
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マイケル・アリアス監督
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杉作J太郎
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『鉄コン筋クリート』
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『マインド・ゲーム』
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『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』
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