俳優・瑛太(31)が21日、東京・千代田放送会館ホールで『第39回文化基金賞贈呈式』に登場し、司会はNHKの渡邊佐和子アナウンサー(29)が務めた。
過去1年間(平成24年4月~25年3月)の放送の中から選ばれた、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる伝統の賞。今年は全国の民放、、NHK、プロでクションなどから、全部で251件の応募、推薦があり、2ヶ月の審査を経て、テレビドキュメンタリー、ドラマ、エンターテインメント、ラジオの4つの番組部門で、本賞、優秀賞、番組賞に15本の番組と演技賞や制作賞など個別分野賞5件、さらに個人・グループ部門の放送文化、放送技術5件が決定された。
瑛太は女優・尾野真千子(31)とともに主演したドラマ『最高の離婚』で受賞。瑛太は30歳の会社員・濱崎光生を熱演し、「神経質で自己中心的で饒舌なオタク男の役作りの完成度が非常に高く、カリカチュアの要素も入れながら、膨大なセリフ量のだめ男をリアルに演じてみせ、性格俳優としてもこれからの買う着が期待される」ことから演技賞を受賞することとなった。
ブルーのパンツにジャケットとシックにキメて登場した瑛太。撮影を振り返り「僕が演じた光生は神経質で理屈っぽく、膨大な言葉を生活の中で吐き続けている役だったんですけど、撮影の中盤ぐらいから体調の不調が現れました」と、明かすことに。
その状態について、瑛太は続けて「治さなきゃなぁと思って整体師の方に頼んだんですけど、手や腕や肩の緊張感がありすぎる、骨盤と背骨が歪みきっている。『あなたは今何をやっているんだ?』と言われて光生をやっていますと言ったら、ポカーンとしてました」というエピソードがあったのだとか。
そんな努力のかいあっての受賞に、瑛太は「たくさんの共演者のみなさんの力があってのことです。ありがとうございました」と、お礼を述べていた。
また、尾野も同作で演技賞を受賞したが、この日は仕事のためビデオレター出演となったが、「演技賞というものを頂けるのもなかなかないことで、ありがたく思っています。これからも自分らしくいろんな役を、みなさまのお力を借りてお芝居を続けて行きたいと思っていますのでよろしくお願いいたします」と、メッセージを寄せた。
なお、テレビ番組部門の本賞には『リーガル・ハイ』が輝き、脚本家の古沢良太氏も登壇した。
■第39回放送文化基金賞
◎個人・グループ部門
<放送文化>
・NHK「宇宙の渚」制作グループ(NHK)
・NHK 東日本大震災 証言プロジェクト(NHK)
<放送技術>
・位相調光制御対応LED駆動装置開発グループ(日本テレビ放送網)
・SDカードスクランブラー開発グループ(フジテレビジョン)
・ツインズカム開発グループ(NHK)
◎番組部門
<ラジオ番組>
○ラジオ番組賞:『凍えた部屋 ~姉妹の“孤独死”が問うもの~』(北海道放送)
○優秀賞『日曜スペシャル 調律師という芸術家 最高の音楽を作る究極のピアノ調律』(朝日放送)
○本賞『よみがえる話芸 節談説教』(東海ラジオ放送)
<テレビエンターテインメント番組>
○テレビエンターテインメント賞「西米良ご長寿御一行様 平成のお江戸見物ツアー」(宮崎放送)
○優秀賞『あの名曲を方言で熱唱!新春全日本なまりうたトーナメント』(テレビ朝日)
○本賞『NHKスペシャル 釜石の“奇跡”いのちを守る特別授業』(NHK)
<テレビドキュメンタリー番組>
○テレビドキュメンタリー番組賞
・『NHKスペシャル シリーズ東日本大震災 追跡 復興予算19兆円』(NHK仙台放送局、NHK盛岡放送局)
・『ETV特集 原田正純 水俣 未来への遺産』(NHK福岡放送局、NHK熊本放送局)
・『NHKスペシャル 世界初撮影!深海の超巨大イカ』(NHK)
○優秀賞『NHKスペシャル 黒い雨 ~活かされなかった被爆者調査~』(NHK広島放送局)
○本賞『NHKスペシャル メルトダウン File.3 原子炉“冷却”の死角』(NHK)
<テレビ番組>
○テレビドラマ番組賞
・『連続ドラマW ヒトリシズカ』(WOWOW)
・『最高の離婚』(フジテレビジョン)
○優秀賞『テレビ60年記念ドラマ メイドインジャパン』(NHK)
○『リーガル・ハイ』(フジテレビジョン、共同テレビ)