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山田太一氏 相次ぐ名優らの悲報に「体のどこかが欠けるような気持ち」

  • 2013年6月3日
  • 2022年10月22日
  • SOCIETY
山田太一氏 相次ぐ名優らの悲報に「体のどこかが欠けるような気持ち」
山田太一氏が登壇した

 脚本家・山田太一(78)が3日、都内ホテルで行われた『放送批評懇談会 50周年記念式典』に登壇した。

 日本の放送文化の質的な向上を願って、優秀な番組・個人・団体を顕彰するために創設された『ギャラクシー賞』を主催するNPO法人・放送批評懇談会が50周年を迎えたことを記念した式典。『男たちの旅路』『岸辺のアルバム』『早春スケッチブック』『ふぞろいの林檎たち』など数々の名作を世に送り出し、現代日本ドラマの基礎を作ったことから表彰されることとなった。

 授賞式で山田氏は「随分励まされたり、緊張したり刷ることでこの50年生きてきたなと思います。私を選んでいただいたというのはたくさんの人を呼ぶわけにはいかないというから、呼んだんだと思います」と、茶目っ気たっぷりに話す。

 「ずっと優秀なスタッフに恵まれてきたなというのはあります。この種のドラマはこの役者さんじゃないと書けないなという、いい役者さんが次々にいなくなってしまうので体のどこかが欠けるような気持ちで生きています」と、何度も届く名優らの悲報に寂しげな様子も見せていた。

 それでも、山田氏は『ギャラクシー賞』には後進への期待を託しているようで、「優秀な方がいっぱいいると思いますから。私はそれを使いこなす力はないと思います。お金儲けがうまいという方ではなくて、作品が素晴らしいという方に注目して励ましていただきたい。視聴率以外にこういう価値観で、テレビにかかわってくださってありがとうございます」と、お礼も述べ、女優・八千草薫から花束を贈呈されていた。

 ■ほか50周年記念賞
 ○『おかあさんといっしょ』
 ○山田太一
 ○久米宏
 ○『NNNドキュメント』
 ○テレビマンユニオン

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